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1364_運動中は時間がゆっくり流れる #運動 #時間

「アルジェリア解放組織「ジャンソン機関」の創設者であるフランスの哲学者フランシス・ジャンソンは『もしあなたが約束の時間より早く着いたら、あなたは心配性である。もし遅れてきたら挑発家、時間どうりに来れば強迫観念の持ち主。もし来なかったら、知恵遅れという事になる』と言ってます。時間の感覚で少しは相手を計れるかもしれません」


「やっほー、知識は至高だ。世界一の美女サクラです! 今回は『運動中は時間がゆっくり流れる』です。よろしく」


「『今日はたくさん運動したなー』と思って時計を見たら、意外と時間が経過していなかった、そんな経験はありませんか?」


「2時間くらい運動した気分なのに、実際に経過していた時間は1時間半だった、みたいなことです」


「実際に経験してみると、『あれ、時間の感覚がおかしくなったのかな?』と思うかもしれません。それ、正解です」


「実は運動中は時間の感覚が狂うのです」


「1時間運動したと思ったら、実際は50分だったなんてことは日常茶飯事なんです」


「今回は運動中は時間の流れがゆっくりになることについてお話したいと思います」


「参考文献はオランダのフローニンゲン大学などの研究となります」


「研究者は運動中の時間の感覚について調べるため、活動的な33人を集めました。女性16人、男性17人」


「参加者にはエアロバイクで4000mを漕いでもらいました。3Dソフトを使って、画面上にサイクリングコースを再現しました」


「さらに、三つの条件でエアロバイクを漕いでもらいました」


「その一、一人で走る。完全に一人の状態でコースを走ります」


「その二、アバターと一緒に走る。画面にアバターが表示されるので、それと一緒に走ります。仲間がいるのです」


「その三、アバターと競争する。画面にアバターが表示されるので、アバターと競争しながら走ります。ライバルがいるのです」


「この研究は、運動中の時間の感覚を調べるものです。色々な条件でエアロバイクを走らせるのに加えて、参加者は体内時計に従って、30秒を計測するタスクも行いました」


「読者様も一度はやったことがあるでしょう、ストップウォッチの画面を見ずに指定された秒数で止めるという遊びを。今回の研究では運動前、運動中、運動後に30秒を感覚で計測してもらいました」


「そして、運動中の時間の感覚がどうなるのか調べたのです」


「さて読者様、運動中は時間の流れがどうなると思いますか?」


「まあ、結論を先に述べているので、時間がゆっくりになることは確定です。では、どれくらい時間感覚がズレるのでしょうか?」


「1~2秒でしょうか?」


「運動していても案外時間感覚はズレることがなく、些細なズレで終わったのでしょうか?」


「3~4秒でしょうか?」


「運動しているとそこそこ時間の感覚がズレてしまうのでしょうか?」


「それとも、5秒以上ズレたのでしょうか?」


「運動していると時間の感覚が大幅にズレてしまうのでしょうか?」


「はたして、運動中の時間の感覚はどうなってしまうのでしょうか?」


「33人を集めて、運動中の時間感覚を調べた結果、運動中の時間のズレはーー」


「2~3秒でした!」


「運動中に時間を計測すると、実際に経過した時間が27~28秒で参加者は30秒経過したと感じていたのです。10%に満たないくらいのズレが確認されたのです」


「ちなみに、運動前と運動後の計測では体内時計の30秒より実際の30秒が長いことが判明しています」


「要するに、リラックスしている時は時間の流れが早くなり、運動している時は時間の流れがゆっくりになるのです」


「それと、ライバルの存在や運動強度は時間感覚のズレに影響を与えませんでした。一人で運動していても、誰かと一緒に運動していても、軽い運動でも、激しい運動でも、運動中は時間感覚は同じようにゆっくりになるみたいです」


「運動すると漏れなく時間の流れがゆっくりに感じるっぽいですね」


「運動中に時間の流れがゆっくりになる理由は分かっていませんが、いくつか理由は考えられます」


「まずは、濃密になるからです。運動中は興奮したり感覚意識が拡大することでたくさんの情報を得ることになります。同じ時間でも濃密に過ごすことで時間感覚に狂いが生じる可能性があります」


「脳のリソースの問題かもしれません。エアロバイクを漕いでいると足を動かします。その上で時間を数えるのは脳に大きな負担を強いることになります。二つのことを同時にこなす必要があるので、時間の感覚がズレたのやもしれません」


「いずれにしても、運動中は時間の流れを歪める結果になります」


「読者様も運動中は時間の流れがゆっくりになることを理解しておきましょう。たくさん運動したと思って時計を見たら、全然針が進んでいない、これ当たり前のことです」


「アスリートがペース配分を間違えるのは、もしかしたら時間の感覚がズレるからなのかもしれません。ペース配分を掴みたかったら、こまめに時計を確認して時間感覚を身につけないといけませんね」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は運動中の時間の流れを調べるため33人を集めて、運動中に時間を計測してもらったよ」


「すると、運動中は時間の流れがゆっくりになることが判明したよ」


「27~28秒の時点で30秒経過したと思っていたよ」


「リラックスしている時は反対に時間が早く流れるみたい。人間の時間の感覚って不思議だね」


「今回の研究ですが、小規模なものとなっています。結果を完全に信じるのは難しいですが、たくさん運動したと思っても、意外と時間は進んでいないという経験をしたことがある人も多いでしょう。そんなに間違ってはいないと思います」


「今回の結果を踏まえるのなら、運動の目標は時間にしないほうがいいかもしれません。5分間走り続けるより、1000m走るというように距離や回数を目標に設定したほうがいいかもしれません」


「時間を目標にすると、「3分経過したと思っていたのに、実際には2分しか経過していなかった」と絶望することになります」


「運動のやる気が落ちそうなので、時間を目標に設定するのは控えましょう」


「それでは、今回は『運動中は時間がゆっくり流れる』でした。知識は究極である」


「ありがとうございます。次は『謝罪の言葉は長いほうが許されやすいからミスした時は長い言葉で謝罪しよう』です! バイバイ」

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