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皇子と王女の逃走劇(連載版)  作者: ワール
逃走
3/10

皇子の再開と契約

「シルバ。おめでとう。」

僕は今国王サマに見たこともない笑顔で祝われている。外だからだろうか?正直気持ち悪い…まぁそんなことは気にしない何故なら今日は待ちに待った加護受理式、僕の全てが変わる日だ。

「皇帝陛下、義兄上、システィン、ありがとうございます僕はとても果報者です。ほんとうに…ありがとうございました。」

…いままで…ね

僕は全力の満面の笑みで最後の対面を終えた。

これでも商会の会長だ作り笑いぐらい無料というわけだ。

さて、この加護受理式はこの国にいる唯一の利点だ。

その年10才の子全員が受けることができ[火・水・風・土]の四大属性そして[無]この中の妖精、運が良ければ精霊に加護をもらえるらしい。

そして一番特殊な[光・闇・時]この3つの妖精、精霊とは契約ができるらしい。

らしい…というのもこの3つの属性は夢物語でしかない。多分皇帝陛下が僕に求めるのは複数の精霊の加護ぐらいだろうか?まぁもう関係ない話だが。

今日加護を受け取り夜にここを出る。そしてセルを経由してマセルの叔母様のところへ行く。母上から聞いた話では同い年で同じ日に誕生した従妹がいるらしい。そしてそこに留まろうと

貴族たちに最後の挨拶をしながら思う。


ゴーゴーンゴーン

「我々の将来の宝、機械神の祝福を授かりし者達、今日はあなたが生まれ変わる為の日です。」

司祭が始祖の勇者の一説を読み上げていく。まるで僕への言葉のように聞こえる。

機械神はこの国が信仰している神…時の精霊王だ。

「ひざまずかれよ。」

あぁ始まった。

そこから形式通りに文を述べていく。そして最後に形式に無い言葉を一言漏らす。

小さすぎて隣の子供にも聞こえなっかたかもしれない。でも、それでいい。これを聞けば余計な警戒、詮索が生まれるから・・・・

目の前が光に満ちる。

僕はそれを当然のように受け入れた。



目を開けると僕は真っ白な何もない空間に居て目の前に満面の笑みの少年がいた。

「よう。久しぶりだな。オージサマ。こっち側から見ていたけど相変わらずだな。この国のクソ皇族サマはよぉ。お前が居なかったらそっこーで出て行くところだったぜ。」

「え?君は…なんで君がここに?ここはどこだ?」

「おいおい…後半無視かよ。さすがだぜ!まぁ混乱するのもわからねぇでもない。久しぶり今まで黙ってて悪かったな…謝罪するよ…改めまして俺は時の精霊王、お前の契約精霊だよろしくな!クククッ」

今目の前で笑ってるのがこの国の機械神の正体時の精霊…らしい。

そして…彼は…こいつは…

「なんでいるんだよ!お前は…ルトンお兄ちゃんは…行方不明でもういないんだ…時の精霊がなんでお兄ちゃんの姿をしてるんだよ!」

見た目は12,3才ぐらいの白い短髪黒い目をした少年…そして僕が物心ついてすぐに行方不明になった実の兄がこんなところに居るわけない…。

「…ま、覚えてないのも仕方ないわな。あのなよく聞けオージサマ…いや、ジル」

「なっ…!なぜその名を…」

<ジル>これは僕の平民としての名だ。

つまりこれが僕の本当の名前で今の<シルバー>は皇子としての相応しい名前にもじったものだ。

僕の名前を知っている?何故?このことを知っているのは母上と本当の父と母上に昔話のように聞かされた兄ぐらいだ。わからない…どんどん視野が狭くなっていく…

僕は必死に考え続けた。

彼はそんな僕を静かに笑いながら見ていた。

そして気づいてしまった。

「時の精霊はルトンお兄ちゃ…ん?なの?」

「あぁ、そうだ!久しぶりだなジル。よく耐えた。立派になったじゃねぇか」

まるでおいでと言わんばかりに両手を広げ彼は…お兄ちゃんは笑顔で肯定した。

その顔はとてもよく母上に似ていて…俺は立っていられずにその場に崩れた。

そして…

「お兄ちゃん…お兄ちゃんほんとうにお兄ちゃんなんだねルトンお兄ちゃん…」 

涙は出なかった。あいつらに枯らされたから。

でも俺はルトンお兄ちゃんにすがり壊れたように名前を呼び続けた。こんな風に暖かい腕に抱き締めてくれたのはいつぶりだろう…そんなことを考えながら僕の意識は沈んでいった。

彼がどんな顔で僕を見て皇族に対しどんな感情を向けていたのかも知らずに…


目を覚ますと元の場所に戻っていた。

どうやら僕が一番のりらしい。長い時間話した気がするのだが…

すぐに隣の赤毛の女の子が目を覚ます。何故か僕を見るなり鼻息が荒くなった…

そして他の子も次々と目を覚ます。

授かった加護はまず自分だけが知ることができ、10日経つと司祭が神託を受け周りが何の加護か知ることができるという仕組みだ。

すぐにわかってしまったら多分僕は監禁されるだろう。だからこの仕組みについても本当に感謝している。

そして僕らは電動馬車に乗り込み帰るはずなのだが…何故か先ほど隣で加護を授かっていた赤毛の少女が僕を目で追ってきて気味が悪かった。

城に着くと皇族との別れ際皇帝陛下が

「期待しているぞ」

そう言い残して去っていった。一体どういう意味なのだろうか…

部屋につき一人になるとどんな加護なのか試してみる。

「加護」

そう小さく呟くと…周囲が止まった。

「え?」

さっきまで聞こえていた鳥のさえずりも、風の音も聞こえなくなり全てが「止まった」

「これは…もしや時間魔法?」

「ご名答!さすが俺の弟にして主でもある男だな!」

声がして振り向くとお兄ちゃんがいつの間にか立っていた。

「お兄ちゃん…何故あなたが?全てちゃんと説明してください!」

「あー…そうだな…よしジル少し昔話をしてやるよ」

そうしてお兄ちゃんは語り始めた

《むかしむかしのお話…それはこの大陸が三つの大国に分かれるよりもずっと前。この大陸で妖精と人間、そしてエルフやドワーフ、今は亡き神や魔王それに属する者達が共存していた頃の話…

その大陸には後にカミと呼ばれる魔法にこの世界で最も長けた青年がおりました。

その者はある日未来視てしまったのです。

そう…魔王としてエルフやドワーフを絶滅させ、人間と敵対する未来を。

神は悩みました。この未来を完全に変えることはできずとも何か少しでも抑え込めないかと。

そこで青年は思いつきました。

「そうだ!俺の暴走を止められる者を呼び出そう!」

そして青年は後に勇者と呼ばれる少女と少年の魂を全く時限の異なる時限から呼び出し自らの分身に定着させました。

そして呼び出された勇者は青年を止め、殺しました。

その戦いの後勇者は代償として自分の魔力をためる器よりも何倍何十倍何百倍もの大きな魔力を背負うことになりました。

このままでは身体だけでなく魂まで死んでしまう。故郷に帰れなくなってしまう。

そう悟った勇者は3体の精霊を作り出しました。その精霊は国を種族ごとに3つに分け統治し、勇者が残した遺言を守るために地上を見守るのでした。》


「まぁこの精霊の中に一人物好きがいてな人間が作り出す技術が好きだったんだ。だから転生して12才までは人間として生き、精霊が飽きたら人間になるを繰り返してるってわけだ。」

「つまりお兄ちゃんはほんとうに僕の兄で時の精霊王と?」

「おう!そんでもってお前の契約した精霊俺だから!よろしくな主クククッ」

未だに信じられなかった。目の前にいる少年が兄で時の精霊王でしかも僕と契約したなんて…

僕は呆然とお兄ちゃんを見上げた。

「さぁお前は今夜ここを出るんだろ?俺もつれてけよな!俺もうこの国飽きたから主についていくわ。あと…俺のことちゃんと名前で呼べよ?」

「あ、あぁ…わかったよルトンお兄ちゃ…わっ」

お兄ちゃんは僕の脇に手をかけ僕を高く持ち上げた。

「僕はそこまで子供じゃない!」

抵抗してみたが魔法でもかけてるのかびくともしなかった。

「お前なぁ世間知らずにもほどがあるぜ。お兄ちゃんなんて呼ぶやつは皆子供さ」

「うっ…ならルトン?」

「あぁ…それならルーと呼んでくれ!」

「うん、わかったよルー」

そう言うとルーは笑ってくれた。やはり母上に似ていると思った。




追記:ここから本当に話が変わっています。結末は同じですが設定などを全て変えているので別の作品と捉えていただけたらと思います。

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