1382_レジリエンスがある人は前頭前皮質が大きい #メンタル #脳
「大正大学大学院で天台学専攻していた僧侶の荒了寛は『上手に立ち回る人が周囲にいると、「自分もああなれたらいいのに」と、羨ましく感じる。しかし、上手に立ち回る人が、一方で「軽々しいやつだ」「信用できない」と評判されるのもまた事実なのだ』と言ってます。評価というのはいつだって二律背反です」
「やっほー、知識は知識でしかない。どうも、世界一の美女サクラです! 今回は『レジリエンスがある人は前頭前皮質が大きい』となります。最後までよろしくね」
「現代社会は多様化しており、様々な能力が求められます。そんな求められる能力の中にレジリエンスがあります」
「レジリエンスとは、困難な状況や逆境から速やかに立ち直る力のことです。精神的な回復力、と言われたりします」
「レジリエンスを持っていると、柔軟性が増したり、感情のコントロールができるようになったり、楽観的な思考になったり、素晴らしい人間関係を築けるようになります」
「また、ストレスに感じるようなことでさえ、成長の糧にすることも可能です」
「現代社会ではかなり有用な能力の一つです」
「そんなレジリエンスですが、研究によりレジリエンスを持ち合わせている人の特徴が判明しました」
「今回はレジリエンスを持っている人の特徴について解説したいです」
「特徴を知ることで、レジリエンスを鍛えることが可能になるかもしれません」
「参考文献はアメリカのイリノイ大学の研究となります」
「研究者はレジリエンスを持っている人の特徴を調べるため、健康な85人を対象に調査を行いました。年齢は18歳~34歳、女性が48人です」
「参加者にポジティブ感情、感情のコントロール能力、楽観主義などのアンケートを行って、レジリエンスがどれくらいあるのか調べました」
「また、MRIを使って参加者の脳を調べました」
「さらに、不安やうつの症状も調べました」
「最後に、データを分析して、レジリエンスがある人の特徴を見つけました」
「さて読者様、レジリエンスを持っている人はどんな人だったのでしょうか?」
「レジリエンスが高い人はストレスに上手く対処できたり、柔軟な思考を持っています。これらを得るには運動がいいと思われます。すなわち、普段から運動している人がレジリエンスを持ち合わせていたのでしょうか?」
「レジリエンスは脳が関係しています。ということは、脳を休ませることが大事かもしれません。つまり、たくさん眠っている人がレジリエンスがあったのでしょうか? 普段からの平均的な睡眠時間が長いとレジリエンスを持つにいたるのでしょうか?」
「人間関係はどうでしょうか?」
「友達が多い、恋人がいる、家族がいるなどが関係していたのでしょうか?」
「また、ペットの存在はどうでしょうか?」
「動物と触れ合っていると、立ち直る力が育まれるのでしょうか?」
「他にも、自然と触れ合っている、好奇心が強い、読書している、食事などが関係していたのでしょうか?」
「はたして、レジリエンスがある人の特徴とは何だったのでしょうか?」
「85人のレジリエンスを調査した結果、レジリエンスがある人はーー」
「前頭前皮質が大きかったです!」
「前頭前皮質は感情のコントロール、理性、計画、思考、意思決定などを行う部位です」
「また、ワーキングメモリとも関連があり、一時的な情報を記憶する能力もあります」
「このような感情の制御や意思決定を行う部位のため、前頭前皮質が大きいと楽観主義になったりポジティブ感情の増加が起こりやすいです。結果として、レジリエンスの高さに繋がるのだと思われます」
「ちなみに、レジリエンスが高い人は、不安レベルが低いことも分かっています。楽観主義に近づくので、不安は感じにくいのかもしれません」
「ですが、うつ症状とは関係がありませんでした。レジリエンスが高いとうつになりにくい、そんなのは確認されませんでした」
「不安に効くならうつにも効きそうなものですが、レジリエンスではダメみたいです。レジリエンスも万能ではありません」
「読者様も現代社会で求められるレジリエンスを手に入れるために、前頭前皮質を鍛えましょう。前頭前皮質が大きくなれば、社会の荒波に揉まれても、すぐに立ち直れるようになるかもしれません」
「一度折れた心も簡単に復帰することでしょう」
「え? 『前頭前皮質の鍛え方が分からない』ですか。なるほど。では、合わせてお伝えしましょう」
「まずは何といっても運動です。運動をすることで前頭前皮質に流れる血流が増えることが分かっています。まずは運動をしましょう」
「頭を使う活動も大切です。論理的な思考が必要になる将棋やチェスなどのボードゲーム、計算力や判断力に記憶力も必要な麻雀、他にも人狼ゲームやウミガメのスープもいいかもしれません」
「それと、読書もいいです。読書は認知機能を高めてくれます。その際、音読すると尚いいでしょう。複数の作業を同時に処理する必要があるので、脳が鍛えられます」
「他にも、友達と遊ぶのもいいですし、瞑想するのもいいです。鍛え方はたくさんあります。是非、自分に見合った方法を見つけてください」
「ということで今回のまとめです」
「研究者はレジリエンスが高い人の特徴を調べるために85人を対象にしたよ」
「すると、レジリエンスが高い人は脳の前頭前皮質が大きいことが判明したよ」
「それに不安レベルも低かったよ」
「レジリエンスが欲しかったら前頭前皮質だ」
「ただし今回の研究はサンプル数が少ないです。統計的な力は微妙です」
「それに、因果関係を特定するものでもありません。レジリエンスが高いから前頭前皮質が大きいのか、それとも前頭前皮質が大きいからレジリエンスが高いのかは不明です」
「ですので、前頭前皮質を鍛えればレジリエンスが手に入る、と考えるのは早計です」
「前頭前皮質を鍛えることは悪いことではありませんが、安直な考えはしないようにしましょう」
「とはいえ、個人的には前頭前皮質がレジリエンスと関係がありそうな気はしています」
「気が向いたら、前頭前皮質を鍛えてみたらいいと思います」
「今回は『レジリエンスがある人は前頭前皮質が大きい』でした。知識があれば人生はよくなる」
「ありがとうございました。次回は『猫は匂いでご主人様とそれ以外の人間を嗅ぎ分けることが可能だにゃ』です! バイバイ」




