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093_復讐はやり方を間違えると損する【勇者パーティを追放された時の対策】 #人間関係 #自尊心 #怒り

「現代経営の父たるピーター・ドラッカーは『知識労働者というものは、自らが自らに課す要求に応じて成長する』と言いました」


「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『復讐はやり方を間違えると損する』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「ここ最近、勇者パーティを追放された冒険者が勇者に復讐したり、婚約破棄された悪役令嬢が王子様に復讐したりする物語が流行っていますよね」


「そんな復讐ですが、本当にやる価値はあると思いますか?」


「確かに不当に扱われれば、憎しみも抱くでしょう。ですが、本当に復讐が見合った行為だと思いますか?」


「読者様は同じ立場に置かれた時、復讐しますか? それとも、他のことをしますか?」


「え? 『その状況にならないと分からない』ですか。確かにそうですね。想像だけでは難しいです」


「今回はお話ししたいのは、不当な扱いをされた際に復讐すべきかどうかについてです。読者様が復讐したいと感じた時の参考になれば幸いです」


「今回の研究は東京大学のものです。参加者は関東圏の大学生・大学院生356人です。男性が166名、女性186名です。性別が無記名が4名でした」


「研究者が何をしたかと言いますと、被験者にまず『他人から非難されたり、侮蔑の言葉を投げ掛けられる』という場面を想像してもらいました」


「具体的な指示として、サークルに入っているあなたは、放課後に一生懸命練習をしていました。すると、通りすがりの人に、『ぷっ』と笑われました。さらに『下手なんだから、練習しても無駄じゃない』と言われます。そして、笑いながら立ち去られる。というシーンです」


「たとえ想像であっても、避難されたり侮蔑されたりするのは嫌ですよね」


「ここで躓いてた話が進みません。ともかく、被験者は嫌な気分になる状況を想像してもらったのです」


「その後、被験者には二つのシナリオの内、一つが提示されました」


「一つ目は、見返し対処と呼ばれるものです。笑いながら立ち去った相手に強い怒りを感じたあなたは、もっと練習して上手くなってやる、と決意しました。一生懸命に練習して、いつもより長く練習して帰宅する。というシーンです」


「自分が成長して、相手よりも上に行く。直接やり返すことはなく、相手より成長をして見返します」


「怒りの感情を成長の糧にしたんですね」


「もう一つは、仕返し対処と呼ばれます。笑いながら立ち去った相手に強い怒りを感じたあなたは、相手にも同じ目にあわせてやる、と決意します。そして、相手が練習している際に通りすがり、同じことをして、同じ言葉を言って、立ち去りました。というシーンです」


「やられたらやり返す、の精神です。同じ酷い目にあわせて、怒りの感情をぶつけるというものです」


「『目には目を、歯には歯を』のハムラビ法典の考えが近いかもしれません」


「研究者はこの見返し・仕返しの前後で自尊心と怒りの感情を調べて、それらがどう変化するのか調べました」


「復讐するのに相手を見返すか、相手に仕返すか、どちらが自分のためになるのか調べてくれたのです」


「復讐の直後はスッキリすることでしょう。でも、効果が一時的なら意味ないですよね」


「研究者は被験者のデータを分析したました。データの妥当性を確保するために、一連のシーンを上手くイメージできなかった被験者の回答は省かれました。最終的な有効回答は294名でした」


「結果ですね、見返し・仕返しのどちらでも怒りの感情の推移は同じでした」


「非難・侮蔑される前はニュートラルでした。非難・侮蔑されると怒りの感情が爆発しました。そして、見返し・仕返しの後には怒りの感情が収まっていました」


「ただ、完璧に収まることはありませんでした。どちらの状況でもニュートラルな状態よりは怒りを抱いて終わりました。見返し・仕返しをしたからと言って、完全に怒りがなくなるわけではないみたいです」


「ですが話はここでは終わりません。見返し・仕返しで怒りの感情は収まりましたが、そこには差がありました!」


「実は、見返しを想像した被験者の方が怒りの感情がより収まっていたのです」


「どうですか、意外な結果だと思いませんか。直接やり返した方が、怒りを発散できそうなものですが……」


「これにはカタルシス効果も関係しています」


「カタルシス効果とは、不安や不満などのネガティブな感情を口にすることで、怒りや苦痛が軽減されることです」


「実際は、相手より上手くなってやる、という意思の方が怒りを収めてくれるのです」


「相手から何か嫌ことを言われて、怒りがフツフツと湧いた時の対処法は、見返すことだったのです」


「いやー、面白い結果ですよ」


「まだ終わりじゃありませんよ。私は自尊心も調べていると言いました。やはり、どちらのシーンを想像しても、非難・侮蔑を言われた後は自尊心の低下が確認されました」


「その後は大きく違う結果となりました。見返しを想像した被験者は自尊心が回復しました」


「しかも、ニュートラルな状態より高くなっていました」


「怒りを成長の糧にして、練習を頑張ったのです。自尊心も回復することでしょう」


「ですが、仕返しを想像した被験者は、怒りを覚えた後よりもさらに自尊心が低下していたのです」


「どういうことでしょうか? 相手にやり返したのに自尊心は回復しなかったようです。むしろ低下していたのだから、驚きです」


「研究者は、直接的な攻撃をしたことで自責の念を覚えて、自己評価が下がった、と考えています」


「つまり、相手に直接復讐しても得られるのは怒りの沈静化だけです。気分が落ち込むので、メリットは少ないです」


「相手よりも上に行く見返しなら、怒りは収まりますし、自尊心は回復するどころか高まります。やったね」


「相手に直接やり返す復讐は割に合わないのです」


「読者様も勇者パーティから追放された場合は、目には目を、歯には歯をのハムラビ法典ではなく、勇者より能力をつけて見返してあげましょう」


「もし読者様が、王子様に婚約破棄されたら、もっともっと魅力的な女性になってください。逃がした魚は大きい、と思い知らしめてやりましょう」


「自分のステータスを高めたら、相手は悔しがるに違いありません。この方が相手へのダメージは絶対に大きいです!」


「復讐するのは直接やり返すだけが手段ではないのです」


「相手より上に行く復讐もあります。覚えておいてください」


「それでは今回のまとめです。関東の学生を集めて、怒りが湧くようなシーンを想像させたぞ。その後、復讐するシーンを想像してもらった」


「すると、怒りを成長の糧にして見返したら、怒りは静まって、自尊心は有意に高まったぞ」


「一方、相手に同じことをして仕返したら、怒りは静まったけど自尊心は余計に下がったぞ」


「私も見返してやる、という気持ちを抱いたことは数知れません。その度に成長の糧にしてきました」


「そして今の私があります」


「ですので、読者様も復讐する際はよくよくお考えの上、行動を起こしてくだださい」


「決して、楽な方向に流されてはいけませんよ」


「ということで、今回は『復讐はやり方を間違えると損する』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『好奇心は2種類存在するから自分のタイプを知ろう』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

‘Proving myself’and‘Revenge’in anger arousal coping to

reduce anger and restore self-esteem

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