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大人視点

(一蘭もかくらもまっすぐに育ってくれて安心しました。最近はかくらも落ち着いてきましたね。一蘭を見て彼女なりに考えているのでしょう)


ちとせは筆を動かしながらそんなことを考えていた


(かわいい孫のために使える伝手は使っておきませんと)


彼女が書いている手紙の宛先には各界を代表する名前が並んでいる

ちとせの母は政治家であった。母は顔が広くまた面倒見がよかった。気に入った子のためにはお金や機会を用意してあげることもあった。現在、彼女の教え子達は様々な分野でその才能を発揮している。ちとせも母に連れられて様々な人と交流があった。ちとせはその人脈を使って主に一蘭の事を伝えていた


(けやきやかくらも才女ではあるのですけどね。一蘭は何か違うものを感じます。その才能が悪い事に繋がる可能性もあるでしょう。それに彼の理解者を多くする必要もあるでしょう)


ちとせは一蘭を理解できる人間は少ないと思っていた。もともと一蘭は家族以外と触れ合うことがない。更に人とは理解できないものを恐れる傾向にある。それが彼を孤独にしてしまう事を想像するのは容易である。そのために今のうちから人を限ってでも一蘭に交流の機会を持たせようとしていた


(けやきは共学に通わせることは絶対に許さないでしょうに・・・・・・はぁ)


何度目かも分からない娘の親バカぶりに呆れた


一方けやきは


(一蘭が他人と触れ合う機会を持つ機会には賛成・・・・・・だけどどこぞの馬の骨ともわからない、特に女には任せられないわ)


一蘭とかくらの容姿はけやきにそっくりであった。顔も知らない男に似なかった事は彼女の溺愛ぶりに拍車をかけた。


(最近はデパートのメスどもの一蘭を見る視線が男を見るものに変わってきてる。あとかくら、あの子もそうね。私が一蘭を吸っていると睨んでいる気がする。いくら娘でも容赦しないわよ)


けやきの独占欲の強さをかくらも濃く受け継いでいた


(まあ今から向かう先は大丈夫ね)


「さあついたわよ〜」


向かった先は『柳流総合格闘技道場』


教えるのは男性による男性のための護身術である・・・・・・”表向きは”


そしてけやきもその事を知らない。今現在中本家で知っているのはちとせだけである


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