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登校

多忙 毎日更新はしていきます

(むー、今日はキスしてくれませんでした。それにお母様に煽られてしまいました・・・・・・まあ朝のことはもういいです。帰ったらお兄様と何して遊ぶか考えます)


登校したばかりなのに、かくらはもう帰ること、そして一蘭と遊ぶことを考え始めた


「おい! おい! 無視すんなよ!」


そんなかくらは自分の髪が引っ張られたことで現実に戻された


「・・・・・・髪を離してください、冷泉様」


冷泉 要


冷泉はこの学年の一条派で最も格が高い。この学年で格式が高い冷泉家の尚且つ男の子である要には誰も逆らえない・・・・・・かくらを除いて


「なんだよクソ女! 俺様が話しかけてやっているのにお前が話を聞かないからだろ!」


今まで要のわがままが通らなかった相手は、大人も含めて数人しかいなかった。しかし学校に来ると要の思い通りにならない事が毎日一回は起きる。かくらが要の事を完全に無視して好き勝手にやるからだ


「まずは離れて下さいね」


「な!?」


かくらの前髪を引っ張っていた要は次の瞬間尻餅をついていた


「痛って! おい、このクソ女! 親に・・・・・・クソッ」


「あら、やっと自分の親が通用しない事を学んだのですね」


要の常套句である『親に言いつける』がかくらには通用しない。その事が要をより苛立たせている


「お前!」


要が今からかくらに殴り掛かろうとしたその時


「あらあら、ここは体育館ではなくてよ?」


教室全体に絶対的支配者の声が響いた


「・・・・・・二年生の一条様が一年の教室になんのようですか?」


蓮月の声でかくら以外全員の動きが止まった

一方のかくらは面倒くさそうに蓮月に体を向けた


「まず『止めてくれてありがとうございます』でしょ? いつもそのように無愛想だから友達が出来ないんじゃなくて?」


「一条様の周りにはいつもたくさんの”お友達”がいらっしゃるものね。羨ましいわ」


「あら、一本取られちゃいましたね」


かくらはいつも蓮月の周りにいるご機嫌取りの生徒達を”お友達”と言って揶揄した


(笑顔で対応しているけど、本当は誰も友達と思っていないくせに。私が一条家でなくて本当に良かった)


蓮月は自分の感情如きで一条家の敵は作らまいと”お友達”に笑顔で接するが心の中では誰も信用していない、一方のかくらは兄と離れる学校が地獄以外の何物でもないため、いつも不機嫌で人を寄せ付けない。同じ友達がいない者同士でもその周りは正反対である


「それで、本当に何のようですか?」


「ああそうでした。今日の昼休み数局お願いできませんか?」


「いいですけど、また何か面倒ごとですか?」


「ええ、そんなところです」


「大変ですね」


彼女達は将棋かチェスかをよく行う。それは彼女達2人の間に入れる人間は、彼女達の家族を除いて文字通りいないからである。よって2人は学校で厄介事が起きると互いを蓑笠にして回避する


気になる戦績はなんとかくらが圧勝である


かくらは、スーパーコンピュータを軽く超える一蘭と幼い頃から遊んでいた。更に一蘭はどこが悪手だったのかを丁寧に教えてくれる。かくらからすれば、これで負ける方がおかしかった


(まさか数局負けるなんて思ってなかった。今日こそ全部勝ってやる、お兄様の顔に泥は塗れない!)


一方の蓮月は自分が初めて大敗したことに動揺したが、すぐに慣れた。一条家はプライドだけの人間ではない。敗北から学び、時には教えを乞う事だってある。スーパーコンピュータを練習相手に使ってもかくらとの差があまり縮まらなかったため、蓮月はかくらに感想戦を求めた


(相手が中本家のかくらさんなら私の至らない点を知られてしまっても一条家の不利益になることはないでしょう。それに感想戦を求めた時の彼女の驚いた顔が見られたので・・・・・・ふふっ)


「では、いつもの場所でお待ちしておりますね。ご機嫌よう中本様。皆さんも急にお邪魔してしまってごめんなさいね、ご機嫌よう」


2人はいつも空き教室で遊ぶので勝敗が知りたくても知れない


・・・・・・


絶対的支配者が去った事にクラスに全員が安堵した


教室が少しずつ騒がしさを取り戻してきたなか、要はずっと黙ってかくらを見ていた

冷泉家の支配者である一条蓮月に恐怖するしかなかった要の目には、年の差があるにも関わらず蓮月と対等に話すかくらの姿がかっこよく映っていた



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― 新着の感想 ―
[一言] かくらと一蘭の遊びっておままごととかのレベルやと思ってた。 将棋やってるの……?
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