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帰宅

病院側に惜しまれながらも少し強引な母によって退院した彼は、転生してから初めての我が家を見ていた


(これが我が家か、やっぱ『知ってる』と『体験した』は全然違うな)


「母さーん! かくらー! ただいま〜」


母が呼ぶと祖母と祖母に抱っこされた妹が迎えに出てきた


「おかえりなさいけやき、一蘭ちゃんはもう大丈夫なの?」


「はい、しんぱいかけてすみません」


「・・・・・・!あらあら随分と大人になちゃって」


「にーに!」


「かくらもただいま」


少し丁寧な返事に母と祖母が目を丸くした気配がしたが続く妹の元気な言葉に上手く誤魔化せた


「かくらごめんねしばらく構ってあげられなくて。母さんもごめんなさいね、一蘭についてる間かくらだけじゃなくて家の事見てもらって」


「いいのよ可愛い孫のためですもの。それより何事もなくてよかったわ」


「ええ、病院側にとても手厚くしてもらったわ。おかげで早く退院できたの」


(いやアンタが退院決めたやろがい! まてこれチャンスじゃね?)


「ばあば、かあさん。ぼくおいしゃさんになる」


「あらあらどうしたの? お医者さんを見てなりたくなったの?」


「あの女が一蘭にやけに近かったから・・・・・・ほんとどこも油断できない。」


(母が他の女性に厳しい件・・・・・・でも少しヤンデレ属性入ってるのアリやな)


そんな事を思っていたが次の一言でそんな事どうでもよくなった


「まぁ女性に診られるのが嫌な男性も多いと聞くしいいんじゃないかしら?」


(えっ、できれば女性が診たいんだけど・・・・・・)


・・・・・・あれは前世の高校の時、寮生活で性病が蔓延した。原因は大浴場。誰が元か分からないが僕も感染者の1人になってしまった


(かゆいの我慢してたけど、授業に集中できなくなった時点で同じく感染した友達と病院に行ったんだよな)


ちなみに医者は女性であった。前世は男女比が1:1、自分のアレを見せるのはすごく恥ずかしかった


(僕が女性のを見るのはいいけど、男のはなぁ)


何科に進むのかによるが周りから扱い難い男性のアレを診るのを期待される可能性は十分にある


(ちやほやされたくて医者になる予定なのになにが悲しくてアレを見ないといけないんだ)


少しだけ挫けそうになった、幸先の悪いスタートである


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