倖の進む道1
今回は会話が多くなっています。
だんだんダンジョン内がメインになっていくつもりです。
僕と舞さんの話が教官と舞さんだけで進んで話が終わった後、僕は舞さんと別れ、教官と一緒にまたダンジョン内に潜ってきていた。
ちなみに舞さんはもうこのダンジョン管理館を本拠地として活動している《梅の花》という女性しかいないギルドとの顔合わせを早速行うらしい。
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「倖くん、どうだ?うちの受付員として働く気はないか?」
「いやです!僕女の人の免疫ほとんど無いんですよ!?今だって話せるようになったの舞さんと早希さんだけで...男の人も普通に喋れるの教官ぐらいですよ!」
「そういう割には、最初からかなり私と喋れていたではないか。実はコミュニケーション能力高いんじゃないか?」
「えっ?本当ですか?ありがとうございます!」
「じゃあ受付員としての手続きを管理館で...」
「いや、なりませんよ!?」
ダンジョン内に入ってから、ずっとこの話を教官からされている。
久しぶりに人と喋るととても楽しく感じ、自分でもテンションが上がっていくことがよく分かった。
どうして僕をそんなに受付員にさせたいのか聞いてみることにした。
「どうして、そんなに僕を受付員にさせたいんですか?」
「うちの受付嬢達にも癒しが必要だと思うんだよ」
「それだったら、犬とか猫を管理館で飼えばいいじゃないですか。さらに何故僕が受付嬢さん達の癒しとなるんですか?」
「犬とか猫だと猫アレルギーとかを持っている探索者達の探索に影響が出るだろ?人だったらそんなことを懸念する必要もないし、なんたって倖くんはとても可愛いからな!」
「よく言われますけど、16歳の立派な男の人が可愛いって言われて喜ぶと思ってるんですか!というか、倖くんって教官に呼ばれるとゾクッとするので呼び捨てにしてもらえませんか?」
「それって遠回しに気持ち悪いって言ってるよな...立派な男の人っていうのはもっと身長を伸ばしてから言ってくれないか?」
「教官もそれ、僕のことチビって言ってますよね!もう絶対受付員にはなりませんから!」
教官が僕の逆鱗である身長のことに軽々しく触れてきたので、絶対に受付員にはなってやらないと心に誓う。
「まぁ...そんなになりたくないって言うなら、どうする?荷物持ちにでもなるか?」
やっとあの話が終わったらしい。
逆にあっさり終わりすぎて裏になにかありそうで怖い。
「荷物持ちってなにするんですか?僕にでも出来るんでしょうか?」
とりあえずさっきの話を掘り返すのもいやなので荷物持ちについて聞いておく。
「そうだな...荷物持ちっていうのは、倖が持っているその転送ってスキルを持ってるやつがやってることが多いな。」
「へぇ〜転送ってどこに転送するんですか?やっぱ管理館ですか?」
「いや違う、転送で送られる場所っていうのはよく分かっていない」
「どういうことでしょうか?」
「転送って言うのは意識して何かを送ろうとすると送る場所を指定することが出来るし、人でも送れるんだが、意識せずに適当に転送しようとすると物しか送れないという制限がつくし、どこかの空間にその物が送られるみたいだ。強いて言うならアイテムボックスみたいな状態になっているってことだ」
「ふむふむ、あといくつか聞きたいことがあるんですけどいいですかね?」
ここまで詳しく聞けるのは多分あまり無いので今のうちに出来るだけスキルの情報を聞いておきたい。
「あぁいいぞ、答えられる範囲なら答えてやる」
「じゃあ...」
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「質問は以上か?まぁスキルの細かいところは使いながら理解していってくれ。なら次は倖に訓練をつけてから戦ってもらって、戦闘のセンスがあるかどうか見極めたいんだが、いいか?」
「はい、大丈夫です」
教官から聞いたことはそれなりにある。重要だと思ったのは、アイテムボックスのような状態のときの容量についてだ。
個人差はあるものの、基本的には小部屋1つ分くらいの量は入るらしい。また、水そのものを入れたりすることも可能なようだが、生き物はそのものは無理らしい。
「それじゃあ移動して訓練するぞ」
「はい、わかりました」
やっと探索者らしいことが出来るみたいだ。
iPhoneが買って2ヶ月で不具合を起こし、替えることになって、更新が遅れてしまいました。
また、テスト期間に入ったので最低来週末までは投稿出来なさそうです。
申し訳ないです。