妹視点
「むぅ・・・・・・」
中本家のお姫様はご機嫌斜めである
不機嫌である理由の1つは一蘭が塾に行く際に出した問題が解けないことである
『10個目にくる数字を考えてみてね』
1 3/4 5/9 7/16 9/25 ・・・
先に解説しておくと
奇数/二乗 すなわち 2n-1/ n^2 の規則性を持つ数列である
ここ数日彼が出した問題は、加算や乗算で隣同士の法則を見つければ解けた。しかし、この問題はそれが通用しない・・・・・・
彼女が不機嫌なもう1つの理由は彼が未だに帰ってこないことである
「かくら、こっちで一緒に考えてみましょう?」
「いや! おにいさまととく!」
彼女は分からないことがあるといつも一蘭のところに向かう。彼は嬉しそうに自分を膝に乗せて一緒に考えてくれる。彼からは絶対に答えを教えてくれないが、解く道筋を見失ったら思考を言語化して助けてくれる。正解したら一緒に喜んでくれるし、かくら自身で間違いに気づいても嬉しそうにしている。だから彼女は一蘭と勉強するのが大好きだ。
それに親が教えると、意味を知らない単語が飛んでくる。4歳の彼女は難しい漢字が読めないので、彼が噛み砕いてくれる日本語でしか理解できない。『数列』という言葉は知らないが、原理原則は知っている。よって彼女に教えれるのは一蘭だけである。
問題も手詰まり、兄も不在・・・・・・時間が経てば経つほど彼女の機嫌は悪くなっていった。しかしその状況も17:00になると打開された
〜♪
「かくら、アニメが始まりましたよ」
「あっ! いく!」
それは彼女が最近ハマっている兄妹の恋愛をテーマとしたアニメ。彼女はこのアニメに影響を受け、最近『お兄様』と呼ぶようになった




