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246_警察官の個人的な趣味が町を平和にする #社会 #安全

「イギリスの政治家であり小説家でもある貴族のベンジャミン・ディスレーリは演説で『いかなる政府も、有力な野党なくしては永く安全はありえない』と語りました。反対勢力は時として、議論を活発にしてくれます」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『警察官の個人的な趣味が町を平和にする』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「今日も平和ですね」


「さて、読者様が住んでいる地域は安全ですか? それとも犯罪の温床ですか?」


「ちなみに、私が住んでいる地域はとても安全です」


「これも一重に町の平和を守っている警察官のおかげですね」


「警察の皆様には感謝しないといけませんね。ありがとう、名も知らぬ警察官たちよ」


「町の平和を守っている警察官ですが、ちょっとしたことで犯罪率を下げることができると研究で示唆されました」


「つまり、町をより安全にする方法が判明したのです!」


「読者様の安全を確保するためにも、是非覚えておいてください」


「ということで、今回はアメリカのシカゴ大学の研究を参考にさせてもらいます」


「読者様は人に見られていると、悪いことを躊躇したり、よく見られようといいことをしようとした経験はありませんか?」


「悪いことをしようにも、人に見られていると咎められます。人の視線には犯罪を抑止する効果があります」


「犯罪者も防犯カメラがある場所より、防犯カメラがない場所のほうが犯罪を行いやすいと考えるはずです」


「人に見られている、という感覚を利用したのが今回の肝です」


「研究者は、アメリカのニューヨーク市の公営の住宅地を69ヶ所ピックアップしました」


「そのうちの39ヶ所には、地元の警察官の情報を地域住民に提供しました。情報そのものはとても些細なもので、好きな食べ物、趣味、応援しているスポーツチームなどの個人的な内容ばかりでした」


「はっきり言って、どうでもいい情報のオンパレードでした。『誰が興味あんねん』とか、『誰得』な情報でしかありませんでした」


「残りの30ヶ所は対照群として、何も知らされることはありませんでした」


「その後、住民たちに意識調査を行いまして、住民がどのくらい警察官のことを知っているか、警察官がどのくらい住民のことを知っているか、確認しました」


「読者様の中には、『警察官の好みを知ったところで、犯罪の抑止になるはずがない』と考えている人もいるでしょう」


「ですが、効果は抜群でした!」


「地元の警察官の情報を提供された地域の犯罪率が5%~7%減少することが推定されました」


「地元の警察官のありふれた情報を知るだけで、住民の意識に変化が現れたのです。結果として、犯罪の抑止に繋がるのです」


「どうでもいいと思われる情報にも、価値があるんです。簡単に捨てていい情報なんてなかったんです」


「どうして、警察官のどうでもいい情報が犯罪の抑止に繋がるのかと言いますと、匿名性の排除です」


「地元の警察官について知った住民は、警察官が住民の犯罪をより詳しく知っている、と考えるように意識が変化しました」


「その結果、犯罪の抑止に繋がったのです」


「要するに、警察官に見られているかもしれない、という感覚が増したことで悪いことはできないな、という意識が芽生えたのです」


「読者様も、匿名のサイトは無法地帯になりやすい、みたいな考えを聞いたことがあると思います」


「匿名性が担保されていると、自由奔放に振る舞うが、実名の場所では大人しい、なんて話を聞いたことがあると思います」


「知られていないからこそ、大胆に行動できる。知られていると、恥ずかしくて大胆に行動できない。そんなことが起こったのです」


「相手の情報を知っていると、相手に自分の情報が知られている、と人は思い込みます。知られていることは、見られていることと同義なんですよ」


「これからの時代、町の治安のために警察官も積極的に情報発信をしないといけませんね」


「日常の風景をSNSに投稿することで安全な町になるのなら、こんなに安上がりな対策はありません」


「警察官を増やせば、犯罪の抑止に繋がります。ですが、人員は限られています。警察官になるにはきちんと教育を受けなければなりません。一朝一夕では増えません」


「それに、予算の問題もあります。無尽蔵に増やせるわけでもありません」


「警察官の情報発信なら、スマホ一つで今すぐできます。簡単にできます」


「警察官に個人的な情報を発信するように、呼び掛けましょう。その行動が町の平和を作ってくれます」


「もしくは、選挙活動をしている政治家のように、警察官に街頭演説をしてもらいましょう。町行く人に警察官の顔と名前を覚えてもらえれば、御の字です」


「警察官が地元の住民と交流するイベントが増えればいいな、という所で今回のまとめです」


「ニューヨーク市の住民に地元の警察官のどうでもいい情報を教えたよ」


「あら不思議、住民は警察官のことをよく知っていると思うようになり、警察官に自分のことをよく知られると思うようになったよ」


「その結果、犯罪率が5%~7%少なくなると考えられるよ」


「住民の意識を変えることが、犯罪の抑止に繋がるよ」


「人に見られていると、無意識にブレーキをかけちゃうのかもね」


「犯罪の抑止には警察官の個人的な情報が大事、ということです」


「いやはや、面白い結果です」


「警察官が情報開示するだけで、犯罪の抑止になるのです。これほど、楽な犯罪対策はないと思います」


「ただし、”158_人に見られていると過激になりやすい”で紹介したように、人に見られると過激になる場合もあります」


「犯罪者が根っからのパフォーマーなら、今回の研究は逆効果かもしれません。難しいところです」


「目立つことが好きな人には気を付けましょう。見られている感覚に快感を覚えちゃう人もいますから……」


「……物事には必ず、いい面と悪い面があるんですよねぇ」


「ということで、今回は『警察官の個人的な趣味が町を平和にする』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」


「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『インフルエンサーになりたければ何をしたらいいのか?』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Knowledge about others reduces one’s own sense of anonymity

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