一蘭初めてのパーティー()
月曜日の私用により明日は投稿お休みします
「ねぇかくら」
「はい。なんですかお兄様?」
ある日の夜、一蘭はかくらに話しかけた
一蘭とかくらの会話は基本的に自然と始まり、かくらが終わるまで終わらない。一蘭はどんな事に対しても基本的に受け身である。しかし今回は一蘭の方からかくらに、名前を呼んでまで引きとめて話し始めた
このとても珍しい事態にかくらは首を傾げながら返事をした
「冷泉要くn」
「おおおお、お兄様!?」
かくらは激しく動揺した。毎日学校でかくらにちょっかいを出してくる男の名前をなぜ一蘭が知っているのか。普通に考えれば一蘭が冷泉要のことを知れる由はない。彼女にとって到底ありえないことが起きていた
「ぷっ」
そこでけやきは思わず笑ってしまった。一蘭が冷泉要のことを知るキッカケになったのは彼女自身であることを思い出したからだ。なぜ要という名前を知っているかは分からないが
「お母様?」
かくらは恐ろしい笑顔をけやきに向けた
「かくら落ち着いて。母さんは関係ないよ」
一蘭は誤解が生まれると話も進まず困るのでかくらを宥めた
「で、では何故!? なぜお兄様があいつの名前を知っているんですか!」
かくらは一蘭に当然の質問をした
・・・・・・・・・・・・
『お前さん、まだ社交の場に出たことないのか?』
『あー、そうですね』
『うーむ。あまり実践を積まんと言うのもな。何事も肌で体験することが大事じゃからの。よし! ワシにいい考えがある』
『おー』
『なんじゃその目とまるで期待していない棒読みは』
『師匠、なんでもないですよ。どうぞ続けて下さい』
『お前さんとワシが気配を消してパーティーに潜り込む』
『確かにバレないですけど・・・・・・そこまでリスクを負って視察する意味あります?』
『はあ、相変わらずごちゃごちゃうるさいのお。じゃあ・・・・・・あれじゃ、特別夜実習じゃ。つまりこれも修行じゃな』
『・・・・・・』
『なんじゃ、せっかく責任はワシが負うつもりじゃったのに、お前さんのその目で減点、自己責任とする。残念じゃったの』
『え!?』
『じゃ、次のパーティーを知ったらワシにも教えてくれ。ワシも付いては行くからの。その日の夜にここで集合じゃ』
・・・・・・・・・・・・
こうして一蘭は前世も含めて初めてパーティーに参加した。感想は
(思ってた以上に楽しそうで、思ってた以上にダルそうだな)
つまりはよく分からなかった
一蘭はその時かくらに一生懸命話しかけている冷泉要を知った
(優しくしようと頑張ってる部分もあって、この世界の男の子では相当いい子なのでは? ただ小学一年生だから好きな子へのアプローチが分かっていないだけで)
一蘭の中での要の評価は上々、あとはかくらが彼のことをどう思っていのかが気になっていた
「ほら、かくらも長女でしょ? もうすぐ2年生になるし婚約者候補くらいはなんとなく決まっててもいいんじゃない?」
「な、なんで世間知らずのお兄様がそんなことまで・・・・・・」
「そ、そうよ一蘭? まさかだとは思うけど勝手に外に出ていたりはしないでしょうね?」
ほぼ監禁状態の一蘭が世間の常識を言ったことでかくらだけでなくけやきも驚いて焦っていた
「それで、要くんについてはどう思ってるの?」
「お、お兄様。ちょっと待ってください。なんでそんなに頑ななんですか? えっとあいつですか? あいつは・・・・・・」
普段見せない一蘭の積極的な態度にかくらは思考が上手くまとめられないでいた




