1113_触覚マッサージでADHDが改善するかも? #ADHD #五感
「四体液説を提唱した古代ギリシャの医師ヒポクラテスは『健康への道は、毎日芳香浴と香りのマッサージを受けることである』と言ってます。匂いが健康には欠かせないみたいです」
「やっほー、知識は人生を楽しくさせる。どうも、世界一の美女サクラです! 今回は『触覚マッサージでADHDが改善するかも?』となります。最後までお付き合いください」
「読者様は触覚マッサージをご存知ですか?」
「触覚マッサージとは、適度な圧力をかけながらゆっくりと行う施術のことです。優しく触れたり、リズミカルに行うのが特徴のマッサージです」
「一般的なマッサージはぐいぐいと刺激しますが、触覚マッサージではそんなことはしません。あくまで優しく触れるマッサージです」
「この触覚マッサージには、色々とメリットがあることが確認されています」
「ストレスの軽減、痛みの緩和、健康状態の改善など、精神的な面で効果があります」
「また、交感神経の活動を低下させるので、リラックス効果も期待できます。不安、睡眠障害、うつ病などにも効くでしょう」
「色々とメリットのある触覚マッサージですが、どうやらADHDにも効くみたいです」
「今回はADHDと触覚マッサージの関係についてのお話です」
「参考文献はスウェーデンのヨーテボリ大学の研究となります」
「現代では多くの人がADHDに悩まされています。うつ病や不安、などのリスクに繋がります。そのため、ADHDを改善する研究は大事です」
「今でも薬物療法による治療が行われていますが、費用対効果が悪いです。そこで研究者は別の治療法を考えました」
「それが触覚マッサージです」
「研究者はADHDの青少年を14人を集めました。年齢は15歳~17歳です」
「参加者には週に一回、触覚マッサージを受けてもらいました。一回の施術時間は一時間です。背中を10分、腕と手を12分、足を10分、頭から足までのストロークを三回繰り返すを3分、それぞれ行いました。マッサージには無香料の植物オイルが使用され、部屋には心地よい音楽が流れていました」
「期間は10週間、計10回の施術を受けました」
「その後、参加者のADHDのスコアを計測して、変化があったか調べました」
「さて読者様、触覚マッサージでADHDはどれほど改善するのでしょうか?」
「人と人の触れ合いには大きなメリットがあることが知られています。触れ合うことで幸せホルモンであるオキシトシンが分泌されます」
「幸せ感が増えるので多動性や衝動性が抑えられるのでしょうか?」
「それとも、あまり効果はなかったのでしょうか?」
「触覚マッサージを悪い言い方をすれば、ただ触っているだけです。触れ合うだけでは効果がなかったのでしょうか?」
「もしくは、症状が悪化してしまったのでしょうか?」
「人と触れ合うことが嫌いな人もいます。ADHDの人が触れ合いを嫌っているなら逆効果になる可能性もあります」
「はたして、触覚マッサージによってADHDはどう変わってしまったのでしょうか?」
「ADHDの青少年を集めて触覚マッサージを受けてもらった結果、ADHDがーー」
「改善していました!」
「触覚マッサージを受けた参加者は、多動性、衝動性、反抗的な態度が有意に減少していました」
「参加者の親からも、集中力が増し、多動性と反抗的な態度が減ったと報告されています」
「さらに、触覚マッサージは睡眠にもいい影響を与えていました」
「多くの参加者が睡眠に問題を抱えていたのですが、施術後は眠りにつきやすくなっていました」
「また、触覚マッサージで痛みが緩和された、と報告する参加者もいました」
「このように、触覚マッサージにはADHDの症状を改善したり、睡眠の質を高める効果があるみたいです」
「三ヶ月後に追跡調査を行っているのですが、触覚マッサージの効果は持続していました。持続力もあるようです」
「読者様も触覚マッサージを受けてみませんか?」
「今回の参加者はADHDの患者でしたが、一般の人に効果があるかもしれません」
「集中力が続かない、注意力がない、落ち着きがない、イライラしやすいなどの症状がある人は週に一回、触覚マッサージを受けに行ってみましょう」
「落ち着きのなさや、集中力や注意力が改善するかもしれません」
「通常、ADHDの改善には薬物療法が選ばれます。しかし、中には薬が効かなかったり、副作用が報告されています」
「薬物療法や認知行動療法が効かなかった時の選択肢として覚えておきましょう。やってみる価値はあると思います」
「ということで今回のまとめです」
「研究者はADHDの青少年を集めて、触覚マッサージを受けてもらったよ」
「すると、ADHDの症状が改善していたよ」
「それに、眠りやすくもなっていたよ」
「多動性や衝動性で悩んでいるのなら、試してみる価値はあるよ」
「今回の研究は、サンプルサイズがとても小さかったです。統計的なパワーは弱いです」
「対照群もいませんでしたし、参加者の使用している薬にもばらつきがありました。触覚マッサージがよかったのか、それともセラピストとのコミュニケーションがよかった可能性も考えられます。なので、結果の一般化は難しいです」
「研究者も今後は大規模な対照実験、混合研究が必要だと語っています」
「それと研究では六回目の施術が終わった後にも治療効果を確かめています」
「その結果、六回目の後と十回目の後では大きな差はありませんでした」
「触覚マッサージを受ける回数はそれほど多くなくてもいいのかもしれません」
「回数が少なくなったり、一回の施術時間が短くなれば、経済的になります」
「研究が進めば、より最適な触覚マッサージの回数や時間が分かるでしょう」
「とにもかくにも、ADHDに悩まされているのなら一度は触覚マッサージにトライしてみましょう」
「ADHDが改善しなくても、人との触れ合いはストレスの軽減や不安の改善、リラックス効果などがあります」
「人と触れ合うことはいいことですよ」
「今回は『触覚マッサージでADHDが改善するかも?』でした。知識は大切じゃ!」
「ありがとうございました。次回は『スマートウォッチの睡眠の計測精度はどれくらい?』となります! バイバイ」




