421_個人の名前は顔に表れる #名前 #見た目
「風林火山で知られる武田信玄は『大将が善であれば、その部下も善である。上下ともに正しければ、戦いに勝ち、世の中に名前を知られるようになる。しかし、その器にもなく名声を好むことは、恥の根本である』と語っています。チーム全員がいい人だったら相手に勝てるみたいです。楽ですね」
「やっほー、人生に役立つ知識を伝える世界一の美女サクラです! 今回は『個人の名前は顔に表れる』です。よろしくお願いします」
「読者様は人の顔を見て、『この人は太郎っぽいな』とか『この人は花子さんみたいっぽいな』みたいな、顔を見て名前を想像したことはありませんか?」
「そして名前を確認したら、当たっていたという経験はありませんか?」
「もし名前が当たっても偶然だと思うでしょうが、案外そうでもないみたいです」
「実は、顔には名前の特徴が出るみたいなんです。だから、顔を見て名前を当てられても不思議ではないんです」
「今回は名は体を表すという研究を紹介したいと思います」
「参考文献はイスラエルのヘブライ大学の研究となります」
「研究者はイスラエルの67人の大学生に顔写真を見せました」
「そして、名前を当ててもらう、というシンプルな実験を行いました」
「ただ、万物の中から名前を当てるのは不可能に近いです。本名とダミーを4つ用意して、5つの選択肢の中から選んでもらいました」
「名前に関してはよくある名前を採用しており、この名前はないだろうみたいなものはありませんでした」
「読者様はどのくらい顔を見て名前を当てられると思いますか?」
「ランダムに選んだ場合は、5分の1なので20%になります」
「何となく雰囲気から察して正答率は上がるのでしょうか?」
「それとも、名前を当てなければいけないというプレッシャーによって、逆に正答率は下がるのでしょうか?」
「もしくは、何も関係ないのでしょうか? 顔を見て名前を判断するのは不可能なら、当てずっぽうに選ぶのと同じなのでしょうか?」
「はたして、学生はどのくらい顔から名前を当てることができたのでしょうか?」
「実験の結果、学生の正答率はーー」
「29.91%でした!」
「ランダムに選んだ場合より、十分に高い結果となりました」
「人の顔には名前の特徴が出るといっても過言ではないでしょう」
「研究者は次に場所を変えて同じ実験を行いました」
「名前というのは国によって特徴があります。バリエーションの大小、親から受け継ぐパターンなどです。そのため、他の国でも検証したのです」
「で、調べられたのはフランスでした」
「フランスでも顔写真を見せて、名前を当ててもらいました。実験の内容は先のものと同じ、本名と4つのダミー選択肢です」
「結果はというと、40.52%でした!」
「イスラエルと比べて正解率が大きく伸びました。フランス人の名前は顔から想像しやすいみたいです」
「どうやら、国や名前によって、顔に出る特徴に違いがあるみたいです」
「名前を知らない人の顔を見て、直感的に名前が降ってきた場合は、もしかしたら当たっているかもしれませんね」
「ただし、顔を見て名前を当てられるのは感覚的なものです。これでは、どうして名前を判断しているのか理由は不明です」
「次に、研究者はどうして顔を見て名前が判断できるのか調べました」
「コンピュータに10万枚の顔写真と名前を学習させました」
「そうしたら、顔のある部分に特徴があることが判明したのです」
「その部分とは、目でした」
「目と目の周囲に特に名前の特徴が出るみたいです」
「研究者はこの結果をコンピュータのアルゴリズムに組み込んで、コンピュータに顔写真から名前を当てる、という実験を行いました」
「すると、正答率は50%を越えたそうです」
「読者様、初対面の相手の名前を当てたいなら、目を見ましょう。きっと当てられるはずです」
「コンパで自己紹介する前に試してみて、盛り上げてはいかがですか? ……まあ、知らない人にいきなり名前を当てられたら気持ち悪いですが」
「ごほん、もっと有用な使い道を考えましょう。たとえば名前をド忘れした時です」
「読者様にも、目の前の相手の名前をド忘れした経験が一度や二度はあると思います。そんな時、目を見たら名前が降ってくるかもしれません」
「是非、目を見て困難を乗り越えてください」
「どうして、顔に名前の特徴が出るのか研究者は仮説を立てています。それは、バイアスです」
「人は名前にある程度のイメージを持っています。たとえば、キャサリンです」
「アメリカの調査によると、キャサリンという名前は成功と結び付いているそうです」
「そのため、キャサリンと呼ばれる人は成功をしようと無意識に行動します。その結果、顔にキャサリンさが表れるようです」
「なので、名前とあだ名が解離している場合は、名前の特徴が表れにくくなるそうです」
「名前のイメージを意識する回数が少ないと、顔に特徴が出ないらしいです」
「ともかく、名前からイメージすることを感じて、それっぽい行動をするようになる、ということです」
「名前に「美」が入っていたら、綺麗になろうと努力する。名前に「剛」が入っていたら、筋トレをするようになる。そんな感じです」
「で、見る側も何となく、その共通するイメージを受け取って、名前を当てられるみたいです。面白いですね」
「人間の観察力すげー、って感じた所で今回のまとめです」
「研究者は、顔写真を見せて5つの名前から本当の名前を当ててもらう実験を行ったよ」
「すると、イスラエルでは30%弱、フランスで約40%の正答率だったよ」
「人は、顔を見れば名前を判別する能力があるみたい」
「コンピュータを使って調べた所、名前の特徴は目に出るみたい」
「読者様も名前を当てたければ、目を中心に見るといいよ」
「ただし、相手がサングラスをしていたら要注意です。おそらく難易度がグーンと上がるでしょう」
「逆に言えば、名前を知られたくなければサングラスが有効ってことですね」
「個人的には、最近流行りのキラキラネームの子供はどんな風に育つのか気になります。キラキラネームの子供が大きくなったら顔を見てみたいですね」
「ということで、今回は『個人の名前は顔に表れる』でした。人生の潤いになれば嬉しいです」
「ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」
「読者様のリクエストも受け付けてます!」
「次回の『人間が犬を飼うのは遺伝子に刻まれているから』で、会いましょう!」
「いずれ、知識を網羅する。バイバイ」
参考文献
We Look Like Our Names: The Manifestation of Name Stereotypes in Facial Appearance




