続・大人視点
「・・・・・・当然、断ったわよね?」
「ええ、断りましたよ。外は危険ですから」
「そうよね一蘭が他の女に見られるなんてあってはならないの、ダメよ、そんなどこぞのメスが発情したらたまったもんじゃないわ、一蘭は私の宝物なの、指一本も触れさせないわ」
「・・・・・・」
「大体図書館なんてどこで知ったの?お母さん最近一蘭に色々教えてるみたいだけど、まさか」
「確かに図書館なんてどこで知ったのかしら? でもまああの子のことだからニュースで理解したんじゃないかしら」
「一蘭の賢さが裏目にでるなんて・・・・・・」
昔からテレビというよりニュースが好きな子だった。ニュース番組以外はかくらと一緒にテレビアニメを観ているがそれもキャラクターではなく違う何かを観てる感じがある。なんとなく物事を理解している気がする
転生した本人からすれば貴重な情報を簡単に得ているだけなのだが、2人からすれば彼は相当な天才だという認識がある。客観的に見れば3才児でできることではない
「どうしますか? これまで一蘭が何かを欲しがったことなんてないですからできる限り聞いてあげたいのですけどね」
「それは私も同意よ、けど外に出すのは許可できないわ」
子供は25前後で産み、祖母が子育てを手伝うのが一般的である。保育園等は事情で祖母が手伝えない場合の施設である。しかし、男子が生まれた家庭はその限りではない。動けない祖母の代わりに母親が年単位で育休を取ることができる。国から補助金ができるだけでなく殆どの仕事場で復帰後の待遇が保証されている。それほどこの世界では幼い頃に男の子を外の目に晒すのは危険な行為である。実際過去に保育園に通った男の子が誘拐や変な知識を教えられた事例は数件存在する
しばらく話し合った2人は1つの案を出した