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157話 新居完成

シャルを含めた屋敷にいた幽霊達を天国へと送った翌日、約束通りの額で支払いを済ませた私達はまず土地を綺麗にする事から始めた

最初に厄介な人の背丈程ある草は均一に刈り揃えていく。ちまちま鎌を使ってやっていたら1日では終わらないので魔法を使い風の刃で一気に片付けていった

広い土地だというのもあったが草に隠れて誰かが投げ捨てたと思われるゴミも散乱していた為、それを拾いながら全て刈り終えるまでに数時間。見晴らしが良くなった土地は予想していた通りやはりかなりの広さがあったのでここにして正解だったと感じた。これだけの広さがあればキューちゃんも思いっきり走り回れるしガーデニングも出来るな


周りの草を刈ったら次に取り掛かったのは屋敷。シャルと話した後だと多少なりとも後ろ髪を引かれる思いがあったが、本人からの許可を貰っているのもあったので思い切りいかせてもらった

壊した屋敷の木片は回収して一箇所に集めその日はそこで終了。皆翌日に仕事や学校が控えていて引っ越し以外にもやることがあるので、休みの人がその都度作業を進めていくこととなった


次の日の休み、私は今住んでいる家を新しい土地へと移動する為にまず基礎ごと地面から取り出した。それから家と家具諸々をミニチュアサイズまで小さくしてから移動させた

新しい家を建てる場所に目印を挿していき、そこに合わせて持ってきた家を設置する

家の増築中の間は皆には宿を利用してもらった。魔力量の関係もあって1日では完成させることは出来ず、数日に分けて作業を進めていくことに

仕事場と新しい土地の往復をしながら作業することおよそ5日。ようやく新しい土地に私達の家を建てることができた

宿に泊まっていた皆を呼び戻して新居お披露目会を行った。外観は前の家に寄せたもので以前より3個分位までの大きさに増築した




「おぉ~!前の家より凄く大きくなったなぁ!」


「立派ですねぇ。これは中の方も期待できそうですね!」


「じゃあ中を案内するね」




中に入って案内したのはまずはリビング。以前よりも広くゆったりとした空間から見えるのは綺麗に刈り揃えた庭

大きなガラス窓を取り付けて見晴らしを良くし、庭の景色ををしっかり眺める事ができるようにした。今はまっさらな庭だが、植えた花が咲いてくれれば彩やかな光景が広がることだろう

新しい家は前の家より自然光が入るよう上の方にも窓を取り付けたので日中は明かりを点ける必要がないくらい明るい


ここからは皆の要望を取り入れた場所を紹介。まずはキッチンから

シエルとフィオナの要望に応えたキッチンは以前より幅広くして行き来がしやすいように。調理器具や食器は2人が出し入れしやすい場所に置けるようにした

更に人が増えた事で洗い物も多くなったので、その改善策として自動で食器を洗ってくれる装置も取り付けた

火、水、風の3つの魔力結晶を用いた装置でまずは熱水を噴射させて食器の汚れを除去し殺菌も済ませる。その後温風で乾燥すればピカピカの状態となる

取り出したらすぐ閉まう事ができるし後片付けで手が荒れるのを防ぐこともできる。思いつきで作ってみた装置だが活躍してくれることを願う


続いてはセレーネが希望していた書斎。セレーネのお気に入りの本を沢山収納できるよう大きな本棚を壁に埋め込む形で設置

防音で外には音が漏れないようになっている為、集中して読書、勉強もできるし音楽をかけながらでも問題ない

次にフローリア。要望していた訓練施設は他の階には空きがなかったので地下に設けた

どれだけ暴れたとしても大丈夫なよう多重結界の魔法陣を構築して常時展開している。こちらも防音、耐震、防熱等々対策も完璧なので上にいる私達に影響を与えることもない


お風呂は周りの目を気にする必要がない場所なので思い切って露天風呂にしてみた。勿論中にも風呂は作っておいたが、月がよく見える日などはゆっくり浸かりながら月見酒もしてみたいという途中で湧き上がってきた私の欲望によって作られたものだ

1階の案内を粗方終えたら次は2階。といっても2階は私達の部屋位だが、街の端っこでなだらかな坂の上にあるこの家の2階に設けたベランダからはレジティアの街が一望できるようにした。広めに設計したので夜は街の夜景を見ながら食事なんてこともできる


防犯面の方もしっかりと強化。外には鉄の柵を設置して許可を得ずに侵入してきた者にだけ発動する拘束の魔法も展開しておいた。更に前よりもずっと広い土地なので通路となる場所には街灯も設置しておいた

こうして一通りぐるっと家を見て回り、リビングに戻ってきてから皆の感想を聞かせてもらった




「どうかな?何か変な点があったら遠慮なく言ってね」


「いえ!凄くいいと思います!」


「前より格段に良くなったねぇ。ここで生活するのが楽しみだよ」




色々と付け加えていたら小貴族の家位の大きさとなったが皆からも好評だったようだし頑張った甲斐があったというものだ

その後皆の荷物を新居に運び込んでいきそれが終わった頃には辺りは既に真っ暗だった。新しいキッチンで早速料理を試してほしいところだったが、今から作るとなると時間がかかってしまうので今日はそれぞれがお店で購入した料理を温め直してささやかな引っ越しパーティを開いた




「それでは無事私達の新しい家が完成したことを祝して、乾杯!」


「「「カンパーイ!」」」




その日は皆で夜遅くまで楽しみ新しい部屋で皆仲良く心地よい眠りについた。ここからまた心機一転して頑張るとしよう




読んでいただきありがとうございました!

「よかった」「続きが気になる」など思っていただけたら幸いです

少しでも気に入ってくれた方ブクマ、評価、感想等々頂けると大変励みになります

次話投稿時間はTwitterの方で告知させて頂きます。よろしくお願いします!

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