1220_若くしてマイカーを持つと事故を起こしやすくなる #年齢 #事故
「アメリカの自動車王ヘンリー・フォードは『あら探しをするのではなく、改善策を考えるべきだ』と言ってます。マイナスな面を見ていても成長はありません」
「やっほー、興味深い知識をもっと知りたい。世界一の美女サクラです! 今回は『若くしてマイカーを持つと事故を起こしやすくなる』です。よろしく」
「交通事故って怖いですよね」
「近年、高齢者ドライバーによる交通事故がメディアで取り上げられる機会が増えていますが、何も事故を起こすのは高齢者に限りません」
「若者の交通事故も多いです」
「若者の死亡率の上位には交通事故が入っています。免許を取得してから近いうちに事故を起こす確率は高いです」
「一般的に交通事故のリスクが高まる要素には、安全確認の不十分さ、脇見運転、慢心や油断、夜間の運転、見通しの悪い道路などです」
「特にヒューマエラーは交通事故のリスクを高めます」
「しかし、もっと別の要素でも若者の交通事故のリスクは高まるみたいなんです」
「それは、車です」
「実は自分が所持している車か、家族から借りた車で事故を起こす確率が異なるのです」
「不思議ことに、マイカーかレンタカーで事故の確率が異なるのです」
「今回は初心者ドライバーの交通事故についてお話しします」
「参考文献はオーストラリアのニューサウスウェールズ大学などの研究となります」
「研究者は若くして免許を取得した20,806人を対象にしました。免許を取得した年齢は17歳~24歳。(オーストラリアでは17歳から自動車の免許を取得することが可能)」
「その後、10年以上の事故データを追跡して、マイカーとレンタカーでの事故の違いを調べました」
「さて読者様、事故を起こす確率が高いのはマイカーそれともレンタカー、どっち?」
「自分の所有物には愛着があります。傷をつけたくない、汚したくないという思いから安心安全な運転を心がけるようになるのでしょうか?」
「一方で、誰かから借りたものはきちんと返さないといけません。借り物を汚したり傷をつけたりするのは躊躇われます。借り物だからこそ、一層気を付けるようになるのでしょうか?」
「ところが、借り物だからこそ、自分のものだからこそ、雑に扱うこともあります」
「自分のものだから、傷がついてもいい、汚れてもいいと考える人は少なくありません」
「自分のものじゃないから、汚したっていい、壊したっていい、と考える人もいます」
「適当に扱ってしまうので、事故を起こす確率が高まったりするのでしょうか?」
「はたして、マイカーとレンタカー、どちらが事故を起こしやすかったのでしょうか?」
「2万人以上の初心者ドライバーを追跡した結果、事故を起こしやすい車はーー」
「マイカーでした!」
「若くして自動車免許を取得した人のうち、マイカーを持っている人はレンタカーを使っている人に比べて、免許取得後の1年で事故を起こす確率が30%高くなっていました」
「免許を取得してからの時間が経過するごとに、事故のリスクは下がりますが、7年はリスクが高かったです」
「マイカーかレンタカー、たったこれだけの違いで事故を起こす確率が大きく異なるのです」
「この傾向は事故の大きさに関係なく認められました。車同士が軽く接触する事故、壁を擦る事故、入院や死亡に繋がる大事故、どの事故もマイカーの人は事故を起こす確率が高いです」
「読者様は若くして免許を取得したいですか? そして、マイカーを持ちたいですか?」
「交通事故のリスクが高まるので、より一層気を付けて運転してください」
「では、どうしてマイカーを持っていると事故を起こしやすくなるのでしょうか?」
「理由はいくつか考えられます」
「まず考えられるのは、運転のしやすさです」
「マイカーを持っていると自分の好きな時間に運転できます。運転する時間が増えるので、シンプルに事故を起こす確率も増えます」
「運転時間がゼロなら交通事故を起こす確率もゼロです。時間が増えるごとにリスクが増えるのも仕方のない話です」
「マイカーを持つ人は車好きな可能性が高いです。安くないお金を払うのですから、車に愛着を持っていることでしょう。そんな人は、ちょっと無茶してスピードを出してしまうのかもしれません」
「また、マイカーを持っている人は、運転に自信を持つ傾向も確認されています。自分は他の人より、運転がうまい、と考えるのです」
「慢心から事故に繋がるケースもあるようです」
「ちなみに、運転技術に自信を持っている人は、マイカーを持っている人で20.5%、車を持っていない人で15.9%でした」
「安い車という理由も考えられます」
「若者は大金を持っていません。車を買うとしても、安物の車か中古車が大半です」
「そうなると、車の性能が悪かったりします。最新の車に比べて、安全性能が低いことがあります」
「どうせぶつけるのだから、安い車でいいという考えもあるでしょう。そんな軽い気持ちを持っていると慎重に運転しなくなるのかもしれません」
「一方で、家族から車を借りている人は、親から「友達を乗せる時は慎重に運転しろ」「夜は危ないから運転するな」「長時間運転したら休憩しろ」などの注意を受けます」
「その上、借り物であるので傷つけないようにしないといけない、という心理が働きます」
「これらの要素によって、慎重に運転する可能性が高くなります。当然、事故のリスクも下がります」
「要するに、マイカーでもレンタカーでも慎重に運転しましょう。運転中の慢心はダメ絶対、です」
「ということで今回のまとめです」
「研究者は若くして運転免許を取得した人の事故を追跡したよ」
「すると、マイカーを持っている人はレンタカーの人に比べて、免許を取得してから1年以内の事故の確率が30%高くなっていたよ」
「マイカーは慢心を生むみたい。怖いね」
「まあ、マイカーだろうとレンタカーだろうと、慎重に運転しないといけないのは同じです。マイカーのほうが少しだけ慢心を生みやすい、のかもしれません」
「車を運転の際は慢心しないようにしましょう。危険です」
「今回の研究はあくまでオーストラリアでの研究です。日本とは交通事情が異なりますが、似たような傾向はあるかもしれません」
「ドライバーは誰しもが気を付けて運転をしなければなりませんが、若くして免許を取得し、さらにマイカーを持っている人はより一層気を付けなければならないのかもしれません」
「免許を取得することも、マイカーを持つことも悪いことではありません。油断したり、慢心したりすることが悪なのです」
「今回は『若くしてマイカーを持つと事故を起こしやすくなる』でした。知識、いいね」
「ありがとうございました。次は『人前でスマホを使う人は共感力が低い』です! バイバイ」




