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第22話『スライム』

「じゃあ、綺麗な水を取りに行こう!」

と僕が言う。


「ああ、それなら、強い魔物が出ない距離にある、森の泉にいけばある」

とユリカが言う。


「よし、そこに行こう!」

と僕が言う。


「よし!森の泉に行きましょう!」

とアスカが言って僕らは歩き出した。


-


「どのくらいかかるの?」

と僕が護衛で剣士のユリカに聞いた。


町の外の話に関しては彼女の方がくわしいようだった。

いろいろと、そういう仕事もこなしているんだろうな、と僕は思った。

流石に頻繁にアスカが抜けだしていると言っても、ほんとうに危険な外の仕事はアスカにはできないようになっているだろう。


「そうだな・・・そんなにはかからないよ」

と、エリカは僕に言った。


歩いてすぐとのことだった。

しかし、強いモンスターは出ないというだけで、チョットしたモンスターはでるようだった 。

この世界にはどんなモンスターがいるのだろうか、今まで見たモンスターはゴブリンとダークラビットの2体。


「あ、スライムだ」

と、僕が言う。


そう、湖に向かう途中に、スライムが現れた。

RPGの世界では基本中の基本のモンスターだ。

プロック箱庭タイプのRPGでも基本のモンスターといえるだろう。


「姫様お下がりください!」

とリリィが言う。


「私が倒します!」

と小柄な護衛の、リリィがグッと、スライムを相手にして構える。


ポヨン、ポヨン!


とスライムが跳ねている。

そして、バスケットのドリブルのように、跳ねながら少しずつ近づいてくる。


そして、ビョン!と、リリィに襲いかかる。


「はっ!」

と、飛んできたスライムを綺麗に避けるリリィ。


「おお、かっこいい!」

と僕は言う。そう、その少女の動きはしっかりと、空手のようなものの型を体に叩きこんである人の動き、だった。

バッとよけた瞬間には、すでにスライムの着地点の方を向いていた。


「えい!」

とリリィは言って、そして、そのまま、スライムに正拳突きのようなものを叩き込んだ。


ビシッと攻撃が当たり、スライムは消滅した。


「すごい・・・」

と、僕は呟いた。


それは、一瞬の出来事だった。

そう、小柄な護衛のリリィ彼女もちゃんと強いのだった。

そして、しっかりとした訓練を受けている。

流石姫の護衛を任されているだけはあるな、と僕は思った。


「ん?あれはなに・・・?」

と僕は、スライムが最後にいた場所に落ちているものを見て呟いた。

そう、そこには今まで何もなかったはずのものが落ちていた。

ドロップアイテムだろう!


「スライムを倒すとたまに出てくるんだ。何に使うのかはよくわからない・・・」

と、護衛で剣士のユリカが言う。

彼女達は何度か倒したことがあるのだろう、その存在自体は知っているようだった。

そういう彼女の説明を聞いて、僕はそれを手に取った。


「これはジェル?」

と僕は、スライムが落としたアイテムを見て言った。

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