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1262_当たり障りのないコミュニケーションは信頼を失う #会話 #好意

「死後に日記が出版され広く知られるようになったスイスの哲学者アンリ・フレデリック・アミエルは『信頼は鏡のガラスのようなものである。ヒビがはいったらもとどおり一つにはならない』と言ってます。信頼は簡単に壊れます」


「やっほー、興味深い知識は興味深い。世界一の美女サクラです! 今回は『当たり障りのないコミュニケーションは信頼を失う』です。よろしくね」


「読者様は初対面の相手と会話をする際、当たり障りのない会話をしませんか?」


「天気の話、最近のニュース、共通の友人の話でお茶を濁していませんか? そして、自分の意見はあまり主張せず、相手の意見を肯定もせず、否定もしない。そんな無難な会話をしていませんか?」


「相手を不快にさせないための行動かもしれませんが、それ逆効果かもしれません」


「というのも、当たり障りのない会話をしている人は、相手から信頼されない傾向があることが確認されたのです」


「今回は、無難なコミュニケーションはかえって信頼を失うということをお話ししたいと思います」


「参考文献はカナダのマクマスター大学などの研究となります」


「研究者は無難なコミュニケーションが相手にどのような印象を与えるのか調べるため。69人の大学生を集めました」


「参加者のうち40人は普通の大学生ですが、29人は社会不安障害と診断された人たちでした」


「社会不安障害(SAD)とは、他人から注目されると強い不安や恐怖を感じることです。人前で話すことはもちろん、誰かと一緒の食事ですら不安を覚えます。対人恐怖症の一種でもあります」


「SADの人は、よく安全行動を取ります。安全行動とは、緊張するシーンを避けたり、相手と視線を合わせなかったり、自分から話を振らなかったり、緊張していることを隠そうとする行動などが当てはまります。要するに、当たり障りのないコミュニケーションです」


「このような普通の大学生とSADの大学生を集めて実験を行いました」


「まず参加者には、社会不安と安全行動のレベルを測定するアンケートに答えてもらいました。部屋でアンケートに答えるのですが、その部屋には実験の協力者8人がいました」


「アンケートを終えると8人から一人選んでペアを組んでもらい、会話をしてらもいました」


「実験の協力者に参加者の印象を評価してもらって、無難なコミュニケーションがどのような影響を与えるのか調べたのです」


「さて読者様、無難なコミュニケーションはどのような印象を与えるのでしょうか?」


「高評価だったのでしょうか?」


「初対面の相手にいきなりぶっ飛んだ話をしても引かれます。初対面だからこそ、当たり障りのない会話が次のステップに進むための布石になるのでしょうか?」


「一方で、無難なコミュニケーションをしていると印象に残りません。天気の話をした相手のことなんて記憶するのが難しいです」


「当たり障りのない会話をしていると、相手から覚えられなくなるのでしょうか?」


「はたして、無難なコミュニケーションをすると、相手からどう見られるのでしょうか?」


「大学生を集めて初対面の相手とコミュニケーションを取ってもらった結果、無難なコミュニケーションをしているとーー」


「相手から信頼されない傾向が確認されました!」


「好感度はそこまで低くなかったのですが、信頼に関してはかなり低い評価をもらうこととなりました」


「無難なコミュニケーションは相手から嫌われませんが、信頼されないという結果になったのです」


「当たり障りのない会話していると相手との距離を近づけたり、親密なコミュニケーションを取るのは難しいです」


「そりゃそうだよな、って感じです。当たり障りのないことしか話していない相手と仲良くなるのは厳しいです。仲良くなりたければ、パーソナルな部分を知らなければなりません」


「相手と仲良くなりたければ積極的に行動に出たほうがいいみたいです」


「それと、SADの人はやはり安全行動が多いことが判明しています」


「相手に嫌われたくない、注目されたくないという心理から無難な行動が増えるのでしょう」


「読者様は初対面の相手と話す際、無難な会話をしていませんか? 当たり障りのない会話で誤魔化していませんか?」


「堅実な行動だと思っているかもしれませんが、信頼はされませんよ」


「ビジネスの現場だと信頼は特に大切です。取引相手と信頼関係を築くには無難な会話は控えたほうがいいかもしれません。踏み込んだ質問などをすると大事なビジネスパートナーになってくれるかもしれまえん」


「とはいえ、踏み込んだ質問は失礼に当たります。無難以上、踏み込み未満の質問にしておきましょう。距離感は大事です」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は普通の大学生と社会不安障害を抱える大学生を集めて初対面の相手とコミュニケーションを取ってもらったよ」


「すると、無難なコミュニケーションをしている人は、相手から嫌われないけど信頼されないことが判明したよ」


「無難なコミュニケーションだと、相手と親密になるのは難しいみたい」


「仲良くなりたい相手がいれば、積極的にならないといけないみたい。まあ、当たり前だね」


「今回の研究ですが、参加者と実験の協力者の年齢が大きく離れていました。参加者は大学生、協力者は大人でした。年齢のギャップで参加者が緊張した可能性があります」


「また、性別も異なります。同性だと話しやすくても、異性だと話しにくいということもあります」


「年齢や性別の違いが参加者に緊張をもたらしたかもしれません」


「とはいえ、無難なコミュニケーションしかしない相手と仲良くなりたいとも思えません。当たり障りのないことしか言っていないと相手から距離を取られるのは間違いないでしょう」


「相手と仲良くなりたければ、積極的に行動すること。そして、自分のパーソナルな情報を話すことも大事なのでしょう」


「無難な結果に落ち着いてしまいました」


「今回は『当たり障りのないコミュニケーションは信頼を失う』でした。知識は大体解決する」


「ありがとうございました。次は『態度がでかい奴は若い頃の苦労話を盛りに盛りまくる』だよ! バイバイ」

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