511_怖すぎるホラーは楽しみを半減させる #感情
「モンテーニュ城で生まれたフランスの哲学者ミシェル・ド・モンテーニュは『苦しみを恐れる者は、その恐怖だけですでに苦しんでいる』と言ってます。恐怖は有効活用することもできます。意味もなく恐れないようにしましょう」
「やっほー、人生よくなってるはずの読者様。タメになる情報をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『怖すぎるホラーは楽しみを半減させる』のお話をしますよ」
「では、よろしくお願いします」
「読者様はホラーはお好きですか?」
「ホラー映画、ホラー小説、ホラーゲームなど、ホラーは一つのジャンルとして確立しているくらいにはメジャーですよね」
「なので、怖いのが好きな人もいれば、怖いものが嫌いな人もいます」
「今回はそんなホラーについて、お話しできればと思っています」
「ホラーに関しては以前に”125_ホラー映画を見ると予測する力が鍛えられる”や”126_自らお化け屋敷に入る人はリラックスして気分がよくなる【瞑想効果もあり】”で扱っていますが、今回は少しテイストが違いますよ」
「是非、ホラーに関する研究を楽しんでください」
「参考文献はデンマークのオーフス大学の研究となります」
「研究者は、お化け屋敷に出向いて、お化け屋敷に入場する客に協力してもらいました。協力者は全員で110人、女性は62人、年齢は12歳から57歳、平均年齢は30.45歳です」
「お客さんに、心拍数を計測する器具を装着してもらったり、カメラで驚いている時のリアクションを撮影しました」
「ちなみに、撮影されたシーンは、マッドサイエンティストが独り言を呟いた後にゾンビが飛び出してくるシーン、豚のマスクを被った大男がチェーンソーを持って追いかけてくるシーン、曲がり角で複数のゾンビに襲われるシーンの3つでした」
「また、お化け屋敷を出た後に、どれくらい怖かったか、どれくらい楽しめたのか、アンケートを行って調べました」
「要するに、お化け屋敷はどれくらい怖いほうが楽しめるのか、調査したのです」
「さて読者様、お化け屋敷を楽しむには、どのくらいの恐怖がいいと思いますか?」
「お化け屋敷の醍醐味は恐怖です。怖ければ怖いほど、楽しめると思いますか?」
「反対に怖くないほうが楽しめるのでしょうか?」
「怖すぎたら余裕がなくなって楽しむどころではありません。心に余裕があるくらい恐怖が少ないほうが楽しめるのでしょうか?」
「はたして、お化け屋敷を楽しむには、どのくらいの恐怖に設定すべきなのでしょうか?」
「お化け屋敷で調査した結果、お化け屋敷を楽しむにはーー」
「適度な恐怖でした!」
「お化け屋敷の恐怖が高まるにつれ、楽しみが増えていました」
「しかし、恐怖が一定のラインを越えると、楽しみが減ることが判明したのです」
「恐怖と楽しみの間には逆U字の関係が確認されたのです」
「読者様、お化け屋敷を楽しみたかったら、怖くなくても問題ですし、怖すぎても問題なんです」
「いい感じの恐怖が一番楽しいんです」
「他にも判明していることがありまして、内発的な動機で訪れた参加者は、外発的な動機で訪れた参加者より楽しんでいました」
「友達や家族に連れられて来た人より、自分からお化け屋敷に行きたいと思っていた人がより楽しめた、ということです」
「まあ、言われれば納得です。お化け屋敷は恐怖の象徴です」
「できれば恐怖は味わいたくないものです。誰かに連れられて来た人より、自分で行きたいと思っている人が楽しむのは当然です」
「それと、性別による違いも確認されました。男性と女性では、男性のほうが楽しんでいることが分かりました」
「男性の読者様、女性をデートでお化け屋敷に連れて行くのはよくないですよ。嫌々連れて行かれたら好感度がダダ下がりですし、楽しんでもらえません」
「相手から言い出した時以外は、お化け屋敷には行かないようにしましょう」
「ちなみに、年齢による楽しさの違いはありませんでした。楽しむ人は子供でも大人でも楽しみます。お化け屋敷の恐怖に年齢は関係ありません」
「今回の研究はお化け屋敷で行われましたが、おそらくホラー全般に共通する結果になるのではないでしょうか?」
「ホラー映画、ホラードラマ、ホラー小説、ホラー漫画、ホラーアニメ、ホラーゲーム、どれを取っても調度いい恐怖が一番楽しめると思います」
「怖さを調節できるお化け屋敷は需要があるかもしれませんね」
「ということで、今回のまとめです」
「研究者はお化け屋敷に来たお客さんに協力してもらって、お化け屋敷の怖さと楽しさを調べたよ」
「すると、お化け屋敷が怖くなるにつれ、楽しさが増えていたよ」
「でも、恐怖が一定のラインを越えると楽しさが減っていたよ」
「お化け屋敷を一番楽しむには、調度いい怖さがいいみたい」
「ホラーは人によって恐怖の感じ方が違います。ホラーを楽しむには、自分にあった恐怖具合のものを探すしかないみたいです」
「人生はやっぱり程ほどが一番いいのでしょう」
「まるで関係ない話ですが、アイスランドにはホラール大学という大学があります。イランにはホラーサーン地方があり、そこでは、ホラーサーンコムギが栽培されています」
「関係ないので、忘れてもらって結構ですよ」
「ということで、今回は『怖すぎるホラーは楽しみを半減させる』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、読者様が知りたい情報のリクエストも待ってまーす!」
「次回の『計算能力が高い人は収入も高い』で、お会いしましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。バイバイ」
参考文献
Playing With Fear: A Field Study in Recreational Horror




