真っ暗
(暇だなー)
一蘭はここ一週間何もしていなかった
否、できなかった
今の一蘭は身体の自由が一切ない。視界すらも奪われている
こんな状態がもう一週間も続いている。とっくに狂ってもおかしくはない状況でも一蘭はズレた感性で呑気に過ごしていた
運動に関しては全くできていないが、脳内のイメージトレーニングで感覚を忘れないようにしている。勉強に関してはいい復習の機会だと記憶から問題を引っ張ってきては解き直してを繰り返している
(漫画でよくある縄抜けの方法とかどう考えても使えないよな)
一蘭は両手両足を鎖でガッチリ固定されている
いくら柳や一蘭が特殊であるといっても、物質の透過まではできない。柳流護身術ではそもそも捕まらないように、このような状況にならないように逃げることを目的としている。ただし柳と一蘭の超次元バトルは本人達の趣味であるため別である。そもそもその力を持ってすればならば一蘭が捕まるはずがない
ではなぜ一蘭は今現在、拘束されているのか?
それは一蘭がハナから逃げる気も抵抗する気もないからである
『一蘭くん、今日のお風呂は私と入りましょう?』
『一蘭? ご飯よ、さあ膝においで』
『お兄様、私はずっとそばにいます。手を握っておきますね』
もうお分かりだろう。一蘭を監禁しているのはけやき、こと、かくらである
3人はけやきの職場とかくらの学校の近くにある高級マンションの一角を新しく借りて、一蘭と4人のルームシェアの形で過ごしている。けやきが仕事、かくらが学校の間も、ことが常に部屋にいるため人の目がないことはない。更にかくらの”気”の索敵で唯一の懸念である柳の対策もしている。完全な監視体制が置かれていた
(そもそもこの状況を抜け出しても、帰る場所がここなんだよなあ)
逃げるもなにも身内が監禁しているのだから打開のしようもない
なぜこのようなことになったのかというと・・・・・・




