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382_満員電車は時間を歪める #時間 #乗り物

「アイルランドの文学者ジョージ・バーナード・ショーは『アマチュアミュージシャンで地獄は満員だ』と言いました。地獄は想像以上に地獄みたいです。行きたくないですね」


「やっほー、人生に役立つ知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『満員電車は時間を歪める』のお話です」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は満員電車に乗りますか?」


「え? 『毎日乗っている』ですか。ご苦労様です」


「満員電車というのは本当に苦しいです。一刻も早く抜け出したくて、さっさと次の駅に着いてくれと願っていることでしょう」


「そんな時に限って、駅に着くまでの時間が長く感じませんか?」


「その感覚、正しいですよ」


「実は、満員電車の中にいると、時間の流れがゆっくりになることが明らかになったのです」


「今回は、満員電車がつらく苦しい理由の一端をお話ししたいと思います」


「参考文献はアメリカのコーネル大学が行った研究となります」


「研究者は19歳から51歳までの男女41人を集めました」


「参加者にはVRを使ってもらい満員電車を体験してもらいました。精巧に再現された地下鉄から電車に乗って、降りるまで一連の流れをシミュレートしています」


「その際、参加者には電車の中の混雑具合を変えてシミュレートを行っています」


「混雑具合は全部で5段階です。車内にまばらに人がいる状況からすし詰めの状況までです」


「シミュレーションが終わった後に、参加者に電車に乗っていた時間と不快さを聞きました」


「それで、実際の時間と参加者の答えた時間を比べて、満員電車の中での時間の流れを調べたのです」


「さて読者様、満員電車の中ではどれくらい時間の流れがゆっくりになると思いますか?」


「読者様の中には満員電車に乗っている際に、『今日はやけに時間がかかるな』と思ったことがある人もいるでしょう。その時、どれくらい長くなっていましたか?」


「ほとんど変わらないと思いますか? それとも、滅茶苦茶延びていると思いますか?」


「はたして、どのくらい長く感じるのでしょうか?」


「分析の結果ですね、1平方メートルあたりの人数が一人増えるにつれ、体感時間は1分あたり平均1.8秒長くなることが判明しました!」


「混雑している満員電車に換算すると、体感時間が約10%長くなります」


「単純計算で、満員電車に10分間乗車していると、本人は11分乗っている感覚になるのです」


「当たり前ですが、満員電車の苦痛は読者様だけではありません。満員電車に乗っているすべての乗客に当てはまります」


「全乗客のストレスを感じる時間が10%長くなる訳ですから、満員電車が嫌われるのは仕方ないですね」


「日本人の平均的な通勤時間は往復1時間19分です。駅からの徒歩移動もありますので、すべての時間を電車に乗っているわけではありません」


「仮に電車に乗っている時間が60分だとすると、一年間で24時間も長く乗っていると感じるようになります」


「24時間も長くストレスを受けると考えるなら、引っ越しを考えるのもありですね」


「何かと忙しく時間の足りない現代人ですが、こんな時間の延長はノーサンキューですよね」


「私も満員電車には乗りたくありません。どうにかしてほしいですね」


「研究者は、満員電車で時間の流れがゆっくりになる理由について、パーソナルスペースが関係してると仮説を立てています」


「パーソナルスペースが侵害されるとストレスを感じます。そのストレスによって、余計なことを考えたり、感情がかき乱されることで体感時間が長くなると考えているみたいです」


「要するに、ストレスが時間感覚を歪めているということです」


「読者様も楽しい時間はあっという間に過ぎ、不愉快な時間は長く感じる、という経験をしたことはありませんか?」


「それが今回の実験、つまり満員電車でも起こったのです」


「言ってしまえば、ストレスを受けている時は時間が長く感じて、リラックスしている時は時間が早く感じるのです」


「読者様の体感時間はストレスで大きく変化します。時計が示す時刻以上にストレスの影響は大きいです」


「読者様が時計を見た時、『もう、こんな時間』となるか『まだ、全然進んでいない』となるかは、心の持ちようですよ。是非、覚えておいてください」


「いい感じになったので、今回のまとめです」


「研究者は参加者を集めて、VRで満員電車を体験してもらったよ」


「すると、満員電車では時間の流れがゆっくりになることが判明したよ」


「満員電車に乗っていると体感時間は10%延びます。その分ストレスも感じるから満員電車は避けたほうがいいね」


「満員電車、滅ぶべし!」


「それに、今回の実験はVRで行われました。いくら技術が進歩して、精密に再現できているといっても、現実には敵いません」


「おそらく、本物の満員電車のほうがストレスは大きいでしょう」


「ストレスが大きくなればなるほど、体感時間はながくなります。研究より時間の流れがもっとゆっくりになる可能性は大きいです」


「痴漢などの被害も考えると、満員電車に乗る理由はありません」


「読者様は、うまく満員電車を避けて、人生を充実させてくださいね」


「ほんのちょっとした積み重ねが、いずれ大きな差となって返ってきますよ」


「ということで、今回は『満員電車は時間を歪める』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」


「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『能力がある人より、運がいい人が評価される』で、会いましょう!」


「やるぜ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Affective experience in a virtual crowd regulates perceived travel time

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