前世の記憶と今後の目標
(始めは小さな違和感だった。子供番組やニュースを見ているともやもやとして気持ちが悪かった。その違和感は日に日に大きくなってついにあの日自分が転生したこと、この世界は男性が少ないことを理解した・・・・・・それにしてもほんとに転生とかあるんだな。色々思う事はあるけどまずは前世を出来るだけ思い出して今後の方針を決めるか)
<前世 >
性別:男 年齢:21
家庭は裕福で母が中学校の教師であったため小さい頃から勉強はしていた。
中学では野球部、勉強は数学が得意で県内で一番偏差値の高い私立高校に数学特待で入った。
高校では男子寮に入りスマホやゲームの禁止(当然脱法者は居る)のアナログな環境で勉強をある程度した。部活には入っていないけど寮自習以外の時間はラノベを見て過ごしていた。(マンガが禁止であったがラノベは小説であるため合法であった)特にやりたいこともなかったが相変わらず数学は得意であったためある程度の学力で高校の実績も兼ねた勧めから地方国公立の医学部に進学した
(ここまでは順風満帆だったんだけどなぁ)
大学に入るに伴って一人暮らしを始めた。寮の管理されて生活から一転、文明の利器「スマホ」を手に入れ生活は堕落していった。更にパンデミックによって大学の講義は全て録画を見るだけ、結果勉強の習慣が消えて単位を落として留年した
(初めての大きな挫折と自粛生活で大学の友達も作れなかった孤独感からあの時は病んだなぁ)
幸い、次の年度は世間的にも自粛生活が緩和されて授業が対面になり友達もできて無事進級できた。2年次も無難に突破して・・・・・・
(思い出せるのはここまでか。別に女の子を庇ってトラックに轢かれた訳でも神様に召喚された訳でもないしなぁ。まあ前世の事は追々で)
次に考えるべきことは今世のことである
(男性が少ないなら優遇されてるよな? でも何もしないのは嫌だなぁ)
自堕落な生活に若干のトラウマを抱えているのである
(よし! 前世では流されて医学部に入ったけど今世では自分でもっと上を目指して日本で一番頭のいい大学の医学部に入ろう! なにもしなくても優遇されるのに努力して最難関大学に入るのってかっこよくね?)
こうして向上心と承認欲求から今世の目標が決まった