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197話 裸の付き合い

「ふぅ食った食った。さぁ風呂に入るぞ!裸の付き合いをする事によってお互いの距離はグッと縮まるものじゃ!」




夕食を終えお腹を満たしたプラメアは今度は私達をお風呂に誘ってきたので全員で入ることに。外は真っ暗でプラメアは完全にこのままこの屋敷に泊まる考えでいる様子。すると当初は帰宅する予定だったリュミエールも久々にプラメアに会えたのだからと泊まることとなった。私個人は一向に構わないが、それを聞いていたセレーネの顔はあからさまに引き攣っていて口元をヒクつかせていたのが見ていて印象的だった




「でしたら私達もご一緒させていただきます」




リュミエールが泊まるとなると当然お付きの聖騎士だけが帰るわけにもいかず、結果全員まとめてこの屋敷に泊まる事となり給仕の人達は大慌てでベッドメイキングを始めていた

この屋敷の大浴場は変わった場所にあるらしく私達はクリスティア達に連れられて階段を上がり屋上へと繋がる扉の前に到着。そこには屋敷の半分の面積はあるであろう広大な大浴場が私達を待っていた

全員が入っても余りある広さでなんだか逆に落ち着かない。後で聞いたがここは大勢のお客が来た時にだけに使われる場所らしい。こことは別に他の家と大差ない大きさの浴場があり普段はそこを使っているとのこと。そうでもなければレオン達や給仕をしてくれているたかだが十数人の為だけに毎日信じられない程の量のお湯を使用することとなるし掃除も一苦労だから来客時以外は滅多に使われないそうだ




「わぁ!いい眺めですねぇ♪」


「本当だ。ここからだと街並みが良く見えるね」




屋敷の屋上からの眺めはそれはいいもので月夜に照らされている大聖堂は名画の様、欲を言うならばこの景色を見ながら一杯やりたいところだが今回は人の目も多い。リュミエールを囲むように聖騎士の面々がお風呂場にもついてきているからだ。声色からある程度把握はしていたが聖騎士は皆女性の方々で構成されているようだ。重装備の鎧を纏っていた姿からは想像もできない程の美女が兜の中から出てきた時は声には出さなかったが驚いた




「聖女様のお付きの聖騎士さんって全員女性の方だったんですね」


「我等はリュミエール様の警護だけでなく身の回りのお世話までさせてもらっているのでな、輩には任せられん」




聖女には鋼の掟というものがある、それが一部を除いた異性との交流。聖女になる際に身も心も神様に捧げているので生涯異性と体を交わる事は勿論の事、親しくするのも厳しく禁じられている

聖女とまともに話すことが出来る異性といったら教皇と勇者とその仲間となった者位じゃなかろうか。故にお付きの聖騎士も全員女性ということ

当然彼女等も女性だからという理由だけで選ばれた訳ではなく、聖騎士になる為の過酷な訓練を切り抜けてきた猛者達だということは言うまでもない。彼女達の整った顔からは想像できない程仕上がっている体がそれを物語っている




「さぁ入るぞ~!」


「お待ちなさい。まずは体を綺麗にしてからですよ」


「おいっ何をする!嫌じゃ~!体なんて湯舟に入って適当に洗っとけばいいじゃろう!」




浴槽へダイブしようとするプラメアをリュミエールが羽交い絞めにして阻止しシャワーがある方へと連れていく。どうやらお風呂に入るのは好きなようだが体に香りがつくのが嫌なのか石鹸で体を洗うのはあまり好きではないようだ

リュミエールは自分の前に強引に座らせプラメアの体にシャワーをかけていき優しい手つきで丁寧に洗い始めた。ああしているとまるで姉妹の様に見え仲睦まじく感じる。一通り洗い終えるとプラメアは濡れた犬の様にブルブルと体を激しく振り、そのままの勢いで湯舟へとダイブしたと思ったら広い浴場を川で泳ぐかのように優雅に泳ぎだす。その自由な様に私もつられて泳ぎたくなったがグッと堪え湯船に浸かる




「ふぃ~、やっぱりあったかい湯はええのぉ♪」


「そういえば今ふと気になったんですが、プラメアさんにはリュミエール様みたいにお付きの人っていないんですか?」


「儂にはそのような者達は必要ないのでな。いてもいざという時足手まといになる」


「貴女が仕事を放って好き放題するからそのしわ寄せが貴女の部下だった方々にいって最終的には愛想を尽かされて辞められただけではありませんか」


「余計な事をいうな!こうしてやる!」




痛いところを突かれてしまったプラメアは湯舟の中にも関わらず素早い動きで聖騎士達の間を抜けていき、リュミエールの背後へと瞬時に回り込み仕返しにと小さな両手を使って胸を持ち上げて揺らし始めた。あえて触れてこなかったがリュミエールの胸はフィオナにも匹敵する程の大きさを誇っていて、プラメアが触れる度に皿の上に置かれているプリンかの如く激しく揺れる




「む?リューよ、少し会ってない間にまた大きくなったか?」


「な・・・!気にしてるの知っていて!そういう貴女は小さい頃からこれっぽっちも成長していないようですけど!」


「貴様それを言ったらもう戦争じゃぞ!」




お淑やかな聖女様もこれには黙っていられず反撃に出てお互いの胸を揉みしだき合う。傍から見たら乳繰り合っているようにしか見えないな。公の場では決して見せる事はない、浴場という全てを曝け出している場所だからこそ見ることが出来た幼馴染2人の微笑ましい?やり取りと夜景眺めつつ私達は体の芯まで温めてから浴場を出た




読んでいただきありがとうございました!

「よかった」「続きが気になる」など少しでも気に入ってくれたいただけたら幸いです

次話投稿時間はTwitterの方で告知させて頂きます。よろしくお願いします!

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