表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
128/1464

128_ゆっくり歩くと健康で損する #健康 #病気

「今回はロボット三原則で有名なアイザック・アシモフの言葉を紹介します。『この世の中の最も悲しい側面は、社会が知恵を蓄積する速度よりも、科学が知識を蓄積する速度が上回っていることだ』」


「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『ゆっくり歩くと健康で損する』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様の歩くスピードは早いですか? それとも遅いですか?」


「え? 『普通だと思う』ですか。なるほど。もしかしたら、歩くスピードを意識したことがないのかもしれません」


「ですが、これからは意識したほうがいいかもしれません」


「なぜなら、ゆっくり歩くと心疾患のリスクが高くなることが判明したからです!」


「ただ、ゆっくり歩いているだけで死亡リスクが高まるのです。長生きしたいなら、早いスピードで歩いたほうがいいのです」


「意外ですよね、歩くスピードも健康に大きく寄与しているなんて」


「ちなみに心疾患とは、心臓に生じる病気の総称です。心筋梗塞、狭心症、心臓弁膜症、不整脈、心筋炎などの心臓の病気のことです」


「今回の研究はレスター大学やレスター病院などが行ったものです。UKバイオバンクのデータを使って、イギリスに住む42万人以上の成人を調べました」


「正確には、女性が23万670人で、男性が19万57人です。合計で42万727人に登ります。年齢は38歳~73歳です。期間は2006年~2010年です」


「UKバイオバンクとは、中年成人の慢性疾患の予防・診断・治療を目的に大規模にデータを集めている集団です」


「研究者は参加者の身体機能、心肺機能、BMI、健康状態、健康習慣などを調べました。当然歩くスピードについても調査しています」


「集めたデータを分析した結果わかったのが、ゆっくり歩く人は心疾患のリスクが高くなる、というものでした」


「歩くスピードは『ゆっくり』『普通』『早い』の3段階ありました」


「歩くスピードがゆっくりと答えた人は、早いと答えた人の1.8倍~2.4もリスクが高くなります」


「ざっくり2倍も心疾患のリスクが高くなるのです」


「この結果は健康習慣や食生活、スクリーンタイムを調整した後の結果です。お酒やタバコの影響を調整した、ということです」


「つまり、お酒を飲んでなくても、タバコを吸ってなくても、歩くスピードが遅いと心疾患にかかりやすくなるのです、2倍も」


「さらに恐ろしいことに、BMIの数値が低い人ほど、死亡率が高いことも明らかになっています」


「痩せていて、ゆっくり歩く人は特に危険なんです。いつ、心疾患にかかるか分からないんです」


「ただし、BMIが低い人の運動量が少ないということを報告しています。因果が逆なのではないか、と示唆されています」


「運動をしないから、筋力が年齢に比べて低下する、筋肉が足りないから歩くスピードが遅くなる。とも考えられます」


「もしかしたら、歩くスピードが遅いから病気になるのではなく、不健康な人の歩くスピードが遅くなる、のかもしれません」


「どっちにしろ、歩くスピードが遅いと筋肉が衰えます。歩くスピードを早くすることに越したことはありません」


「BMIIが低い理由として、栄養失調の可能性も考えないといけません。健康的な食生活を遅れていないから、BMIが低下しているとも考えられます」


「栄養失調が病気を誘発した、なんて考えもあります」


「何が原因かわからないので、読者様は多角的な視点から物事をも考える癖をつけてください。一つのことに囚われないでくださいね」


「読者様もできることから始めましょう、まずは今日から、早めに歩いてはいかがでしょうか? 健康への第一歩です」


「この研究では面白いことに、ガンのリスクについても調べています」


「え? 『歩くスピードはガンのリスクも高めるの?』ですか。いい質問です」


「安心してください。歩くスピードとガンのリスクについては関係が認められませんでした。歩くスピードはガンには影響しません」


「ゆっくり歩いてもガンにはならないのです」


「ですが、安心してばかりもいられません。なんと、握力が弱いとガンのリスクが若干減ることがわかりました。ただし、男性限定です」


「逆に言えば、握力が強い男性はガンのリスクが若干高まります。でも、難しいもので、体力があるほうがガンのリスクが減る、という正反対な結果もあります」


「いろんなデータがあるのは仕方ないですね。ここら辺は読者様が自分で判断して、結論を出してください。何を信じるかは読者様次第です」


「健康常識って何が正しいのか判断に困るなぁ、って所で今回のまとめです」


「イギリスの成人を大規模に調べて、歩くスピードが心疾患リスクを高めることを突き止めたよ」


「歩くスピードがゆっくりな人は、早く歩く人に比べて2倍も心疾患リスクにさらされることが判明したよ」


「ただ、ゆっくり歩く人は運動しないことも報告されているので、運動不足の人の歩くスピードが遅くなっている指摘もあるよ」


「何にせよ、健康になりたいなら、早く歩くことがいいんだよ」


「また、別の研究でも同じ結果が出ています。アメリカとプエルトリコで女性を調べた研究でも、歩くスピードが早い人は心疾患のリスクが約半分になると報告しています」


「歩くスピードは体力の指標にもなります。読者様も歩くスピードが遅くなったと思ったら、体力が低下している証です」


「運動の機会を増やして、運動習慣を身につけましょう」


「その第一歩がいつもより早く歩くことです」


「とても簡単です。誰でもできます。いつでもできます」


「さあ、早歩きを始めましょう!」


「ということで、今回は『ゆっくり歩くと健康で損する』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『授業の動画を倍速で見てもテストの成績は下がらない』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Association of walking pace and handgrip strength with all-cause, cardiovascular, and cancer mortality: a UK Biobank observational study

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでくれて感謝
高評価やブクマをよろしくね。いいねされると嬉しいよ
感想やリクエストも待ってるよ!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ