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サイド1

主人公以外の視点っていうのも書いてみました。本編とはあまり関係がないかもなのでサイドが気にならないって人や忙しいって人は読まなくても大丈夫なはずです。

  受付嬢『早希』視点


 AM 10:50

「はぁぁぁぁ...なんで今日休みなのに私ここに呼ばれたの?」


「今日は探索者試験があって忙しくなるから館長が今のうちに今日来てないやつ今のうちに呼んどけって言ったからかな?」


  私の返事に応えてくれたのは同期の『春』だった。

  彼女は美人というよりかは可愛いという言葉が似合うような女の子で、現在彼氏がいないということもあり、探索者にモテモテである。


「ちょっと早希ちゃん!心の声が漏れてるよ?でもそういう早希ちゃんだって美人さんで愛想がいいからモテてるじゃん」


  春がそう言い返してくる。


「それは仕事上だからよ。私たちの態度に文句をつけられると迷惑だから愛想よく振舞ってなきゃいけないの」


「でもでも!」


「静かに、これ以上の会話は慎みましょう?今から忙しくなるなら昼食は今のうちにとっておかないと」


「むぅ〜〜」


  春が言いたいことが言えず不満なのか頰を膨らませて、表情でその不満を伝えてくる。

  でも私はそれをわざと無視し

「それじゃあ私は昼食を買ってくるわね」

 と告げると

「ちょっとくらい仕事手伝ってよぉ〜〜!」

 という春の言葉を背に受けながら私はスタッフルームを出るのだった。


  そうして外に出てみると、なにやら人だかりが出来ているのが見えた。

  なんだろう?と思いそこを覗いてみるとちょうどフードを被ったらしい少年?がダンジョン管理館に向けて顔を伏せて歩いて行くのが見えた。


  その時の私はどこに人だかりができる要素があったんだろう?と疑問に思いながらも昼食を買いにその場を離れるのだった。



 〜〜〜〜〜〜〜〜

 PM 12:30

「早希おそーい!」


「仕方ないじゃない。近くのところは全部昼食売り切れてたんだから、ていうか仕事はもう全部終わったの?」


  近くの食料品が並んでいる店は探索者試験を受けに来た達が買いあさり、殆どが売り切れている状態だったため遠くまで行く必要があったのだ。


「あ、あと少し...かなー?そ、それより昼食一緒に食べよ?」


「はぁ...昼食を食べたらしっかりやるのよ?私も手伝うから」


「やったー!早希大好きー!」



 〜〜〜〜〜〜〜〜

「やっぱ早希がいればすぐ終わるね〜」


「私はどうして貴女が受付嬢になれたのかが不思議でたまらないわ...」


  春に仕事をやらせると私が報告書や資料を10枚まとめている間に3枚が終わっているかいないかなのだ。


「むぅ〜早希ちゃんひどーい!」


「はいはい、ひどくていいから少し外の様子見てくるわね」


  そう告げて私はまたスタッフルームの外に出た。

  すると目の前に人だかりの中心にいたであろうフードを被った少年?がウロウロしていた。


  それを見た私は好奇心と仕事をしなくてはという責任感を持ってその子に話しかけた。


「君、迷子なの?」


 すると少年はビクッと肩を跳ね上げ、少年はチラッと私の顔を見て、目線があい、そして私の頭は真っ白になった。


 だってそこにいたのは、天使?いや、神の子だったのだから。


 すると、その神の子から御言葉が発せられる。

「し、試験会場って、どこ、ですか?」


  私はそのまだ声変わりをしていないであろうそのソプラノの声から発せられた御言葉を聞いて、そのあとの1秒くらいの間に私の抱きしめたい本能と仕事だ堪えろ理性の戦いが始まり、終結した。

  決め手はここでこの少年との関係が終わってしまうかもしれない。ということだった。


  私はもう声も出さずに少年の手を無言でギュっと握り(これくらいならいいよね)、試験会場まで連れて行ったあとに素早くスタッフルームまで戻った。


  スタッフルームに入った時に春がなにかを言っていたがガン無視し、椅子に座り、少年と繋いだ手をもう一方の手で包みこみ、生まれて初めてなによりも強く神様にこう願った。


  絶対にあの子が受かりますように!!!









 


頑張ります!

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