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大竹村丸物語  作者: 骨皮 ガーリック
23/97

20話 ウィンターカップ

病院から戻り時刻は17時。

お風呂に入ってると、清麻呂が入ってきた。

「怪我したんだって?大丈夫か?」

「うん、佐野先生からポーション貰って元通り」

「それなら良かった。それにしても凄かったんだって?」

2人で湯船に浸かりながら話は続く。


「ああ、死ぬんじゃないかと一瞬覚悟したよ」

「まじか!」

「でもやっぱり、そこは俺だからね。

改めて俺って天才なんだって思い知らされたよ」

「そんな凄かったのか」


「あれはやばかったぜ。なんていうか俺の中に眠る獣を呼び起こしちゃったみたいな」

「なんじゃそれ。なんのモンスターだったの?」

「ハイリッチだよ」

「あー、まあ確かにあそこから強くなるな。

俺はリッチより射程が広かったから余裕だったけど」


「それ、あれだぜ?いつか能力に頼りすぎて足元すくわれるやつだよ絶対」

「俺は本物の天才だからな。挫折を知らないんだよこれからも」

「あー、典型的なやつだわ。俺みたいに最初は弱いけど少しずつ壁を越えるやつの方が最終的には強くなるのが定石だよ」


「それはただ本物じゃなかっただけだろ?俺を倒せるようになったらその言葉認めるよ」

「はい、傲慢。痛い目見せてやるよ!この俺様がな」

「長い目で見ててあげるよ村丸くん」


「そんなことより、さっきは感覚が研ぎ澄まされてたな。あれはなんなんだろう」

「俺もたまにあるぜ。モンスターの動きがよく見えるようになったりな。探索者やってると結構体験するらしいぜ」

「まじかー、俺だけの特別な力かと思ったんだけどな」

「ふっ、甘いな。俺も経験済みだ」


「てかハイリッチ強すぎ問題だよ。俺よりパワーもスピードもあったし」

「確かにな、捕らえるの苦戦したかも。」

「それにあの水の礫で棍棒ボロボロになるし、腕も貫通したし。まじ痛かったわ」

「まじ?腕貫通やばくね?こわ〜。俺は木で防げたな。太い木を盾にしてたし」


「でも、実際痛みはそうでもなかったな。そんなこと気にしてる場合じゃなかったから」

「それもそうだな。俺はまだ大きな怪我してないな」

「俺は射程が短いからどうしても近づかないといけないからね。炎の弾を叩くのちょっと楽しかったな、スリルがあって」

「やばー、変人だろ」

「熱くなってきたから上がるわ」

「俺はもうちょっとはゆっくりするぜ」

ザバー。


ふぅ、、

大部屋でゆっくりしてると先生たちが来た。

「佐野先生、ポーションありがとうございました。おかげですっかり良くなりました」

「気にしないで、むしろ危ない目に合わせちゃったし。病院で診てもらった?」

「はい、問題ありませんでした」

「よかったよ」



その後の豪華な食事を済まして就寝部屋に。

「えー、コホン。これより明暗合同合宿枕投げ大会ウィンターカップが始まります。選手入場!」

相変わらずノリノリだな石川先輩。

タッタッタッ。


「今大会の出場メンバーを紹介します。まず1人目は暗舞高校2年縁の下の力持ち!丸山遥輝!2人目は暗舞高校1年天才!坂上清麿!3人目は明詩高校1年最近力をつけてきた!大竹村丸!そして私明詩高校2年インテリ忍者!石川鉄衛門!の4名となります!前大会で引退となった原田直人の後釜に相応しい人物はいったい誰なのか!本日はバトルロイヤルです。最後まで生き残るのは果たして誰なのか!」

4人がそれぞれ部屋の角に陣取る。

「よーい、始め!」



まずは様子見から始まる。1人1個枕を持っている。最初に動いたのは石川先輩。清麻呂に投げたが避けられる。直後俺と丸山先輩が石川先輩を狙って投げる。が、俺のが取られてカウンターをくらって早くも脱落した。

(ちくしょー!)


それから激しくなり、次に丸山先輩が脱落し石川先輩と清麻呂の一騎討ちだ。

両者激しく投げ合い。両者避けるが石川先輩のフェイントに引っかかりジャンプの着地を狙われ惜しくも清麻呂は脱落した。


「ウィンターカップ1日目優勝者は僕だ〜!」

両腕を揚げて膝をつく。

相当嬉しいようだ。


「長かった。原田部長が強すぎて、やっと僕の時代だ〜!」

喜んでる石川先輩を放って電気を消して寝た。

「これが憧れた光景か」

まだ1人で盛り上がっているようだ。



6時30分に起きて支度をする。

今日はみんなでグラウンドを使って訓練をやることになっている。

朝食を済ましてからジャージに着替えてグラウンドに集まる。


「よーし準備体操終わったらフットワークの練習からだ!」

佐野先生からメニューを知らされる。

十分に体をほぐして再度集まる。


「モンスターの攻撃に対応するために素早い方向転換や詰め方の訓練をするよ」

それからコーチ役に原田部長が来た。

「さて、僕たちをモンスターだと思って倒しに来てね」

佐野先生と原田部長がモンスター役になった。

それからはひたすら攻撃の繰り返しと攻撃の受け方を教わった。


避ける方向を予測されて、どうしても対処が間に合わなくなる。足の向きで次の動作がわかりやすいと言われた。他にも重心の移動がわかりやすいと。近づくことさえできなかったりと散々だった。

攻撃では軽く受け流されてカウンターをくらう。


お昼には地面にシートを敷いてみんなでカレーを食べた。高嶺先生が作ってくれたようだ。美味しかった。

午後も人を増やして混戦状態で行われた。


俺は結局一撃も当てられなかった。しかもほとんど防御も間に合わなかった。まだまだ力が足りない。


訓練が終わってお風呂に入って食事をする。

今日は鍋だ。やっぱり寒い季節は鍋が1番。

枕投げは今日も石川先輩が優勝した。

ガチすぎるよあの人。

ウィンターカップ覇者は石川先輩になった。



無意識のうちにわざとこの時間にしてるんじゃないかと自分を疑ってます。

あと少し早ければ1日3話投稿できたのに悔しい。

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