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前世で手放したモノ

「これもいいですね!」


「いい!」


「こちらも捨てがたい!」


「いい!」


・・・・・・母が『いい!bot』と化したのでちとせにお願いして買ってもらうのは上下3セットとしてもらった。しかし3着に絞りきれずにその後もずっと着せ替え人形となっている


(この定員さんも最初は母に服をたくさん買わせようとしてるのかと思ったけど・・・・・・ただ単に自分が楽しんでるだけなんだよなぁ)


後ろにはちょっとした人だかりができてまるでファッションショーである


(僕? 僕に聞かないでよ、オシャレなんてとっくに捨てたんだから)


前世でも大学に入ってしばらくはファッションを追っていた。しかしテストで多忙になったこと、留年で心が病んだことでオシャレに回す気力が無くなっていった。流石にヒゲやムダ毛は処理していたが大学生活の途中からは常にジャージで過ごしていた


(助けを求めて祖母に目配せしたけど・・・・・・)


祖母は現代ファッションに疎いのか困ったような笑みを返された



「〜♪」


「Zzzzzz」


・・・・・・結局全ての買い物が終わったのは出発してから6時間後だった

けやきはご機嫌で、かくらは疲れて寝てしまっている。けやきは外食を考えていたようだがかくらが寝てしまったのでまたの機会とした


(ベタな痴漢や誘拐なんかには遭わなかったな)


この世界で男性、特に男の子に手を出すのはかなり重い罪になるため大人は遠くから眺める


(同い年や制服の子なんかはペットを触る感覚で寄ってきたけど・・・・・・制服の子に抱っこされた時は犯罪みたいで気まずかったな)


心は21である。前世では制服を着てる女子たちを眺めるだけでも犯罪になりそうな負い目を感じ、バスでもなるべく距離を取るようにしていた。けやきはまだ本能で異性と感じないようになっていることを痛感した


(おもちゃ屋はカードゲームが女の子向けだったのがショックだったな・・・・・・服以外は多くの本を買ってもらって疲れたけど楽しかったわー。これが童心ってやつ?(笑) そうだ! 服を買ってもらったついでに帰ったら1つお願いしてみよう)

 

「あらあら一蘭もおねむ? おばあちゃんの膝を使っていいわよ?」


ちとせに膝枕を誘われて横になった。着物の触り心地と程よい冷たさを堪能しながらゆっくりと意識を手放した


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