1360_なぜ、やることがないのに寝ない人がいるのか? #睡眠
「二期にわたって首相を務めたイギリスの政治家ベンジャミン・ディズレーリは『予想していることはまず起こらない。起こるのは、たいてい予想していなかったことだ』と言ってます。人生はいつだって不条理です」
「やっほー、知識は人生を楽しませてくれるもの。世界一の美女サクラです! 今回は『なぜ、やることがないのに寝ない人がいるのか?』です。よろしくね」
「読者様は夜寝る前に、何もすることがないのにダラダラと無駄に起き続けることはありませんか?」
「一日の作業が終わってすることがないのに、なぜかベッドに入らず起きている、そんなことがありませんか?」
「実は今、青少年を中心に就寝の先延ばし行為が増えているみたいなんです。やることをやっているのに、することがないのに起きている人がいるのです。あちこちで睡眠が大切だと言われているのに、睡眠を二の次にしている人が存在するのです」
「今回は無駄に起き続けている人の特徴についてお話しします」
「読者様、夜は寝ましょう。特にすることもないのでしたら、余計に」
「参考文献は韓国の嶺南大学校の研究となります」
「研究者はどうしてすることもないのに起き続けている人がいるのか調べるため、中国の大学生468人をオンラインで調査しました」
「調査では自己効力感、SNSの使用時間、FOMO、就寝前の先延ばし行動などを調べました」
「そして、やることもないのに無駄に起き続けている人の特徴を分析しました」
「さて読者様、どういった人が無駄に起き続けているのでしょうか?」
「することもないのに、起きている人の特徴とは何でしょうか?」
「寝るのが怖い人でしょうか?」
「よく悪夢を見る人、暗闇が怖い人、不安を感じている人など、睡眠に悪いイメージを持っていると就寝を先延ばししてしまうのでしょうか?」
「昼寝をしている人でしょうか?」
「昼寝をしているので、少しくらい夜更かししても大丈夫、そんな思いから寝るのを遅らせたりしないでしょうか?」
「日中の生活が満足できなかった人はどうでしょうか?」
「日中に楽しい時間を過ごせなかった人は、その満足感を取り戻そうとして睡眠時間を削る傾向があります。このことをリベンジ夜更かし、なんて言ったりします。やることがなくても起き続けるのは、日中の不満を解消するためだったのでしょうか?」
「はたして、就寝の先延ばしをする人はどんな人だったのでしょうか?」
「400人以上の大学生を調査した結果、就寝を先延ばしする人はーー」
「三つの特徴がありました!」
「その三つとは、自己効力感が低い、SNSの使用時間が長い、FOMOが強いでした」
「自己効力感とは、目標達成できるとどれくらい思うかという感覚のことです」
「自己効力感が高いと、目標は必ず達成できると思います。反対に自己効力感が低いと、どんなに頑張っても目標は達成できっこないと思います」
「FOMOとは、自分一人が周りに取り残されることのへの恐怖です」
「みんなは楽しくお喋りしているのに、自分だけ呼ばれていないのではないか。お得な情報を自分一人だけ逃していないか。など」
「研究ではまず、自己効力感と就寝の先延ばしに負の相関関係があることが判明しました」
「どうやら、自己効力感が低いと眠るという単純な行為を難しいと感じるみたいです」
「研究者はさらに詳しく調査した結果、SNSの使用時間とFOMOが関係していることを発見したのです」
「SNSの使用時間が長い人はFOMOの傾向が強いです」
「FOMOが強いと、SNSの世界で自分一人だけが取り残されるのではないか、という恐怖が常に付きまといます。その結果として、夜にやることがなくても、周りから取り残される恐怖に駆られてSNSをチェックするのです」
「取り残されないために、常にチェックしないと不安でしょうがないのです」
「特にFOMOは女性と強い関連がありました。FOMOで睡眠時間を削るのは男性より女性に多いみたいです。覚えておいてね」
「読者様は自己効力感は高いですか? また、FOMOを感じていませんか?」
「自己効力感が低いと寝るべきと頭では理解していも、眠れなくなります」
「FOMOが強いと、SNSのチェックをしないと気が済まなくなります」
「時間を浪費する行為ということを理解しましょう。簡単には治らないと思いますが、気づかないとどうにもなりません。まずは自覚することから始めましょう」
「最近の人はスマホが手放せないと言います。利用者のドーパミンを分泌させる仕組みが備わっているからと言われますが、心理的な理由によってスマホが手放せない人が存在するようです」
「スマホは便利ですが、スマホに支配されないように気を付けましょう。情報のチェックが少し遅れたくらいで、どうこうなることはありませんよ。気楽にやっていけばいいのです」
「ということで今回のまとめです」
「研究者は中国の大学生を対象に就寝前の先延ばしについて調べたよ」
「すると、何もやることがないのに寝るという選択肢を取らない人には三つの特徴があったよ」
「それは、自己効力感が低い、SNSの使用時間が長い、FOMOが強いだったよ」
「これらに当てはまっていたら、貴重な睡眠時間を削ることになるから、改善しようね」
「逆に言えば、睡眠時間が短い人は自己効力感を上げたり、SNSの使用時間を減らしたり、FOMOの対策をすれば睡眠時間を確保できるようになるかもしれませんね」
「今回の研究では因果関係は分かりませんので、あしからず」
「そんなにSNSの最新情報って大切ですかね? 個人的には最新情報より睡眠時間のほうが大切だと思っています」
「やることがないのなら、寝る。それだけです」
「今回は『なぜ、やることがないのに寝ない人がいるのか?』でした。知識を集めるのは面白い」
「ありがとうございました。次は『VR農業が脳にいい』です! バイバイ」




