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勇者と異世界

はい、勇者のお話です。

side勇者


あたしは二つ上の同性の先輩に恋をして、


毎日心を隠して一緒にいて、


毎日告白しようとしたけど出来なくて、その度に頭を撫でられて「なんだか知らないけど頑張れ」って言われて、


もうこんな日常でいいかな、とも思ったけどやっぱり思いを伝えたくて、


いつものように明日こそは、と思ったその日に先輩がトラックに轢かれて死んで、


あたしも後を追って睡眠剤をがぶ飲みして眠りについて、



「おお!!成功だ!!」

「ああ…異界の勇者様…!」



「………は?」


周りは大理石のようなものでできた壁。しかも自然な感じで時折光っている。

生き物はなんだか耳が長かったり角が生えてたりする人間に酷似した二足歩行生物が六名。そしてその六名とあたしを含めた七名を遠巻きに凝視する十数人のいかにも貴族です王族ですって感じの服装をしたイケメンやダンディなおじさん方に凛としたお爺さんたち。全員日本語ではない言語を話しているのになぜか全て日本語に聞こえる。


状況からの推察とラノベ的知識を合わせて考えると、


西村加奈子


in異世界っぽいです。



「いやいやいやちょっと待ってくださいよえ?勇者?は?」


かなり混乱しながら現状把握をしようとするが、あたしの周りにいる人たちは困ったような申し訳ないような顔しかしない。


そのうち一人の若い男の人があたしの前に出てきた。派手に装飾された服を着たイケメンさんだ。


…ちっ、もっと可愛い王女様とかなんかないのかよ。まあ私は女だから普通ならこれで正解なのかもしれないけど。だか私は残念ながら普通の女ではない。女好きの女だ。


私は例えば人形みたいな王女様とかが良かった。もっと言えばクールな顔立ちの凛とした涼しい美女な女教皇とかにも会いたい。そんでデレさせて顔を真っ赤にさせたい。


「……申し訳ありません。私共には貴女様の言葉が分からないのです」


「は?いやいやわかるでしょ?だって私わかってるよ?あなたたちの言葉」


えっと…つまり私の言葉は理解しないのに自分たちのことは理解しろ…と…?なんて傲慢な。


あたしの顔を見て何を考えているか察したのだろう。慌てたイケメン王子(笑)は即座に弁解を始めた。


「決して傲慢な考えではありません!私共は自らの使う言語は理解しておりますが全く未知の世界から呼ばせていただいた貴女様の言語は完全に理解の外なのです。なのであなたのお使いになる言語を理解できるようにする法陣をこれに組み込むことができなかったのです。」


そう言って王子が指差した地面にはA4判にすれば紙面が真っ黒になりそうなほどに複雑な紋様が描かれていた。これで私は呼び出されたのか。


しかしなるほど。言われれば納得できる。あたしのした要求は聞いたこともない言語の自動翻訳ソフトを作れと言ってるようなものだ。それは流石に無理がある。


「…だからってどうしろってーのよ…」


恐らく途方にくれた顔をしていたのだろう。王子が穏やかに笑いながら

「首を縦に振るか横に振るかの質問程度しかしませんので」と言ってきたので了承の意を込めて首を縦に振った。


「えっと、先ずは…シグハイア王国という名、ご存知ですか?」

首を横に振る。


「…では魔人族というものについての知識は?」

再び横に。


その後も幾つか質問されて、そのほとんどに対して首を横に振った。

というか縦に振ったのは一度だけだ。


「折角ですから我が国の王女に会って頂けますか?」

こくんこくんっ!!


これくらいだ。


この返答を見て苦笑した王子様は、最後に名前を聞いてきた。


「これは首肯ではないのですが…お名前をお聞きしても?」


「…西村加奈子」


「ニシムラカナコ…長いお名前ですね」

その言葉に首を振り、今度は区切って伝える。


「そうでしたか。申し訳ありません。カナコ様。では、王女の所へご案内致します。」


そうしてやってきたのは他と対して変わらない普通の扉。もっと豪華なものを想像していたのになんだか拍子抜けだ。


「他と変わらぬ扉で驚きましたか?」

その問いに首肯する。


「他よりも造りのいい扉にするとそこには何かあると言っているようなものですからね。王族の私室などは他の貴族や王族に見せることもありませんし、こんな気休めでもしておいた方がマシなのですよ」

「なるほどねー。だからあの召喚部屋も外から見ればただの物置だったのか。」


「えーと…何をおっしゃっているのかわかりませんが多分その通りです。身内以外に見せる場所以外の重要な場所は全て使用人の部屋や物置などにカムフラージュされています。まあ防御魔法陣などの備えは完璧ですがね」


そうか。魔法があるのか。なら私はその魔法にものすごい才能がある…とか?

こういうのは(ラノベ)であればだいたい起こしたいことをイメージして魔法の名前を唱えれば勝手に出るけどな…


「……ファイア」

「ッ!?」

なんとなく呪文を唱えた瞬間王子がバネ仕掛けのようにこちらを振り向き、

「……いやー…こんなんなるとは思ってなくて…」

私の横の壁に大穴が空いていた。


「……そんな大規模の魔法に耐えられるような結界は張れませんよ…」


顔を引きつらせながらそう指摘する王子。


「いや、そういうんじゃなくてっ!魔法を今始めて使って、威力が制御できてないんですっ!!」


私の必死の言葉と切羽詰まった表情に何かを悟ったのだろう。王子の表情が険しくなった。


「…まさか、魔法が制御できないのですか!?」


その問いに首が取れるかというほど縦に振る。



「それは…まずいですね。下手を打てば貴女様が世界の脅威と認識されかねません」

「世界の脅威?どういうこと?」

「世界の脅威というのはその名の通り、『世界』から自らを脅かす存在であると認識された者たちの総称です。まあ大体が魔王と呼ばれますね」

「ちょっと待って。世界ってそんな思考とか持つもんなの?」

「ああ。魔王というのは魔物の王者という意味です。数千年前に全世界の魔物を統制して国家転覆を狙った一人の人間族がそう呼ばれてから、これが一般的な呼び方となっているそうです」

「え?この世界って魔物とかいんの!?」

「はい。数千年前の書物などが残っているのは我が国だけです。今では一般家庭にまで普及している保存魔法を開発したのは我が国の王族だそうです。名前はコーイチと言い…」


は…話が噛み合わねぇ…!言語の違いハンパねぇ…!!


これ以上続けると苛立ちで王子にファイアをぶち込みそうなので、扉を指差して早く王女に合わせろ的な視線を控え目に送る。


「ああ、そうでしたね。私としたことが、つい説明に熱が入ってしまいました。では王女に準備させてきますので」

そう言って扉を開けて一人中へ入って行った。


一人になった途端、足から力が抜け、ガクガクと震える。どうも、急すぎた展開にようやく体が追いついてきたようだ。


「……これは、もしかしていろいろ頑張らないといけないかな…?」


思い出すのは私が慕っていた一人の女性の顔。


「もしも…もしも貴方が今の状況なら、どうしますか…?京子先輩…」


『やだなぁ、それ私に聞く?』


「ッ!?」


不意に。


忘れかけていた、記憶が蘇る。





それは、私が始めて先輩に出会った日。



私は、その頃すごく無気力で頑張って生きる意味なんて無いと思っていた。まあただの思春期だと今なら分かる。だけどあの頃は、本当に自分が何のために生きているのかも分からなくて何度も手首を切ろうとしたり睡眠薬を異常摂取しようとしたりしていた。

そして、その度に寸前で止めるのだ。


まだ早い。


この場所では駄目だ。


そう理由をつけて。


しかし幾ら誤魔化したところでわかる。私に死ぬ気なんてない。


それでも私は死のうとした。


死ぬ気は無かった。


でも、生きる気もなかった。


だから、私は誰かに投げることを選んだのだ。


自分の命を。その責任を。重みを。


私は、その日は飛び降りをすることにした。校舎の屋上で。


「……私に、生きる意味なんて、やっぱりないのかな…」


弱い。


自分の責任を知らない他人…あるいは神に押し付けることで必死に潰れないようにしていたのだ。


責任を背負う覚悟もない。


かと言って誰かに自分の責任を背負わせた事も意識したくない。


駄目だ。駄目だ。


「え…?やだなぁ、それ私に聞く?」

「ひいっ!?」


いつの間にか私の足元に美人が寝転んでいた。


なんだこの美人は。


黒髪は手入れされていて輝くようだし、爪も綺麗。それに、その中性的な顔立ちは美少女や美女ではなく美少年とするのが一番しっくりする。

私が美人と思ったのも単に学校指定のスカートを履いていたからだ。


スカートのラインの色からして恐らく三年生だろう。


「いや、すごい驚いてるけど私は一時間前からここに居たからね?」


「え…嘘」

「うん。嘘」


身体中から力が抜けた。


「なんなの…?あんた…」

「私?私は原村京子。二個上の先輩。ちなみに三時間前からここにいたよ」

「…どうせそれも嘘でしょ?」

「正解。実は三時間四十二分十七秒だね」

「それは四時間って言うんじゃないの?」

「…かもね。」


四時間前なら授業中だ。


そんな適当なことを言いながら彼女は私の目を見続ける。

「…そこどいてくれない?私これから死ぬんだけど」


死ぬ気なんてないのにぬけぬけとそんなことを言う。そんな自分に嫌気が差して死にたくなる。


悪循環だ。


「やだよ。私は三時間前からここにいたんだよ?誰があんたみたいなぽっと出の為にわざわざ暖めたコンクリートをどかなきゃいけないのさ。あっちなんかどう?空いてるよ?」

「あたしはここから飛び降りて死にたいの。さっさとどいてよ」


もう一度、やだねと言った彼女は私を見つめるのを止め、そのまま視線を空へと上げた。

仕方なく別の場所へ行って死のうと思い屋上への入り口に足を向けた時、


「……世界は、広いよねぇ…」


と、彼女が呟いた。


「どういう意味?」

「人は、多いよねぇ…」

「………」


彼女は、大口を開けて行儀が悪いのに何故か様になるあくびをした。


「知ってる?今ここであんたが死んでも、あんたの狭い交遊関係じゃあ驚きはされても悲しむ人なんてほぼ皆無なんだよ?そうだな、親くらいか…?」


「っ!!!」


「担任は沢村だよねぇ。あの腹黒教師だったらむしろ俺が担任の時に死にやがってくらい思いそうだねぇ。」


「……さい」


「でも、それも半年か一年…いや、あの人なら四ヶ月もあればそんなやついたなぁくらいの認識かもね。だって、だーれもあんたを『一人のクラスメイト』としてしか見ていないから」


「うるさい」


「小学校の時の親友とだってもう一年半も会話の一つもしてないもんねぇ。もうとっくに愛想つかされてるよ。いつの間にか居なくなったと思えば死んだのかくらいにしか思われないよ。多分」

「うるさいうるさいうるさいっ!!黙れ黙れだまれえっ!!」


なぜこの女がそんなことを知ってるのかなんてどうでもよかった。この女をどうにかして黙らせることで私の頭は一杯だった。


私が激昂した瞬間、その女はのそりと立ち上がって、

「ん。これで言いたかったことは全部言ったから、後は勝手に死んで下さい」

と言った。


その言葉を聞いて、私は不意に泣きそうになった。

結局この女も私を気にかけているわけではないのだ。そう思うと悲しみで崩れ落ちそうになる。


「………あたしは…どうすればいいのよ…」

あたしが選んだのは、やっぱり自分の事を他人に委ねる事だった。


「何であんたのために私がそんなことを考えなきゃいけないの?自分で判断しなよ」

「でも……私は…」


どうすればいいか…わからない…


「……人に気に入られる方法、教えてあげようか?」

「……?」

「笑いなさい。折角可愛いのに辛気臭い顔してたら台無しだよ?」


至極真面目な顔で自分の容姿を絶讃されて顔が赤くなるのがわかった。


「で……でも……」

「えぇいうざったい!!笑え!ほれ!ほれほれほれ!!!」

私の煮え切らない返事に業を煮やしたのか、いきなり距離を詰められたと思えばあたしを捕まえて脇をくすぐり始めた。


「わっ、ちょっ、あはっ、やめてっ…あはははははっ!!待ってっ!死ぬッ!!死ぬからっ!あはははははははっ!!」

「…可愛い」

「ひーっ…ひーっ……え?」

「さっきからずっと思ってたけど、やっぱりあんた可愛い!うん!気に入った!」


そう言ってあたしをこの無い胸の中に引きずり込み、そのままコンクリートに寝転んだ。そしてそれに巻き込まれた私を両手両足で抱え込んだ。


私よりはるかに力が強いようで、体勢もあって手先足先しか動かない。


「……動けないんだけど」

「へぇ、そりゃ大変だね。大丈夫?」

「大丈夫?じゃなくて離してよ」

「いやだよ。私は気に入ったものは意地でも離さない主義だから諦めて?」

「………」


な…なんて強引な…


「ああそう。勿論自殺なんてさせないよ?あんたが勝手に自殺しないようにずっと見張っててやるから…二人でね」

「…二人?」

「親友に愛想つかされてるって話、あれは嘘。私があの子に言われたのよ。『親友が自殺しようとしてるんです!助けてあげてください!』ってね。」


「……ぁ」


「気がついた?私があんたの情報に異常に詳しかったのもあの子に聞いたからだよ。」


うしし、と小物がするような笑いをかます女…先輩。


「まあ実を言えば最初から離す気なんて全くなかったけどね。全ての美少女は世界の共有財産だッ!!ってお爺ちゃんも言ってたし」


そもそも、と先輩は真面目な顔で私の顔を覗き込みながら話し続ける。


「私の力で助けられる人間を見殺しにするくらいなら腹を切る。これは誰の教えでもない、私の考え」

「………」


「……あんた、さっきどうすればいいって聞いてきたよね。答えは、知るか、よ。あんたの路なんてまだ作られてもいないのにわかるわけないでしょ。あんたに答えのない問題への回答ができるの?」


「…できない」

「でしょ?まあ、あんたの路を私色に染め上げることもできるけど、それは嫌だからね」


「………」


何故だろう。


それこそが私の望んでいたことのはずなのに、その台詞を聞いてほっとしている自分がいた。


……私は、最初から誰かに人生を投げる気なんてなかったらしい、ということがわかってしまい、自分が信じられなくなってきた。


その考えを見透かしたように、一つ溜息を吐いてから先輩は話し始めた。


「……ま、二年多く生きてる先輩として一つアドバイスするなら、自分を信じられなくなったら、『自分』として終わりよ。もしも世界中の誰もが自分の敵になっても、自分だけはいつでも自分の味方だって覚えときなさい。あと、美少女を泣かせるのはやめなさい…ってこれ両方お爺ちゃんの教えなんだけどね。そういえば、あんたの親友、泣いてたよ?なんで私に相談してくれないんだー……ってね」


あと、お爺ちゃんは大切にしなさい


そう言ってすぐに先輩は屋上から出て行った。


それと入れ替わりに、


「加奈ちゃん…!!」


「あ…」


親友がやって来た。


「加奈ちゃん、ごめんね。私に頼り甲斐がないから、相談できなかったんだよね…」

「いや、そういうわけじゃ…」

「ごめんね…」

「………あたしこそ、避けてごめん」


そこからは、二人でごめんの嵐だった。





ちなみに、本当に二人は次の日から一日中私を離してくれなかった。


でも、一週間もしたらそれが普通になって、


二週間もすればあの人といるのが心地よくなって、


三週間もする頃には私があの人を追いかけていた。


私が自覚した頃には自分でも驚くくらいあの人に惚れてしまっていた。


それこそ、あの人が死ねば後を追うくらいに。




…………その後親友と恋のライバルになった、ってのは蛇足か。








「今の私の力で助けられる人………すっごく多いですよね。京子先輩」


そう。今の私の力、制御できればかなりの人々を救えるはずだ。


「私には、あなたのような覚悟はないですけど…でも、どうせ一度捨てた命です。」


………そんな、価値のないゴミみたいな命でも他人を助けられるというのなら。


「怖いですけど…闘います」


そう呟いて、私は歩き出した。


足の震えは、いつの間にか止まっていた。



しかし、何というか心に靄がかかったかのような不快感がある。


何か忘れ物をして、それを思い出せない時のあれだ。


「………なんか忘れてる?」


そう言って首を傾げた瞬間、さっきまであたしが前にいたドアが音も立てずに開いた。


「申し訳ございません勇者様…王女は少し眠っておりましていくら起こしても………ってどこに行こうとしているんですかっ!?お待ちください勇者様!!って何でそんなにスッキリした顔してるんですかっ!?」

「それだッ!!王子と王女の事を忘れてたっ!!」

「何言ってるのかわかりませんがすごく残念な気持ちになりました!何を言ったんですか!?」



そんな軽いやり取りをする私と王子。


「さて、じゃあ何からすればいい?今のあたしなら何でもするよ?」


「…何やら随分とやる気ですね。こちらとしては嬉しいですが…どうかしたのですか?」


「いや、ちょっと私もこの世界のために一肌脱ごうと思ってね」


「……やはり何を言っているのか分からないと非常に困るので、勇者様にはまず色々と学んでいただかねばなりません。一つお聞きしますが、剣術なども出来ませんよね?」


首を縦に振る。そんなものをやっている女子は少数だと思う。先輩はやっていたが。


「ではまず学校へ行っていただきます」

「え?こっち(異世界)でも?」








「へくちんっ!」

「えぇ!?キルヨさんのくしゃみが女の子っぽい!!?」

「………リラは俺のことを一体どう思ってるんだ?」

お爺ちゃん語録はこれからも出るかもしれません。

ストック切れた

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