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041_【本番対策】プラセボを飲んだらテストの不安が消えちゃった #不安

「040_糖尿病が怖い? なら、歯磨きせよ #健康 #病気」は小説家になろうでは、飛ばします。

カクヨムでは掲載しています。

気になる方はカクヨムで、お願いします。

「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『プラセボを飲んだらテストの不安が消えちゃった』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様はテストを受ける前、不安に襲われますか?」


「緊張で眠れない、ネガティブな感情に押しつぶれる経験をした読者様も多いでしょう」


「学生の40%はテストへの不安を感じてます。どうやら、ドイツの大学生の13%は心理カウンセリングを受けているようです」


「不安に思うのは当然の感情です。不安を感じるのは、読者様だけではありません」


「もし、テストへの不安を減らす方法があるとしたら、知りたくないですか?」


「え? 『テストはもう受けない』ですか。なるほど、社会人だから、関係ないと言いたいのですね」


「甘い、とても甘いです」


「テストの不安が減るということは、本番への不安が減るのと同じです。プレゼン前に不安を減らせます。他にも、初めて会う人との緊張を減らせることもできます」


「不安対策の可能性は無限大です!」


「前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう」


「今回のお話は、ベルリン医学大学の研究チームが実験しました。研究チームは58人の学生を集めました。平均年齢23歳、健康な男女を集めています」


「始めに、アンケートに答えてもらい、テストへの不安、自己管理スキル、生活の質(QOL)について評価しました」


「その後、被験者をランダムに二つのグループに分けました。一つ目のグループには薬を与えました」


「薬の力に頼って、テストへの不安を減らした、かとお思いでしょうが、違います」


「この薬には何も薬効がないのです。さらに、被験者にも『この薬には薬効がありません』と説明したのです」


「今回の研究では、学生にプラセボを与えたら、どうなるかを調べたのです」


「プラセボに効果があるのは様々な実験で証明されています。しかし、被験者が本物の薬を貰っている、と信じている前提です」


「読者様は『薬効がないのに、何の意味があるの?』と思うのも無理ありません。結論はもう少し待ってください」


「被験者は朝と夕方に1回ずつ、2週間に渡ってプラセボの錠剤を飲み込んでもらいました」


「プラセボの原料は砂糖、小麦、コーンスターチ、ブドウ糖のシロップなので、本当に薬効はありません。大きさは4mmです」


「プラセボのケースにはしっかりと『プラセボ』と書かれています。錠剤を噛んだり吸ったりするのではなく、錠剤を飲み込むようにも指示がありました」


「そこそこ細かい指示がありますが、用量用法を守ってね、ということです」


「もう一つのグループは対照群として、何も指示はありませんでした」


「それで、2週間後に両方のグループに再度アンケートに答えてもらいました。アンケートの内容はすべて自己申告となっております」


「その結果、プラセボを飲んだグループはテストへの不安が減り、自己管理スキルが上昇していることが明らかになりました」


「具体的には、テストへの心配が減り、自信が増えて、希望を感じるようになっていました」


「前向きだねっ!」


「プラセボを飲んでいないグループに変化はありませんでした。当然ですね、何もしてませんから」


「いやはや、驚きですね。被験者はプラセボだと知っていても、効果を感じたのです。つまり、人の思い込みの力で不安は改善するのです」


「要はお守りと同じです。お守りそのものが助けてくれなくても、持っているだけで安心感を得られる」


「意思次第でテストへの不安はどうとでもなるのです」


「朝の占いのラッキーアイテムを所持しているだけで、自信が増した経験が読者様にはありませんか?」


「つまり、本番前には自分の自信になれるものを所持したり、自信になれる行動をするだけで、本番のプレッシャーが軽減されるのです」


「うん、お手軽っ!」


「研究は、なぜプラセボが効果を発揮したのか確信していませんが、『過去に薬を服用して、効果を実感した経験を思い出した。過去に条件付けされた反応でテストへの不安が軽減した』と説明しています」


「頭の中では、薬を飲むと症状が改善する、と無意識に考えているのです」


「この実験では、確かにテストへの不安の軽減は確認されました」


「ですが、研究者は実験が小規模であること、期間が短かったことから長期的な影響は不明、なので『まだまだ長期間に渡って観察する必要がある』としています」


「さらに、テストへの不安が減っても、実際にテストの成績が上がった結果は報告されていません。あくまで、不安が減るにすぎません」


「いろいろと足りない部分もありますが、リスクもなくお金もかけずに不安を減らせるので、試してみる価値はあります」


「もし、テストに不安を抱えている学生でしたら、薬を用意して、『この薬は不安を消してくれる』と唱えて飲み込みましょう。テストへの不安が減ります」


「この研究では、薬は何でもいいという結果が出ていますので、薬を用意できない場合は白い粉をこねて自作してもよし」


「白い粉は、小麦粉のことですよ。誰も勘違いしてませんよね?」


「時間がないなら、ラムネでも買いましょう。わざわざ自作しなくていいです」


「それでは今回のまとめです。テストへの不安を抱えている学生にプラセボと言って、薬を渡して飲んでもらったら、実際に効果が出ちゃったよ」


「人間は思い込みに左右される、という研究の紹介でした。マイナスの影響もなさそうです」


「読者様も自分なりの『不安に効く薬』を作って、不安対策をしてみませんか?」


「ということで、今回は『プラセボを飲んだらテストの不安が消えちゃった』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」


「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。質問やリクエストも待ってまーす」


「それでは、次回の『生活のリズムは朝型と夜型以外にもある』で、またお会いしましょう。バイバイキーン」



参考文献

Open-label placebos reduce test anxiety and improve self-management skills: A randomized-controlled trial

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