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269_貧乏な家庭で育つと賢く生きられる #環境 #頭脳

「古代ローマ帝政期のギリシア人の著述家プルタルコスは『人間である限り、誰でも過ちはある。しかし賢者や善人は、自分の過ちや失敗の中から、未来に備えるための知恵を学び取る』と言ったそうな。成長できるかは、失敗から学べるかどうかです」


「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『貧乏な家庭で育つと賢く生きられる』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は賢い判断ができていますか?」


「これは、単に知識があるだけでなく、状況に合わせて知識を活用できる状態のことを、賢い判断と定義しています」


「どんなにたくさんの知識を蓄えていても、活用できなければ意味がありません」


「百科事典を持っていても、どのページに何が書いてあるのか知らなければ宝の持ち腐れです」


「私はこれまで、人生に役立つ知識を数々教えてきました。ですが、読者様は適宜使いこなせていますか? 持て余していませんか?」


「もし、持て余しているようなら、それは育った環境が原因かもしれません」


「というのも、カナダのウォータールー大学が知識を正しく活用できる人の条件を調べてくれました」


「今回は、どのような人が賢い判断を下せるのかお話ししたいと思います」


「研究者はまず、オンラインで大規模な調査を行いました」


「参加者には直近の経験を思い出してもらい、5つの質問に回答してもらいました」


「質問は、自分の知識の限界を知っているか。流動的に変化する世界に対して打開する展開を複数考えたことがあるか、他人の視点で考えたことがあるか、他人からどう思われているか考えたか、問題解決のために妥協したり問題の重要性を考えているか、の5つです」


「これらの考えができていますと、問題に対してバイアスに囚われず、最善の解決策を提示することが可能になります」


「さらに、個人の収入や職業、家庭環境なども回答してもらいました」


「その結果、2145人から回答が集まりました」


「そして、育った環境によって賢い判断ができるかどうか調べたのです」


「読者様は賢い判断が自分でできていると思いますか? できているなら、どのような環境で育ちましたか? 貧乏ですか? それともお金持ちでしたか?」


「貧乏な環境で育つと賢い判断ができるのでしょうか? お金がなければできるこが少なくなります。余った時間で頭を働かせるのでしょうか?」


「お金持ちだと色々なものを買ってもらえます。たくさんの経験が賢い判断を育てるのでしょうか?」


「それとも、両親からの愛が関係あるのでしょうか?」


「分析の結果、賢い判断をできるのは……社会階級が低い人が賢い判断をできていました!」


「社会階級が低いとは、一言で申すと、貧乏です」


「そう、貧乏な家庭で育ったほうが賢い判断ができるのです」


「お金持ちの家庭で育ったほうが色々経験して、賢い判断ができそうなものですが、結果は違いました」


「研究者はもう一つ実験を行いました。199人を対象にIQテストを行ってから、賢い判断ができるかを調べました」


「結果は関係ありませんでした。賢い判断ができるかとIQには相関関係が見られませんでした」


「教育レベルをあげた所で、賢い判断ができるようにはなりませんでした」


「賢い判断は勉強しても身に付かない技術だったのです!」


「特に対人関係において、無類の強さを発揮していました」


「グループをまとめたり、喧嘩を仲裁する能力が高かったのです」


「もし、読者様が貧乏な家庭で育っていたなら、無意識のうちに賢い判断能力が育っている可能性があります」


「対人スキルが重要な職場で大活躍できるかもしれません。一度検討してみてください」


「どうして貧乏な家庭で育つと対人スキルが身に付くのかといいますと、生きていけないからです」


「お金持ちは、お金がありますので衣・食・住に困ることがありません」


「何かが足りなければ、お金で解決できます。寒くなったらコートを買い、お腹が空いたらレストランに行き、長期休暇にはバカンスに行きます」


「お金で解決できるので、対人スキルが磨かれないのです」


「対して貧乏人はお金での解決が望めません。必要なものがあったら、誰かにもらわなければなりません」


「快く相手に譲ってもらうには、対人スキルが必要になります。相手の顔色を窺ったり、相手の気分を上げる必要があります。そのため、自然と対人スキルが磨かれるのです」


「交渉しないと生きていけない。つまり、必要に駆られた結果、賢い判断ができるようになっていたのです」


「貧乏というのは世間一般ではメリットがないように思われていますが、決してそんなことはありません」


「貧乏な家庭で得られるメリットもあります」


「貧乏な家庭で育ったなら、貧乏で身に付けたスキルを活用すればいいだけの話です。お金持ちにはない強みとなります。是非、活用しましょう」


「環境のせいにしていたら、いつまでも成長がありません。自分が持っている能力を今一度確認してもいいと思いますよ」


「定期的にスキルの棚卸しが大事、という所で今回のまとめです」


「オンラインで賢い判断に関する調査を行ったよ」


「すると、社会階級が低い人は賢い判断が圧倒的に高かったよ」


「つまり、貧乏な家庭で育った人は対人スキルがべらぼうに高いってことだよ。覚えておいてね」


「読者様も対人スキルを学びたかったら、貧乏な家庭で育った人を見つけましょう。自然と身に付けいているはずです」


「それに、対人スキルが高いということは友達も多いことでしょう。友達から色々な人を紹介してもらえるかもしれません」


「人脈作りにも欠かせないっす」


「お金持ちにはお金持ち特有の能力がありますが、それは貧乏人にも言えます」


「貧乏だからと下に見ていると、いつの間にか立場が逆転しますよ。誰もが何かしらの能力を持っていることに違いありません」


「ありきたりですが、人は一人一人違います。その人の特性を知ることが大事です。強みを活かしましょう」


「ということで、今回は『貧乏な家庭で育つと賢く生きられる』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『間違った考えに固執する人が生まれる理由が判明した』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Social class and wise reasoning about interpersonal conflicts across regions, persons and situations

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