第1話 女勇者イレイス
これはある1人の女性がのびのび過ごすために努力する物語である
「これで終わりだ!!」
若い女の高い声が城中に響くとともに、
白い光が城中を包んだ
光が消えていくとそこには2人の姿があった。
片方は全身が2mほどで頭に角が生えた男で、体の半分が消えながら倒れていた。
その横には長髪で金髪の女性が剣を杖のようにして立っていた。その体からは所々に血がついている。
「やっと終わった...」
女性が疲れ切った声で呟く
彼女の名は「イレイス」
この世界には何人かの勇者がおり、その中の1人である
男が小さく死にそうな声で話す
「この我がやられるとはな...」
彼はこの世界で、トップといわれている魔王である
「あの一撃、見事だったぞ、まさか女の勇者にやられるとは思ってもみなかった」
イレイスは無言のまま耳を傾ける
「しかし、我が1番強い訳ではない」
魔王の声は消えかけている
「あの方には我でも勝てない...貴様はそこで...死ぬだろう」
イレイスは静かに聞いている
「貴様は...絶対...か..てな...い」
魔王の声が霧のように消えていった。
何時間かたった頃、
「うう...ここは..魔王城だったな」
「戦いが終わってしまって気を抜いてしまったのか」
彼女が自嘲気味に言う
「まあ、無事勝てたことだし帰るとするか」
魔王は知らなかった、彼女が戦いが終わったあと寝ていたことを。そしてイレイスは裏ボスがいることを。




