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習い事

(最近は後ろをついてくる人がいなくなったな。相当な手練だったけど、もう試したいことは全て試したからちょうど良かったかも)


一条家の者が尾行を開始した初日、気配を感じた彼は途中まで気づけなかったことから相当な手練れと踏んだ。それから毎日、尾行者を勝手に練習相手として自分の技を試し続けた。最後の方は、尾行を尾行するという意味の分からないことをしていた。そこまでできた彼はもう練習相手にならないと見切りをつけた


「よし、今日の稽古はここからでるな」


「師匠! 半径1メートルしかありませんよ!?」


「いつでもどこでも障害物があるわけないじゃろ。今日はひらけた場所で相手の動きを防ぐ訓練じゃ」


「半径1メートルしかない場所はひらけているとは言いませんよ!」


「お前さんはこうでもせんとずる賢く動き回るんじゃもん」


(『じゃもん』じゃねーよ!? 全然可愛くねーーーー!)


「ごちゃごちゃうるさいやつじゃの〜。始めるぞ、ほれっ」


「げえ」


彼がこれほどまでボロボロにされたのは初日以来だ


(不思議と痣は残らないんだよなあ。このクソジジイが教師になったら体罰し放題やん)


「いつまで寝ておるんかっ! 次は屋敷に向かうぞ」


「あと少し待って下さい、何か掴めそうです」


常人ならば腰を抜かす喝に彼は普段と変わらない様子で答える


「・・・・・・そうか、先に屋敷で待っておる」


「あまり時間は取らせませんので」


「ふん、十分とっておきながら何を言っておる」


(ははっ確かに・・・・・・それより途中感じた違和感が何か見つけないと)


彼は先ほどの攻防を”第三者視点”で分析した。彼の卓越した空間認識能力でなせる技である


(足数か・・・・・・具体的には体の動き。単純計算で相手の行動1個に対してこちらの行動も1個で対処ができるはず。ターン制行動だとしたらこっちが避けるのに3ターン必要なのに対して向こうは1.5ターンくらいで撃ってくるから防げるはずがない)


そう結論づけた彼は着物に着替えて茶室に急いだ


「失礼します」


「やっと掴めたか。まずはこれから、これは〜〜〜」



・・・・・・ピピピピピピピピピピ


(休憩時間終わりか、ふぁ)


「あら? 一蘭ちゃんが疲れて弱っている姿なんて初めて見たわ、ハアハア」


「んっ」


「ほんとにどうしたの一蘭ちゃん!? は、早く起きない生徒にはお仕置きしちゃおうかなー」


(おっぱいが喋っとる、おっぱいのお仕置きか・・・・・・楽しみやな)


「っ! ほ、ほんとにいいのね一蘭ちゃん。これは合意だからね? こ、これで大丈夫よね?・・・・・・もう我慢できない! えい!」


(おー、おっぱいに包まれとる)


「一蘭ちゃんの匂いhshs・・・・・・す、少しくらい味見しても? 行きなさい西園寺こと! 西園寺の女は前進あるのみよ!」


ペロ


⚪︎#%^*◇*+=<>$€£@&¥▽!


(ま、麻薬だ! これ麻薬だ! もう1回舐めたらもう戻れない。誰か! 誰か私を止めて!)


・・・・・・ブレーキが壊れた彼女だか、意外にも止めてくれる存在があった


コンコン


((!))


「お菓子を下げに参りました。入ってもよろしいでしょうか?」


2人は正気に戻って小走りで席についた


「す、すみません。どうぞ」


「? では失礼します」


・・・・・・バタン


「あの」


「ひゃ、ひゃい!」


「お互い様? ということで」


「いいの?」


「僕も気持ちよかったですし」


「それ誘ってるの?」


「え?」


「んんっ、それでは続きから始めましょうか。この問題を1時間以内に”左手で”解いてみて」


「はい!」


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