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1064_失恋は脳にダメージを与える #恋愛 #認知

「初代ボンドガールで知られるスイスの女優ウルスラ・アンドレスは『失望に終わった恋は、次の恋に対するちょっとした免疫になる』と言ってます。失恋もまた、貴重な経験です」


「やっほー、三度の飯より知識が好き。どうも、世界一の美女サクラです! 今回は『失恋は脳にダメージを与える』です。よろしくお願いします」


「失恋すると、辛く苦しくなりますよね。とてつもなく大きい精神的なダメージを受けます」


「場合によっては、感情のコントロール能力を失ったり、うつ病になったり、大変なことも起きます」


「失恋による精神的なダメージは、とんでもなく大きいです」


「しかし、失恋によるダメージは精神的なものだけではありません。他にも悪影響を与えているのです」


「今回は、失恋のダメージについてお話ししたいと思います」


「参考文献はオランダのフローニンゲン大学の研究となります」


「研究者は失恋の悪影響を調べるため、6ヶ月以内に恋人と別れた71人と恋人と良好な関係を築いている46人を集めて研究を行いました」


「交際グループの交際期間は6ヶ月~24ヶ月です。失恋グループでは、元恋人の写真を見せて、失恋したことを思い出すようにしています」


「参加者には、様々な負荷のNバックタスクを行ってもらい、その時の脳の様子をfMRIでスキャンしました」


「Nバックタスクとは、画面に連続でアルファベットや文字が表示されます。いくつか前の文字と同じか違うか回答する、というタスクです」


「そしてタスクの結果や脳の様子から、失恋のダメージがどんなものか調べました」


「さて読者様、失恋をするとどのような影響があるのでしょうか?」


「強いストレスを受けると冷静な判断ができなくなります。簡単な問題でも間違う確率が増えていたのでしょうか?」


「ストレスは暴飲暴食に結び付きやすいです。ストレスを受けた日に、やけ食いをしたことがある人も多いでしょう」


「参加者の脳は食事のことで頭が一杯になっていたのでしょうか?」


「ストレスはメンタルの落ち込みにも影響を与えます」


「失恋した人は皆が思っている以上に落ち込んでいたのでしょうか?」


「恋愛に関してはどう思うのでしょうか?」


「失恋の直後などは『もう恋愛なんてしない』と考えることもしばしば。失恋を経験した人の脳には、恋愛に対する拒否感が出ていたのでしょうか?」


「他にも、睡眠、運動、センス、言語能力、記憶力、出費、仕事、集中力、判断力、決断力などに影響が出ていたのでしょうか?」


「はたして、失恋を経験するとどのような悪影響が出ていたのでしょうか?」


「失恋した人の脳を調べた結果、失恋をするとーー」


「認知機能が低下していました!」


「正確には脳の楔前部の活動が低下していることが確認されました」


「楔前部は、記憶や心的なイメージと関わりがあり、何かを思い出すときに活発になります。認知プロセスと関連があります」


「失恋グループは、この楔前部の活動が低下していました」


「それだけでなく、前帯状皮質、補足運動皮質、外側後頭皮質の活動も低下していました。これらの部位はワーキングメモリと関連しており、やはり認知機能の低下に繋がります」


「こういった脳活動の低下は失恋のダメージでしこたま落ち込んでいる人ほど、大きくなっていました」


「つまり、失恋で人生のどん底を経験していると、認知機能が大きく下がる、というわけです」


「読者様は失恋していますか?」


「失恋期間中は脳の機能が落ちています。難しい判断をしたり、大きな決断をしないほうがいいかもしれません」


「冷静な判断ができなければ、大きなミスに繋がります」


「大切な決断は失恋から癒されてからのほうがいいかもしれません」


「ただ、失恋は何もかも悪いということはありません」


「軽い負荷の作業をしている場合、反応速度が短く、精度がよくなっていることが判明しました」


「簡単な作業をする場合においては、失恋のダメージがプラスに働いていたみたいです」


「単純作業をしていると、つらい出来事も忘れることができます。もしかしたら、忘れたい過去があると単純作業の速度がアップするのかもしれません」


「詳しい理由については謎ですので、あしからず」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は失恋の影響を調べるため、最近恋人と破局した人を集めて、認知負荷がかかるタスクをしてもらったよ」


「すると、失恋した人は認知機能が低下することが判明したよ」


「脳の楔前部の活動が低下したり、他の領域の活動も低下していたよ」


「強いストレスを受けると、認知機能が下がるってことだよ」


「でも、簡単な作業をしていると、反応速度が速くなって、正確性が増していたよ」


「失恋は単純作業にはプラスに働くみたい」


「今回の研究では参加者のコルチゾールのレベルを測定するなどは行っていません。実際のストレスレベルは不明です」


「また、交際中のグループにも恋人の写真を見せており、ポジティブな感情が増幅され、タスクの結果に影響を与えた可能性があります」


「幸せな人ほど生産性が高い、というデータもあります」


「恋愛はよくも悪くも認知機能に影響を与えると思います」


「恋人がいる時は認知機能が高く、破局した直後は認知機能が下がっているかもしれない、そんな話です」


「今回は『失恋は脳にダメージを与える』でした。知識で腹が膨れたらいいのに」


「ありがとうございました。次は『5秒待てば争いは減る』ですよ! バイバイ」

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