表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大竹村丸物語  作者: 骨皮 ガーリック
70/97

67話 48階

俺は今48階に来ている。

多分林だと思う。細長い木が続いている。

配信を始めて、周りの様子を伺いながら進んでいく。


20人が視聴中


『めっちゃ気持ちよさそう』

『お散歩コースに良さそうですね』

『こんなところで深呼吸してみたい』

『木漏れ日』

『この人ってテレビに出てた人?』


「そうですね。1年くらい前にテレビに出ましたよ。すりガラス越しにですけどね」

『あれ観たぜ』

『もちろんチェック済みです。足をバタバタさせてたの可愛かったです』

『まじ!?』

『大竹。=大竹か』

『この人、あのドMの大竹かよ』


「ちょっと!変なあだ名付いてるんですけど!?」

『まあ、あれを観たらそう捉えられても仕方ないな』

『ですね』

『www』

『草』

『草』


「まあ、否定はできませんね。ただ、勘違いして欲しくないのが、痛いのが持ち良いわけじゃなくて、死の淵にいるような戦いが気持ちいいんです。結果的にわかりやすいのが致命傷なんですよ。違いがわかりますか?」

『つまりドM』

『ドMですね』

『なんだドMか』

『やっぱりドMじゃねぇか!』

『ちゃんとドM』

『偽りなくドM』


「まぁ、そういうことでいいです。そういえば配信を始めてから1年くらい経ちますね。ずっと観てくれた人、最近観始めた人、ありがとうございます」

『初見から変わらずファンだから』

『私も一生ファンです!』

『お、俺も!』

『じゃあ、俺も』

『それなら、私も(初見)』

『私もなんだからね!(おじさん)』


「ありがたいですね。それと知らない人も多いと思いますが、俺この前会社を立ち上げました。錬金術でいろんな便利アイテムを造ってます。かなり高額なものから一般的な価格のものまであります。概要欄からホームページに移動できるので良かったら見ていってください。と宣伝してみました。例えばこの巾着なんですけど、うちで取り扱ってる最上級のものなんでありえないくらい高いんですよ。収納袋なんですけど、今までの既製品とは違うところが1つあります。それが本人のみ出し入れが可能な収納袋なんです。凄いですよね!ポーチ型のもあるので私服と組み合わせても違和感はないです」


『俺はさすがに買えなかったぜ』

『私は持ってます。今も肩にかけてますよ』

『マジかよ!!それってやばくね?』

『おいおい、歴史が変わったぞ』

『造ったやつヤバすぎ』

『こんな感じに発表していいの?学会とかで発表するようなものじゃないの?』

『↑のマッハ9ネキ、持ってるのもヤバすぎる。何者だよ』

『見てきたけどさすがに買えん』

『一般人には手が届かないな』


「そうですね。収納袋は極端ですけど、比較的安価で購入出来るものもあります。身に着けるといい匂いを出してくれるアクセサリーシリーズに、いざという時にアームカバーになってくれるブレスレットとレッグカバーになるアンクレットは刃物を通しません。デザイン、重さは普通のものと同じくらいです。防犯用に役立ちます」


『全部買ったぜ。防犯グッズ助かる』

『私もです』

『なにそれすごい!』

『こんなん買うわ』

『指がー、誘惑に抗えない(チャリン)』

『買いました』

『クーリングオフは?』


「もちろん商品に同封してますが取り扱いには気を付けてください。使い方は簡単なので大丈夫だと思います。クーリングオフももちろん対応してます。実際に手に取って買った場合でも期間内であれば返品対応してますよ。代金もそのままお返しします」


『さすが』

『さすがです』

『おー!』

『サービス精神旺盛だ』

『ありがたい』


「キィェェェ!!」

「おっと、モンスターが来ましたね。あれは猿かな?」

『おお!』

『ヒヒですね』

『きた!』

『きたか』


「ヒヒなんですね。俺よりも小さいな。120cmくらいか?ダンジョンのモンスターにしては珍しい。こんな階で出るモンスターがちっちゃいとは」

枝から枝に飛んで向かって来るヒヒはかなりすばしっこそうだ。その小さな背中には剣を背負ってる。


ヒヒが俺の前に着地する。

「キィエ!」

金棒を構えるとヒヒも背中の剣を抜いて構える。なんかめっちゃ雰囲気あるんだけど。


ヒヒは半身になって、剣先を下に向ける。俺が先に殴りかかる。俺の振り下ろしに剣を合わせて滑らせると金棒はそのまま地面を叩く。その流れでヒヒは回転しながら剣を振り下ろす。金棒を引き戻して受け止める。


止まらない連撃に押される俺は大きく後ろに跳んだ。ヒヒは半身になってその場から動かない。

じっとこっちを見つめている。

カウンタータイプのモンスターか、初めてだな。


そういう相手は正面から叩き潰すのが俺のセオリー。ということで真っ直ぐ跳んでヒヒと戦う。


身軽さでは負けている。連撃の回転数が半端ない。金棒が間に合わない時は足で弾く。それも利用されて加速するヒヒの剣。


上に跳んで金棒を叩きつけるが受け流される。計算通り。そのまま俺は地面を砕いて足場が崩れた隙を狙う。

が、ヒヒは予測してたのか、地面を叩く直前にジャンプしてたようで、既に剣が俺の顔に迫ってた。


咄嗟に顔の前に金棒を出すと剣と金棒がぶつかって剣が弾かれた。そして金棒も弾かれて俺の顔面に直撃した。

「ぶへらっ!」


吹っ飛ばされる俺を好機と見たがこの勝負で初めて追撃をしてきた。

吹っ飛ばされる中で冷静になる。ヒヒが迫り剣を振り下ろす瞬間、金棒の足場を出して体を逸らして剣を避けながら金棒を振り下ろす。


ここぞという、最高なタイミングでのカウンターを決めた。普段軽快な動きができても、空中ではそうはいかないだろ。

ヒヒの頭にジャストミートして、地面にめり込むヒヒ。

「キヒュッ!」


最後に頭を潰した。

「う〜ん、まあいいか」

なんか望んでた勝ち方と違う。まだまだ訓練が必要だな。


『乙』

『お見事です』

『今回はドMの真骨頂が見れなかったか』

『↑なにそれww』

『自分が斬られながら相手を殺すやつだよ。1番の得意技と言っても過言では無い』


「まあ、1番の楽な倒し方ですね、それは。それじゃあ今日もこれで終わります」



鍛え甲斐があるな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ