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1133_なぜネットの意見は荒れるのか? #インターネット #言葉

「諱は矩方、字は義卿、通称寅次郎、幕末の思想家である吉田松陰は『古より議論は易くして事業は難し』と言ってます。あーだこーだ言うのは簡単ですが、実行するのはとても大変です」


「やっほー、知識は最高ですよね。世界一の美女サクラです! 今回は『なぜネットの意見は荒れるのか?』です。よろしく」


「読者様はインターネットを使いますか?」


「インターネットを見ていると、激しい激論が繰り広げられていることがあります」


「喧々囂々、もしくは侃々諤々な状況になっていて、収集がつかない事態になっていることも珍しくありません」


「どうしてヒートアップしてしまうのでしょうか?」


「ネットでの激しい議論は最初から激しいのでしょうか? それとも、徐々に熱がこもっていき激しさが増していくのでしょうか?」


「今回はネットの激論について語りたいと思います」


「参考文献はイタリアのローマ・ラ・サピエンツァ大学の研究となります」


「研究者はネットの議論について調べるため、ネットのコメントを分析しました。大手のSNSや知名度の低いSNSだけに留まらず、古の掲示板も対象に調査を行いました」


「34年間のデータから5億件のコメントを集めて、誹謗中傷や暴言について分析しました」


「さて読者様、ネットで激論が繰り広げられる条件とは何だったのでしょうか?」


「腐ったミカンでしょうか?」


「箱の中に一個の腐ったミカンがあると、他のミカンも次々に腐っていきます。ネットにも一人のヤバイ奴が現れると、他の利用者にも感染して、手がつけられなくなるのでしょうか?」


「お題でしょうか?」


「利用者に問題があるのではなく、激論になりやすい場所やタイトルがあったのでしょうか?」


「政治や宗教の話題は激しくなりがちなイメージがあります。何について話しているかが重要だったのでしょうか?」


「人数でしょうか?」


「少人数で利用していると暴言などが目立ちます。反対に、大人数の利用者がいると、一人一人の意見は埋もれます」


「参加者の多寡が影響していたのでしょうか?」


「はたして、ネットでの激しい議論が生まれる理由は何だったのでしょうか?」


「ネットの海に漂っている5億件のコメントを分析した結果、激論はーー」


「時間で生まれていました!」


「議論が始まってから、時間が長くなるにつれ、有害なコメントが増える傾向が確認されました」


「今回の研究での有害なコメントの定義は『失礼、無礼、不合理なものが含まれている言葉』です」


「プラットフォームやお題に関係なく、議論の最初は落ち着いているようです」


「しかし、時間が経過すると、どんどん過激にエスカレートしていくことが明らかになりました。これは、プラットフォームのシステムやお題に関係なく見られました」


「要するに、プラットフォーム側がどんなに対策をしても無意味、ってことです」


「それと、時間が経過すると二極化が進むことも判明しました」


「議論の序盤は日和見な意見や中立な意見が多いです。しかし、時間の経過と共に、意見の二極化が進むことが判明しました」


「時間の経過によって偏った意見の持ち主が増え、中立的な人が減るようです」


「時間の経過で議論が白熱するのは、二極化が進むことも一因のようです」


「ありきたりな意見やどちらとも言えない意見は、最初に議論されます」


「議論は前に進むものですので、どんどんと一般的な意見からかけ離れていくのかもしれません」


「同じ内容で議論するのは難しいので、時間の経過が二極化を進めるのでしょう」


「もし、ネットの交流で激論を繰り広げたくなかったら、二極化を抑制しないといけないようです」


「また、激論が繰り広げられても、人数が減らないことも判明しました」


「暴言が飛び交うのに嫌気が差して、ネットから離れる人もいます。しかし、荒れている場所に自ら飛び込む厄介者もいます。中には事態を落ち着かせようとして乗り込む人もいます」


「そのため、議論が始まった時と激論になってからの参加人数は同じくらいになっていました」


「ちなみに、有害なコメントが投稿されたところで、会話が途切れることがないことも確認されています」


「一言二言、悪意のあるコメントが投稿されても会話の流れには影響を与えないようです。無関心なのか、スルーしてるのか? どうなんでしょうね?」


「読者様はネットの掲示板やSNSで会話をしていませんか?」


「同じ場所で長く会話をしていると、どんどんと激しい方向に向かっていきますよ」


「とはいえ、必ずしも交流が激しくなる訳ではありません。有害なコメントをする人が稀なので、平和なまま会話が続くこともあります」


「あまり怯えずにネットで交流しましょう。他者との繋がりは人生を楽しくします」


「ネットの激流に巻き込まれた時は事故に遭ったと思って諦めましょう。そして、素早く立ち去りましょう。ネットの口論に参加しても得はないですよ」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は過去34年間のネットのコメント5億件を分析して、ネットで激論が起きる理由を調べたよ」


「すると、時間が一番の問題だったよ」


「どんな場所や内容でも、時間が経過すると共に会話が激しくなる傾向が確認されたよ」


「時間経過は意見の二極化を進めるから、会話が激しくなるみたい」


「ネットの激論に巻き込まれたくなかったら、不必要に長居するのは止めようね」


「ちなみに、時間経過で議論が激しくなるのは30年前から一貫して確認されています」


「プラットフォームが変わっても、世代が交代しても、ネットの世界では同じことを繰り返しているようです」


「いえ、ネットの世界だけでもないかもしれません」


「研究者は、オフラインでも会話が長引くと激しくなると考えているようです」


「まあ、人間はたかが30年じゃ進化しないってことですね」


「それでは、今回は『なぜネットの意見は荒れるのか?』でした。知識は最高である」


「ありがとうございました。次の回は『ヒゲを生やす男性の特徴とは?』です! バイバイ」

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