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鬼人外伝/ドキッ!男だけの雑談大会!

はい、鬼人外伝です。


この小説の需要を全く無視した形になってしまい申し訳ありません。


でもですね。やっぱり女の子ばっかり書いてたら疲れてきますよ。今のところ男の方が多いし。


まあ今まで出会った男全員入れたと思いますが、もしもこいつ入ってないよーとかあれば言ってください。謝ります。



キルヨは男なの?と言う質問にはこう返したいと思います。


だって、完全に男じゃん?



それでは鬼人外伝、お楽しみください。

 pv一万突破記念





「っておかしくねぇ?」

「何がだい?」


 鬼が神に不満を垂れている。どうやらこのタイトルが不満なようだ。


「いや、まあpv一万突破記念は分かるよ。おめでたい。どうせ作者はこんなにもなるとは思ってなかったんだろ?何と無く分かるぜ」

「それにお気に入り三十四件だからね。スマホの液晶を見た瞬間挙動不審になりながらスクショ撮っている姿が目に浮かぶよ」

「ははは」


 心底楽しそうに笑う神と鬼。本編の関係では想像のつかないなんとも平和な姿だ。


「いやいや、意外と本編でも仲良くやってるよね僕達?」

「まあ俺のあの宣言も半分冗談だしな」

「え?じゃあ僕あんな怖がらなくても良かったの!?」

「いや、まあ出会ったら腹パン決めるかもしんねぇけど」

「どっち!?」

「まあどうでもいいだろ。オヤジ!神に果実水と俺に水!」


 店主が果実水と水を持ってくる。ちなみにこの話の舞台は『真・食神達の戦場』だ。


「ほいよ。果実水と水」


 むすっとした表情の店主が若干荒っぽく二つの飲料を置く。


「どうした?本当なら本編に既に出てる筈だったのに未だ出てないオヤジ?」

「どうしたんだい?型破りで豪快で若干中二病のキャラクターにしようとしたけどキャラが濃すぎて作者が書ききれずに結局見送りになったオヤジ?」

「うるせぇぇぇ!!手目ぇら…俺が本編に出たら覚えてろよ!一話まるまる俺が使ってやるからな!」


 宣言をする店主に聞こえないようにヒソヒソと会話をする鬼と神。


「…作者って…それが嫌でオヤジ出さないんだよな?」

「うん…おそらくそうだろうね。このまま親父が頑張ればまさかの容姿描写ゼロの外伝雑談専用キャラクターになるのも夢じゃないね!!」

「聞こえてるぞオラァ!!ひそひそ話すのかぎゃあぎゃあ喚くのかどっちかにしやがれ!!」


 と言いつつ涙目の店主。どうやら今までそのことに気がついていなかったらしい。


「おーっす!オヤジ!麦酒(ビール)一杯…ってキルヨ?…と、誰だ?」

「ああ、クダさん」


 店の中に入ってきたのはカウェルの凄腕門番であった。鬼と神のテーブルについた門番の前に涙目の店主によって麦酒が置かれる。彼の負った傷は深かったのだ。


「こんにちは〜キルヨの友人の神です」

「誰が友人か」

「へぇー…クダだ。よろしくな」

「こちらこそ〜…おっと、もう一人来たみたいだね。ならこっちも一人呼ぼうか?」

「邪魔するぞ。店主、果実酒を一つ」

「デスクワークが終わらねぇぇぇぇっ!!!…と、ここどこだ?」

「ああ、ギド。タムラ。奇遇だな」


 店先からは学徒が、空中からは天使がそれぞれやってきた。天使は出てきた瞬間


「よっしゃ仕事から逃れた」


 と呟いて麦酒を注文した。神の理不尽には慣れているのだ。悲しい現実である。


「キルヨか。案外とこんなところに来るのだな」

「それはこっちのセリフだよ…大衆酒場とか、お前のキャラじゃねぇだろ」

「ふむ。それはよく言われるがな。意外と良く来るのだぞ?飯が美味いしな。店主、蛙一つ。塩で」

「あ、俺もタレで一つ!」

「じゃあ僕も〜…お任せで」


 学徒の注文に便乗する天界ズ。その表情は期待で一杯だ。特に仕事という鎖から解放された天使の死んだ瞳はかつてないほど輝いている。しかし目が死んでいる。人は表情の束縛からは逃れられないのだ。


「俺蛙って食ったことねぇや…リラが昼に食ってたが、美味いのか?」

「マジかよキルヨ!ここの蛙は食わなきゃ損だぜ!オヤジ!俺も蛙!それとこいつにも蛙やってくれ!両方タレで!」

「いや!蛙は塩が一番美味いだろう!タレなど蛙の良さを消しているだけだ!」

「あぁ!?ギドてめぇここのタレを知らねぇからそんなこと言えんだよ!いっぺん食ってみ!?タレもう一つ!」

「クダ殿はタレ派か…蛙本来の味も知らんような輩がよく言う!店主!塩をもう一つ頼む!」


 よろしいならば戦争だ、と言わんばかりの雰囲気を放つ学徒と門番。元々話の中心であった鬼はやれやれといった顔で店主の一人蛙運びレースに参加する。無駄に洗練された無駄のない無駄なスキルを使い次々と皿を運んでいく鬼。


『困った人がいたら全力で助けろ』


 とおじいちゃんに言われているのだ。しかしその後に


『その間に美少女が困っていたらそっちを放り出してでも助けろ。ついでにフラグを立てろ。連絡先も貰え』


 ともいわれているので台無しであった。


「おっと美少女発見」


 店先に食べ頃へとなりかけの碧く瑞々しい果実(少女)を見つけた鬼は蝿取りリボンに引き寄せられる蝿のように外へと繰り出した。持っていたネズミ皿は天使へと投げつけた。999のダメージ。


 天使は悶絶してジョッキを落として割って店主に殴られていた。999のダメージ。


「やあやあやあ!!みんな揃っているな!いやいや元気元気!はっはっはっ!!」


 鬼と入れ違いになるように入ってきたのはゴリラだった。相変わらずの眩しさである。どこがとは言わないが。


「こ…校長!こちらへどうぞ!」

「うむ!席をありがとう!」


 汗の匂いを嗅ぎながら酒は飲みたくない学徒が席を譲るが校長はそんな彼を力いっぱい抱きしめた。精神的に999のダメージ。濡れ雑巾の状態異常を付加。


「店主!なんでもいい!強い酒を一つ!それと蛇を一匹頼む!」

「「「「蛇…だと…!」」」」


 天使は戦慄した。


 なんたって恐怖症も実際に認知されているような恐るべき生物をこのゴリラは食すといったのだ。一匹。


 学徒は戦慄した。


 なんたって絶対数が少なく一皿でもかなりの値段を誇る高級食材をこのゴリラは食すというのだ。一匹。


 門番は戦慄した。


 なんたって一般で売買される蛇はとてつもなく大きいのだ。それをこのゴリラは食すというのだ。一匹。


 神は戦慄した。


 なんか合わせて言ってみた。


 それぞれ思いは違えど、その驚き様は皆同……ほぼ皆同じであった。



「どうした?男児たるもの蛇の一匹程度食えんといかんぞ?」

「わーい、ご馳走になりまーす」

「よろしい!ご馳走しよう!」


 はあ、とため息を吐いてそれに追随する三人。こうして戦場の夜は更けて行くのであった。



 これは一夜の夢である。朝起きれば皆、全て忘れているに違いない。然し、たとえ夢だとしてもこれは実際に起こったことなのだ。



 天使の元に身に覚えの無い請求書が来るまで後3日である。

次回はちゃんとします。

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