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333_共感能力の高い人が持つ唯一の欠点 #能力 #気持ち

「アメリカの経営者ジェイ・エイブラハムの言葉を紹介しましょう。『ビジネスで成功するとは、人が気付いていないニーズやニーズの変化を見つけ、自分にしかない知恵や共感、理解の仕方でそれに応える、それだけのことだ。要するに、人が認識さえしていないかもしれない問題を解決することである。問題には三種類ある。自分自身の問題、競争相手の問題、そして市場の問題だ』と。言うは易し行うは難し、の典型ですよね」


「やっほー、人生が楽しいに違いない読者様。悩み解決請負人の世界一の美女サクラです! 今回は『共感能力の高い人が持つ唯一の欠点』のお話です」


「では、よろしくお願いします」


「読者様の共感能力はいかほどですか?」


「共感能力とは、相手の立場になって物事を考えたり、相手の感情を推し量る能力のことです」


「一般的に、共感能力が高いと社会で成功すると言われています」


「まあ、相手のことが分かれば、求めていることが分かります。仕事の成功が約束されたも同然です」


「ですが、共感能力にはデメリットも存在します。今回は、共感能力の悪い面についてお話ししたいと思います」


「誤解しないで欲しいのは、ほとんどにおいて共感能力は素晴らしい能力です。一部、悪い面があるということです」


「今回の参考文献は、ドイツのハンブルク大学の研究となります」


「研究者は平均年齢24歳の50人を集めて、共感能力を調べた後、実験を行いました」


「被験者にはまず、寄付を求めました。被験者には20ユーロが与えられました。その金額をどれくらい慈善団体に寄付するか訪ねました」


「他人のお金なら、全額寄付してしまう可能性があります」


「そのため、被験者には寄付しなかった金額の25%が与えられることになりました」


「12ユーロを寄付した場合、残った8ユーロのうち、25%の2ユーロが手元に残ります」


「その次に、被験者にストレスを与えました。模擬面接を行ったり、スピーチをさせたり、大きな数字から特定の数字を引き続けるタスクを行ってもらいました」


「ストレスを与えた後、再度どのくらいの金額を慈善団体に寄付するのか訪ねました」


「要するに、ストレスを与える前後で寄付する金額に差が出るのか調べたのです」


「一連の実験では、被験者にfMRIをつけてもらい脳をスキャンしていました」


「脳の活動を調べることで、共感能力の違いによって、活発になる脳の部位に違いがあるかも調べました」


「ストレスというのは基本的に人の心を狭くさせます。ストレスによって、寄付の金額が変化すると研究者は考えました」


「読者様も研究者と同じ考えですか?」


「ストレスを受けた状態だと、寄付の金額が減ると思いますか? ストレスで心が狭くなると思いますか?」


「それとも、自分が苦しんでいるなら、他の人はせめて幸せになって欲しいという思いから、寄付の金額が増えると思いますか?」


「一体、ストレスはどのように作用するのでしょうか?」


「分析の結果ですが、共感能力の高い人は、ストレスを受けた後、寄付の金額が大きく…………減りました!」


「共感能力の高い人はストレスを受けると、利他的な行動が減ることが確認されました」


「つまり、共感能力が高い人はストレスを受けると嫌な奴に変貌してしまうのです」


「おー、怖い怖い」


「読者様も身近に共感能力が高い人がいたら気を付けてください。普段はいい人なのに、ストレスを与えると豹変します」


「普段のイメージがいい分、豹変したらギャップを感じると思いますよ」


「でも、ストレスを解消してしまえば、元通りです」


「身近にいる共感能力が高い人にはストレスを与えないようにしましょう。ストレス対策については”100_【簡単ストレス解消法】もうストレスは怖くない。充実した人生を送る100のストレス解消法”でお話ししていますし、他にも、"057_芸術はストレス解消だ!【紙とペンで始める】"や"216_瞑想には血圧とストレスを下げる効果がある"で扱っています。是非、お友だちに薦めてください」


「共感能力が高い人がストレスを受けると寄付の金額が減りました。では、共感能力が普通の人と、低い人はどうだったのかと言いますと、変化がありませんでした」


「被験者のいずれもストレスを受けたのですが、共感能力が高い人だけがストレス後に嫌な奴になっていたのです」


「どうやらですね、共感能力が高い人はストレスを受けた際に、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が多いことが判明しました」


「同じストレスでも、大きくストレスを感じてしまいます。共感能力の高さ故、受ける影響も大きいのでしょう」


「そして、寄付の金額が減ったのだと思います。思いやりの心がなくなり、利己的な行動に走ったのです」


「よくも悪くも、感受性が高いのでしょう」


「また、脳を調べた結果でも確認されました」


「共感能力が高い人は、右背前頭前皮質の活動が活発になっていました。この部位は意思決定に関わっていて、以前から利他的な行動が減ることが判明しています」


「読者様もfMRIを見る機会がありましたら、確認してください。…………ないか」


「そうそうfMRIに触れる機会なんてないよな、って所で今回のまとめです」


「被験者を集めて、寄付に関する質問をしたよ」


「その後に、ストレスを与えて、再度寄付に関する質問をしたよ」


「そうしたら、共感能力が高い人は寄付の金額が減ったよ。共感能力が普通の人は変わらなかったよ」


「共感能力が高い人は、ストレスを受けると普通の人より、大きなストレスを受けることが判明したよ」


「共感能力の高い人はストレスで変貌するよ。気を付けてね」


「あくまで、ストレスの影響が大きいという話です。普段は問題ありません」


「共感能力が高い=嫌な奴、ではありません。誤解しちゃダメですよ」


「まあ、とにもかくにも、どんなにいい人にも、悪い面はあります。聖人君子なんて、お伽噺の存在です」


「欠点が一つくらいあっても、その人の今までの功績がなくなるわけではありません」


「トータルで考える必要があります」


「それに、少しくらい欠点があるほうが可愛いですよ」


「ということで、今回は『共感能力の高い人が持つ唯一の欠点』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」


「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『歩いているだけで幸せになれる』で、会いましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Altruism under stress: cortisol negatively predicts charitable giving and neural value representations depending on mentalizing capacity

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