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1309_ゴースティングには並々ならむ事情があるやもしれない #人間関係

「ワインの栓を抜こうとして起きた脳溢血で亡くなったとされるイギリスの小説家ロバート・ルイス・スティーヴンソンは『愛する二人のお互いに対する理解は、単なる知識以上のものである。なぜなら愛によって結びついたものは、他の関係のように捨て去ることも曇らせることもできないからだ』と言ってます。愛で結びついた二人の関係は特別です」


「やっほー、知識を増やすことは人生の至福。世界一の美女サクラです! 今回は『ゴースティングには並々ならむ事情があるやもしれない』です。よろしくね」


「読者様は友達や恋人から急に連絡を断たれたことはありませんか?」


「いきなり連絡を断つことをゴースティングなんていったりします。幽霊のようにスッと消えることが名前の由来です」


「一応ですが、オンラインゲームを配信しているライブ映像を視聴して、有利になる立ち回りをするゴースティングとは違いますよ。こっちはストリームスナイプなんて呼ばれることもあります」


「閑話休題。読者様ももしかしたら、一度や二度、急に連絡が取れなくなった友達や恋人がいるかもしれません。もしくは自分が連絡を断つ側になったことがあるかもしれません」


「なぜ急に連絡を遮断するのでしょうか? そして、連絡を断つ側は何を思うのでしょうか?」


「今回はゴースティングをする側の気持ちについて考えたいと思います」


「どうやらゴースティングをする側にも並々ならぬ思いがあるみたいです」


「参考文献はアメリカのニューヨーク大学の研究となります」


「研究者はゴースティングをする側の人の気持ちを調べるため、複数の実験を行いました」


「たとえば、ゴースティングをした経験またはされた経験を思い出してもらい、なぜゴースティングを行ったのか、ゴースティングをされてどのような気持ちになったのか答えてもらいました」


「アンケート結果を元に、実際にゴースティングをしてもらいました。参加者にペアを組ませて、片方に突然連絡を断つように指示します。ゴースティングをした側、された側、それぞれの気持ちを確認しました」


「また、ゴースティングを避けるために、どれくらいコストをかけられるのかという実験も行いました」


「他にも、ゴースティングする理由を調べたり、ゴースティングをすることのメリット・デメリットを調べました」


「要するに、ゴースティングについて多角的に分析したのです」


「さて読者様、ゴースティングはどうして生まれるのでしょうか?」


「人間関係が嫌になったからでしょうか?」


「煩わしい人間関係をリセットして、一から始めるために連絡を断絶させるのでしょうか?」


「他に大切な人ができたからでしょうか?」


「今以上の相手を見つけた時、ゴースティングが発生するのでしょうか? 要するに、上位互換が登場したため、下位のものが見向きされなくなったのでしょうか?」


「ゲームにおいて武器や装備の更新は当たり前のように行われます。上位のアイテムが出たら、それまでのアイテムとはおさらばします。能力が低いアイテムは捨てられる運命です」


「それとも、シンプルに嫌いになったのでしょうか?」


「相手の言動に幻滅し、「この人は違う」となったため、連絡を断つのでしょうか?」


「他にも、時間がない、仕事が忙しいなどの理由で連絡を断つのでしょうか?」


「はたして、ゴースティングをする側の事情とは何だったのでしょうか?」


「複数の実験を行って、ゴースティングに関する調査を行った結果、ゴースティングをする人はーー」


「心を痛めていました!」


「一方的に連絡を断つわけですから、相手のことなんか考えていない、自分勝手な行動のように思えます。しかし、実際には不安に思いながら連絡を断つことが判明しました」


「まずゴースティングが起きる理由ですが、仕事が忙しくて連絡できなかった、思った以上に相性が悪かったなどが上げられました」


「しかしですね、ゴースティングをした側はそのことに対して、心を痛めていました。肩身の狭い思いを抱いていたのです」


「次に、実際にゴースティングをしてもらった実験では、ゴースティングをした側は相手を思いやっていることが判明しました」


「まあ、実験で指示されてやっているわけですから、不本意ではないのでしょう」


「で、ゴースティングをされた側は、相手によくないことをしたのではないかと不安になっていました。来るはずの連絡を待っているのに、実際には来ないのですから、不安になるのも仕方ありません」


「その後は相手に対して「不義理だ」やら、いきなり連絡を断つなんて「非常識だ」とか思うようになるのでしょう」


「そして、ゴースティングを回避するためのコストですが、多くの人がゴースティングを回避するためにお金を支払うことが判明しました」


「参加者はペアを組んで相手とメッセージのやり取りをするのですが、ペアの片方に二つの選択肢が与えられました。一つ目は、相手に何も説明せず連絡を断つ。二つ目は、お金を払って連絡を中止する旨のメッセージを送る。どちらか選ぶ必要があります」


「この実験の結果、多くの人がお金を払って連絡を中止していました」


「つまり、多くの人はいきなり連絡を断つことに抵抗を感じているのです。そのため、お金を払ってでも、中止するメッセージを送りたいのです。一言断りたいのです」


「これらの結果から、研究者はゴースティングをする側には、大きな悪意を持っている人は少ない、と述べています」


「ただ、ゴースティングする側は相手を気遣ったり、心を痛めているのですが、それがゴースティングをされる側には伝わりません。そのため、される側は不安になったり憂鬱になります」


「読者様は人間関係をリセットしたいと思ったことはありませんか?」


「もし人間関係をリセットするなら、一言入れてからリセットしましょう。いきなり連絡を断つと、相手に申し訳なくなります」


「一言、リセットする旨を告げれば、身も心もリセットされると思います。一からやり直すのなら、きちんと交流を断ってからのほうがいいでしょう」


「区切りをつけることで、気持ちにも区切りがつくことでしょう。ずるずる引きずらないためにも、関係をきっちりと断ちましょう」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は連絡をいきなり断つゴースティングについて複数の実験を行ったよ」


「すると、ゴースティングをする人は相手に対して申し訳なく思っていることが判明したよ」


「でも、その気持ちは相手には伝わらないよ」


「相手と連絡を取りたくなくなったら、その旨を伝えたほうがいいっぽいよ。一切説明なく連絡を断つより、一言断りを入れたほうがいいんじゃない?」


「まあ、ここら辺は読者様の感性に任せます。理由なく連絡を断ってもいいですし、弁明してから連絡を断ってもいいです。どちらを選ぶのも自由です」


「それでは、さようなら。ひゅーどろどろ、ひゅっ」


「今回は『ゴースティングには並々ならむ事情があるやもしれない』でした。大体の問題は知識で解決できる」


「ありがとうございました。次は『おしっこを我慢していると嘘がバレにくくなる!?』です! バイバイ」

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