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354_家を清潔にしても免疫力が落ちることはない #環境 #健康

「ことわざに、『内で掃除せぬ馬は外で毛を振る』とあります。これは、家庭内でしつけをされていない子供は、外に出ると家での教育レベルがすぐにわかるという意味です。家庭というのは大事ですね」


「やっほー、賢明なる読者様。読むだけで人生よくなる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『家を清潔にしても免疫力が落ちることはない』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様の家は綺麗ですか?」


「毎日きちんと掃除をしていますか?」


「え? 『毎日、ピッカピカにしている』ですか。とても、綺麗好きなんですね」


「でも、家を綺麗にしていると、免疫力が強くならない、という話を聞いたことがありませんか?」


「衛生仮説といいまして、幼少期に細菌やウイルスに触れていないと免疫力が身に付かず、アレルギー性疾患に罹りやすい体に育ってしまう、という内容です。免疫力がないから病気に弱くなる、ということです」


「ですが、この衛生仮説は本当に正しいのでしょうか?」


「子供の頃、衛生環境の悪い場所で育つと免疫力が高くなるのでしょうか? 清潔な場所で育ったらダメなのでしょうか?」


「ということで、今回は家を清潔に保つと免疫力が落ちるのかについてお話したいと思います」


「参考文献はイギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究です」


「研究者は家庭に存在する微生物、健康に必要な微生物、洗剤などの衛生用品を調べて、家の清潔具合と免疫力、アレルギー性疾患との関係などを調べました」


「さて、読者様はどのようにお考えですか?」


「やはり、衛生仮説は正しく、清潔な家で育った子供はアレルギーが増えるのでしょうか?」


「病気にならなければ、抗体も増えません。病気に弱い体が作られるのでしょうか?」


「それとも、まったく関係がないのでしょうか? ずっと家にいるわけではありません。外出した時にウイルスをもらえば、それで十分なのでしょうか?」


「一体、どれくらい関係があるのでしょうか?」


「分析の結果ですね、家の清潔さと免疫力には…………関係がありませんでした!」


「家を清潔にしたからといって、免疫力が落ちることはありません!」


「読者様は存分に家を掃除してもらって構いません」


「研究者が家の清潔さと免疫力に関係がないとする理由はいくつかあります。その中から三つを紹介したいと思います」


「一つ目は、家の中にいる微生物は免疫力とは関係ない」


「都会の住宅は、化学物質や鉄、コンクリートを使用して建てられています。そのため、免疫力に作用するような微生物がほとんどいません」


「なので、家の清潔さと免疫力には関係がないのです」


「むしろ、有害です。現代の微生物は二次代謝産物を生成するので、シックハウス症候群の原因となります」


「シックハウス症候群にならないためにも、家は清潔にすべきです」


「二つ目は、免疫力を高めるために、病気になる必要はない」


「免疫力を得るにはいくつか方法があります。その一つが、ワクチン接種です」


「ワクチンは一つの病気だけでなく、他の病気も防いでくれます」


「たとえば、はしか、ポリオ、天然痘、BCGなどの生ワクチンを接種すると、感染症の免疫力を得られるという結果が出ています」


「わざわざ汚い家でウイルスにさらされる必要はないのです」


「三つ目は、家の清潔さとアレルギー性疾患は関係ない」


「2015年の研究によると、家の清潔さとアレルギー性疾患には関連がない、と結論付けられました」


「アレルギーが引き起こされるのは、洗剤などに含まれる成分が原因ではないか、と考えられています」


「薬の中には、薬効を高めるためにアジュバントと呼ばれる物質が入っています。このアジュバントがアレルギーの原因と研究者は考えているようです」


「子供を清潔にするために洗剤で洗うことが、アレルギーを加速させているかもしれません。洗剤は化学物質の入っていない、天然物を使用した方がいいかもしれません」


「これらの理由から、家の清潔さと免疫力には関係がないと言えます」


「研究者は、ありがたいことに衛生に気を付ける場面を9つ紹介してくれています」


「食品を扱う時、指で食べ物を食べた時、トイレ、赤ちゃんのおむつ交換の時、咳・くしゃみ・鼻をかんだ時、他の人が頻繁に触れるものに触れた時、タオル・ベッド・リネンを使う時、動物に触れた時、ゴミを処理する時、病気になった家族を看病する時、の9つです」


「要するに、他の人が触れるものと汚物です」


「免疫力を高めることも大事ですが、普段からケアをして、そもそも病気にならないことが大切です」


「読者様も、病気にならない、病気を移さないためにも気を付けましょう」


「さらに、研究者は意味がない、もしかしたら有害かもしれない衛生対策も紹介してくれています」


「家の壁や床などの表面を殺菌する、施設に入る時の消毒です」


「家の床や壁は有害な微生物に汚染させる可能性はかなり低いです。しかも、接触する機会も少ないので、感染するリスクも低いです。殺菌してもさほど効果はありません」


「嘔吐したり、赤ちゃんがハイハイするなどの例外はありますが、基本的には安全です。特別な事情がなければ気を付ける必要はないです」


「施設の入口で消毒をしたら確かに微生物は殺菌されます。しかし、数時間もしないうちに、微生物は元に戻ります」


「こまめに、消毒をしない限り意味はないです」


「色々と蛇足が含まれていましたが、今回のまとめです」


「研究者は、住宅、微生物、健康、衛生用品、免疫力、アレルギー性疾患などを調べて、家の清潔さと免疫力に関係があるのか調べたよ」


「すると、家の清潔さと免疫力には関係がないことが判明したよ」


「家を綺麗にしたら、病気に弱い大人に育つことはないから安心して掃除をしてね。むしろシックハウス症候群を防げるよ」


「綺麗すぎて問題が起こるということはありません」


「読者様は家を徹底的に掃除して、綺麗な家に住みましょう。綺麗な家は心も綺麗にしてくれるに違いありません」


「ということで、今回は『家を清潔にしても免疫力が落ちることはない』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『免疫力を高めるには何をしたらいいのか?』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様が気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Microbial exposures that establish immunoregulation are compatible with targeted hygiene

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