第三話 おっと、俺が夫
俺と姫が結婚したらどうなるんだ……。
「おい、アージェンタム」
「どうしました魔王様」
「もし俺と姫が結婚したあかつきにはどうなると思う?」
「どうなるって? それはミドレと我らデストピアが友好国となって、それをデストピアが裏で操って実質的な世界征服を行うんですよ」
そう言うことか、つまり政略結婚と言うことか。それはいい。例え勇者じゃないとしても姫と結婚できるんだとすれば万々歳だ。
「それで……、あとどのくらいしたら世界征服できるんだ?」
「この世界には我らデストピア王国とミドレ王国、さらにサマカス王国とギトーラ王国とノガレス王国の五大王国があります。今の権力の強さは一番にサマカス王国、次に我らデストピア王国とギトーラ王国、最後にノガレス王国とミドレ王国といった感じです」
頭がこんがらがった。
「つまり、サマカスが一番強くて、次にデストピアとギトーラ、弱いのがノガレスとミドレってことだな」
「その通りです。世界征服するにはこの五大国をすべて侵略しなければなりません」
「ほう……それは大変そうだな」
「現在、ノガレスを私アージェンタムと同じく魔王直属の四獣の一人、ルボアの軍が進行しています」
色んな単語が出てきてよく理解できなかったが、簡潔に言えば世界征服のため、俺の部下がどこかの国へ侵略に行っているらしい。
「なるほど……理解した。ご苦労、アージェンタムは少し休んでいろ」
「わかりました」
急に世界観が見えてきた。
今の俺の目標、それは姫と結婚すること。それを果たすまではゲームを終えることはできない。
いや待てよ、この場合何がゲームクリアの判定何だ?
勇者側だったらラスボスを倒して世界を救うとかがクリアの証だけど、でもラスボスの場合、勇者を倒してもそれはクリアではなく失敗なのではないか? だからと言って俺が勇者にやられてしまったら結婚できないじゃないか。
これはゲームの欠陥だ。いや、ラスボスを選んだ俺が悪いのか……。
もう難しいことだらけで頭がおかしくなりそうだ。
そうだ、気晴らしに地下牢に送られた姫にでも会いに行ってこよう。そうすれば何かわかるかもしれない。




