思わぬ躓き
前世での彼は数学が得意であった、数学だけであればどの大学も狙えるほど。数字の原理原則も前世と変わらない。そうであるにもかかわらず、彼が3科目の中で1番点数が取れなかった理由は・・・・・・
(いや、あんなとこに補助線引く!? 座標点録った僕バカじゃん、こんなに計算したのにケアレスしてるし)
そう彼は”数学”は得意である。しかし、中学受験は”算数”であり数学とは少し毛並みがちがう問題がでる。具体的には頭の柔軟が問われる。彼が間違えた図形問題は補助線が見えるかどうかで難易度が大きく変わるものだった。高校数学の知識を使った大人気ない力技も計算ミスにより撃沈。タブレットのペンは文字の大きさの調節が難しく力技の解法では余白に式がはいりきらなかったため途中からは暗算で解いていた
(やっぱ、紙なんだよなぁ)
・・・・・・計算式が入りきらなかった原因の1つとして彼が解答用紙に美学を持っているのも原因の1つであるが
(いや、= が縦に並んでないと気持ち悪くね?
分子分母の間の線は式が長い方の数字0.5個分長く引くよね?
括弧、中括弧の中の数式は縦にはみ出してはいけないんだよなぁ)
・・・・・・更に入試において算数・数学は最も点数が離れやすい科目の1つである。なぜなら1問当たりの配点がとても大きく、答えの数字が一致しないと丸が貰えないall or nothingだからである。大学入試くらいになると途中までの部分点が貰える可能性はあるが
(算数に関して、特に図形問題は感覚を磨かなきゃな。でも高校数学の知識が役に立った問題もあるしどちらも使えるように、そしてどちらがその問題に適しているかの嗅覚も大事かな。大学で学ぶような専門的な図形でなければ初等幾何、座標、積分、複素数平面どれをとっても同じ答えが出るはずだから同じ問題で色んな解法を試して単元の復習に使うのもアリかな・・・・・・)
そこまで考えたところでお姫様の登場である
「にーに!」
「かくらこれからなにしてあそぶ?」




