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大竹村丸物語  作者: 骨皮 ガーリック
30/97

26話 再会

計画通りじゃなくてすみません。

当初は1日1話の予定でしたが、最近は1日2話投稿の方がやりやすいです。ですのでこれからは基本1日2話投稿でいかせていただきます。

すみませんでした。


万が一私に予定が入った日は1話のみになるかもしれません。

よろしくお願いします。

あれから2人は凄い勢いで階を進めて行った。1ヶ月経った今ではもう14階だ。

14階にはゾウがいる。俺がめちゃくちゃ苦戦したところだ。


2人は既に戦闘態勢。

「ゾウが向かってきたら僕の手前の地面を爆発させて」

「了解」

時雨にゾウが走って向かってくる。そのスピードは自動車に匹敵する。焦ることなく作戦通りの行動をする。


「今!」

「はっ」

時雨の合図で神保さんは指定された地面に札を投げつける。その札がゾウに踏まれて爆発する。

(バゴンッ!)


黒煙が上がるが構わず時雨が突っ込む。

黒煙が晴れる頃にはゾウは死んでいた。

強すぎる。2人のコンビネーションもバッチリだ。


何が起きたかと言うと、神保さんの札には触ると爆発する仕掛けをしていて、それをゾウが踏む。その爆発の勢いでゾウがバランスを崩して倒れる。


そこに時雨は突っ込んで腕をゾウの口の中に押し込んで腕を切り離す。

口の中を切り離した腕が進み腕の中に入れてたナイフを出して喉に突き刺した。

内側からの攻撃でゾウを倒したのだ。


もう一度言うが強すぎる。

神保さんの能力は汎用性が高い。札には色んな能力が込められる。


新たにわかった時雨の能力。

切り離した部位でも任意で動かすことが出来る。そして液状化時に限り、体の中に物を入れることができる。

暗殺者の様な所業。体の中に入れてしまえば外から見えることは無い。

最強だ。


1度オオカミにお腹を噛まれたが、お察しの通り貫通したように通り過ぎて口から時雨の体だったものが液体になってこぼれた。

それを知ってから、無理に避けることはしないで攻撃のことだけを考えた。


オオカミが体に噛み付いたところに合わせてナイフを上から頭部に振り下ろす。

防御を捨てた攻撃に死角は無い。


そんなわけで今の時雨の装備は主武器を剣、サブでナイフを3本腰に下げてる。


服装は黒のインナーの様な見た目だがちゃんとレザーの防具。ピチピチで丈は胸下で切れていて、袖無しでハイネックだ。なるべく生地を減らしたかったらしい。


下はブカブカで裾辺りが膨らんでる、レザーの防具だ。なんかオシャレしてる。


神保さんは修道女の格好をしている。これもちゃんとレザー防具だ。なんでそんな格好なのかわからないが強いのは確かだ。



「いえーい!大竹先輩倒しましたよ!」

飛び跳ねながら報告してくる。

「すごいな。俺なんか数ヶ月かかったよ」

「先輩は僕が守りますよ!」

な、生意気な。

「ふっ、まだまだ俺の方が強いよ。きっと」

正直わからない。俺の攻撃は時雨にはきっと通用しないと思う。てか、何が効くの!?


なんか妙に懐かれてる気がする。

「お、大竹先輩が戦ってるところ見てみたいです」

「確かに!見たいです!」

神保さんにしては珍しいな。俺とは普段あんまり話さないから。


俺の今の力を見せた後でも先輩風吹かせられるかな。

いや、やるしかねーなぁ!!やってやるよ!

「いいよ。でも戦い方が全く違うから参考にならないよ」

「僕達は先輩のかっこいい所が見たいんです」

そう言われちゃあ仕方ないなぁ。


そうだ、一応カメラで撮っておくか。カバンからカメラを取り出す。

ぽち。ブーーーン。俺の後ろに飛んで行く。

これだけであとは勝手に撮影してくれる。


「刮目せよ」

俺は両手に1本ずつ棍棒を出した。

無駄なパフォーマンスをする。

「おー!大きいですね。それを2本も」

時雨が驚く。

それから2本とも肩に担ぐ。

「よいしょお!」

痛てー!

直ぐに肩から下ろして走り出す。


左手に持った棍棒をゾウに投げつける。最近は結構力が増して棍棒を投げるのも楽になった。

(せいっ)

ゾウの横腹に当たってこっちを振り向く。


鼻の横薙ぎを躱して右足の横に回ってフルスイングをかます。

(ズリャア!)

ゾウは足を持ってかれて体勢を崩して倒れる。


それから頭に棍棒を上から叩きつけて頭を潰す。

(グジッ!)

改めて実感する、前とは比較にならないほど力が増したことを。

フッハッハッハッハ。どやぁ。


「こんな感じかな」

「凄いパワーですね」

「に、人間にできることじゃ」

「これでも先輩達とはレベルが違うけどね。今は足を引っ張ってるから」

早くしないと先輩達が引退しちゃう。


「じゃあサクッと残り9体倒そうか」

「はい」「は、はい」


ほんとにサクッと30分で9体倒した。



まだ終わるには早いな。

「次の階も行く?」

「いいですよ」「わ、私も」

15階に行くことになった。

15階はクマだが正直ゾウを倒せるなら苦労ほしないかな。

この階も30分で終わらせた。


クマが向かってきたところに神保さんが足元に札を投げると周りの地面が凍る。氷に足を取られて動けないクマを時雨が剣で倒す。

「よし、戻ろう!」


ギルドに戻って先輩達と合流する。

「15階終わったので次から16階に行きます」

「おー!やっぱり早いね。それじゃあ次から鈴鹿も一緒で」

「はい」


16階からは本当のモンスター達だ。用心するに越したことはない。

「今日はこれで解散!」

「「「「「お疲れ様でした」」」」」



チリンチリンと自転車で帰る。

びっくりしたのが時雨と家が隣だったことだ。

「バイバイ」

「さよなら。また来週!」


親同士は知り合いだったらしい。

時雨家は3年前に隣に引っ越してきたそうだ。

記憶にないな。



土曜日。

朝からダンジョンに行く。

ギルドである人と再会する。

ダンジョンに初めて行った時に一緒になったおじいさんだ。途中から師匠と呼び始めたがそれ以来会ってなかった。身長は170cmくらいかな。羨ましい。

頭はサッパリしている。服装は着物で腰には1本の刀を差している。絵になるなぁ。



「こんにちは。覚えてますか?」

「おぉ、久しいのぅ覚えておるぞ」

ニッコリ笑顔で返してくれた。


「今もダンジョン来てるんですね」

「わしの日課じゃからの。午前中は毎日ダンジョンで体を動かしてるんじゃ」

「へー、毎日来てたんですね。午前中だと平日は会えないですね」


「そうじゃの。学生とはあんまり会わんのぉ。午後は孫と遊ぶから午前中しか来れないんじゃ。ダンジョンに来たのも孫と遊ぶ体力を付けるためじゃ。赤ちゃんの時は良かったが大きくなると動き回って、ついて行けなくなるのは嫌じゃからの。今じゃ1日中走り回っても平気じゃ。婆さんからは孫よりも元気だねと言われての」

「それは、凄いですね。今何階に行ってるんですか?」

孫よりも元気なおじいちゃん。


「今は29階じゃの」

「えっ!?」

「今日から30階のドラゴンに挑戦じゃ」

「ま、まじですか。さすが師匠です」

嘘だろ!まだ1年も経ってないんだけど。


「ほっほ、若いのにはまだ負けんぞ。それにしても行き詰まってる顔をしておるの」

「えっ、まぁそうですね。弱くて部活のみんなに迷惑かけてるんですよ。でも全然強くなれなくて」


「成長は人それぞれじゃよ。みんな違うから補え合えるんじゃ。それに焦りは禁物じゃよ。心に余裕があれば必ず何かが見えてくる。その時を待つんじゃ。

わしは最初会った時から坊主は強くなると知っておる。じゃが、そのきっかけじゃな、きっかけを待つんじゃ。時には待つことも大切だからの。ただし、ぼぉーっと流れに身を任せていてはダメじゃ。

希望がいつ近くに流れてくるかわからないからの。その一瞬を見逃すな。強い意思で掴み取るんじゃ。

そこからは本能に身を委ねるといい。本能は知ってるんじゃ。自分の進むべき道を。

希望を捨てるなよ。進みたい未来に行けるのは自分を信じた者だけじゃ。

と、長く生きたわしからのアドバイスじゃ」

「はっ、ありがとうございます!師匠!」

な、なんかすげぇ。


「いつかわしなんかより強くなるんじゃよ」

「はい!必ず師匠を超えてみせます!」


師匠と別れてダンジョンに入る。

今日も今日とてリッチ狩りじゃー!



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