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矛盾
人は矛盾する生き物である。
これはある人から言われた至言である。
そして、うつ病を克服するきっかけにもなった言葉でもある。
私は理想論者だった。
社会に出てから、人生で一度も関わり合いにならないような生き物に出会ったり、幼少から初志貫徹を貫いている人物を知っているからである。
それが人間の形であり、正しい在り方であると思った。
しかし、違った。
人間というのは、歪な形をしたものだ。
時に醜く、時には汚い。
清廉潔白な人間などおらず、そこには清も汚も混合させた生物がいるのだ。
それを精一杯他人に見せないように振る舞っているだけで、中身を切り拓けば矛盾だらけの生物なのだ。
私もそうだし、君もそうだ。
矛盾する生き物で、それが当然なのだ。
視野狭窄じゃないのかって?
それの何が悪い。
私たちは常識に則っているだけで、何も悪いことなんてない。
私はどこに出しても誇れる人間ではない。
が、自分が見て悪いやつじゃなければいい。
それが自分なのだ。




