表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
503/1467

494_ノルディックウォーキングがすごいかも? #運動 #病気

「中国春秋時代の哲学者である老子は『背伸びをする者は、長く立っていられない。大股で歩く者も、長くは歩けない』と言ってます。普段のペースで歩くのが大事みたいです」


「やっほー、実用的な知識を伝える世界一の美女サクラです! 今回は『ノルディックウォーキングがすごいかも?』です。お願いします」


「読者様はノルディックウォーキングというエクササイズを知っていますか?」


「専用のポールを両手にそれぞれ持って、歩行の補助をしながらするウォーキングのことです」


「スキーのストックを持って散歩する、といえばイメージできますでしょうか? もちろんスキー板は履きませんよ」


「元々、スキーヤーが一年中トレーニングするために開発されたものなので、スキーに似ているのです」


「とまあスキーをしていない読者様には馴染みのないエクササイズだと思いますが、実は、とんでもない効果が隠されていることが判明したのです」


「今回は、ノルディックウォーキングはすごいんだぞ、ということをお話ししたいと思います」


「ノルディックウォーキングは、あのHIITよりすごいんですよ」


「参考文献はカナダのオタワ大学の研究となります」


「研究者は、86人の冠動脈疾患の患者を集めて、3つのグループにランダムに振り分けました」


「一つ目のグループは、先ほどから取り上げているノルディックウォーキングをするグループです」


「二つ目のグループは、HIITをするグループです」


「HIITとは、高強度インターバールトレーニングのことで、短い時間で高負荷の運動と小休憩を繰り返すエクササイズです」


「体を限界まで追い込むので、体脂肪の燃焼と筋肉量の増加に効果的です。また、体内の炎症を抑えたりするので寿命を伸ばす効果も期待できます」


「三つ目のグループは、中強度と高強度の連続トレーニングを行うグループです」


「期間は12週間で、週に2回のペースでエクササイズを行ってもらいました」


「ノルディックウォーキングと中強度と高強度のトレーニングは一回あたり60分でしたが、HIITは45分でした」


「それぞれのエクササイズを行ってもらったわけですが、読者様はどのエクササイズが優れていると思いますか?」


「やはり、HIITでしょうか?」


「HIITがすごいことは数々の研究で証明されています。病気の予防であったり、アンチエイジングにも有効です」


「今回の研究では関係ないですが、短時間で済ませられるというメリットもあります」


「それとも、ノルディックウォーキングがすごいのでしょうか?」


「ポールを持つことで、バランスが取りやすくなります。綺麗な姿勢でエクササイズすることで、効果も高まるのでしょうか?」


「それとも、中強度と高強度の連続トレーニングが勝つのでしょうか?」


「はたして、絶対王者のHIITはその地位を死守することができるのでしょうか?」


「分析の結果、一番効果が高かったのはーー」


「ノルディックウォーキングでした!」


「数々のメリットが証明されているHIITを押さえて、ノルディックウォーキングが勝利したのです」


「読者様、時代はHIITではなくノルディックウォーキングかもしれません」


「具体的には、心肺機能でノルディックウォーキングが勝利していました」


「HIITは571±70から645±83に上昇していました。だいたい12%のアップです」


「中強度と高強度のトレーニングでは、562±75から628±88にアップしていました。約13%のアップです」


「それに対して、ノルディックウォーキングを行ったグループは、586±88から695±104の上昇でした。およそ19%のアップです」


「そう、ノルディックウォーキングを行うと、HIIT以上の心肺機能を手に入れることができるのです」


「心肺機能に不安がある読者様、是非ノルディックウォーキングに挑戦してみましょう。健康になれます」


「それと、すべてのエクササイズを通してQOL、つまり生活の質とうつ症状の改善がありました」


「運動はメンタルを整えたり、生活の満足度を上げるメリットもあります。定期的に運動をして、人生の満足度を上げるようにしましょう」


「今回の研究ではフォローアップも行われていまして、運動が終わってから14週間後にもう一度参加者の状況を調べています」


「その結果、エクササイズで得られたメリットはどのグループも維持していることが判明しました」


「読者様、運動のメリットは長続きします。たとえ、途中でやめたとしても、そのメリットは2ヶ月から3ヶ月は持つみたいですよ。ずぼらな人にも嬉しい結果ですね」


「ノルディックウォーキングがHIITより優れている理由としては、ノルディックウォーキングは全身の筋肉を使うから、と考えられます」


「通常のウォーキングは全身の筋肉の40%程度しか使いません」


「しかしノルディックウォーキングでは全身の筋肉の90%以上を使用するとされます」


「単純にたくさんの筋肉を使うことになるので、ノルディックウォーキングで心肺機能が猛烈にアップしたと考えられます」


「さらに、専用のポールを使うので膝への負担も少ないです。普段運動をしていない人にオススメできます」


「運動をしていない読者様、まずはノルディックウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか?」


「ということで、今回のまとめです」


「研究者は、冠動脈疾患の患者を集めて、エクササイズを行ってもらったよ」


「エクササイズは3種類あって、ノルディックウォーキング、HIIT、中強度と高強度の連続トレーニングだったよ」


「その結果、どのエクササイズでも生活の質とうつ症状の改善が見られたよ」


「でも心肺機能には差が出たよ」


「ノルディックウォーキングが一番心肺機能を高めてくれることが判明したよ」


「心肺機能が心配な読者様は一杯ノルディックウォーキングをしようね」


「ただ、今回の研究の対象者は冠動脈疾患の患者です。健康な人が行っても同じ結果になるかは少し不明です。その上、対照群が存在しないこと、女性の割合が少ないなどの制限もありました」


「それでも、ノルディックウォーキングが全身の筋肉を使うことは間違いないので、一定の効果はあるでしょう」


「HIITは嫌だけど運動はしたい、そんな悩みを抱えている人はノルディックウォーキングに挑戦しましょう」


「運動が健康にいいことは間違いないですから」


「ということで、今回は『ノルディックウォーキングがすごいかも?』でした。役に立ちましたか?」


「ありがとうございました。高評価、コメント、リクエスト待ってます」


「次回の『金持ちになるには賢さは必要か?』で、会いましょう! バイバイ」



参考文献

Sustained Effects of Different Exercise Modalities on Physical and Mental Health in Patients With Coronary Artery Disease: A Randomized Clinical Trial

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでくれて感謝
高評価やブクマをよろしくね。いいねされると嬉しいよ
感想やリクエストも待ってるよ!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ