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大竹村丸物語  作者: 骨皮 ガーリック
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新聞記事

西暦2027年日本令和9年3月25日(木)

電隊絡盟新聞


日本は多くの問題を抱えながら少しずつではあるが着実に発展を続けている。

今回はその一つについての内容です。

それはダンジョンです。



ダンジョンの発生は、専門家によると1999年12月31日の日本時間の15時頃と言われています。

発生現場を目にしたものは居らず推測の域になるが、ほぼ間違いは無いとされている。


というのもその時、世界は未曾有の危機に直面したのだ。

それはおよそ何十年も前から予測されていたオゾン層の破壊がその時間に起こったからだ。


オゾン層破壊と同時に市民に建物への避難を呼びかけた。紫外線などによる体への影響が予想されていたからだ。避難の最中にそれは起こった。


震度3弱の地震が発生した。震源地は日本だけでも10箇所で観測され、その地震は世界中で同時に起きていた。

世界が混乱に陥ったが地震は10分間続いた。


その後、紫外線による体への悪影響は無いと発表された。今までと同様のものという認識で大丈夫だと。

一時的に混乱したがすぐに日常は戻った。



2000年6月9日、この日から梅雨入りが発表された。例年と同じような時期の梅雨入りだったが、この日再び世界に混乱が訪れる。


金曜日の朝9時ごろ。出勤、登校が終わり今日が終われば休みだと、みんなが気合いを入れた時だった。

最初は一人の悲鳴から始まり、それはどんどんと規模を大きくしていきやがては街一つが悲鳴に包まれていた。


勇敢な男性、女性、警備員や警察が動き出し

それに遭遇する。


見る人が見れば一目でわかる。フィクションの中の生き物、二足歩行の人型で大きさは150㎝程度、緑色の顔と体、手には腕の太さもある木の棒、腰にボロボロの汚れた布を巻いていた。

それは空想上の生き物、名はゴブリン。

ギィギィと声を発しながら人に近づき棒を振り回していた。

人が発することのないオーラを振り撒きながら歩く姿はまさにモンスター。見る者に恐怖を与える者だった。

動きは遅いが知性の無さが恐怖心を煽る。


傍には、勇敢な男性が金属バットを手に持ち、ゴブリンを倒していた。道路に倒れているゴブリンはもう動かない。


辺りに少なくない数の人とゴブリンの倒れている姿が現場の凄惨さを物語っている。

市民に多くの被害が出たが、警察や自衛隊により事態は終息した。


これも世界中で若干の時間のばらつきはあるが起こっていた事がわかった。

ゴブリンがどこから来たのかは判明していた。

ゴブリンを制圧していると、急に目の前に現れた事で判明した。そこには直径2mの黒い渦が広がっていた。情報を共有することで他の場所でも一先ず落ち着く事ができた。


日本だけでも10ヶ所発見されていた。

何度か実験後、突入

中はかなり広い空間だった。壁や天井が岩で出来ていて、地面は土に草が生い茂っていた。

太陽光が届いていないのに明るかった。

少し歩くとたくさんのウサギがいてそこで暮らしているように見えた。


一度戻り、時間をかけて何度も往復し調べた。

2週間後アメリカでそれがダンジョンであると

発表された。

他の国でもそのことで盛り上がり2週間後日本も発表。

すぐに制度や法が整備され様々な事が発表された。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ダンジョンとは空想上の生物が生息する場所。

階層毎に生息する生物が異なること。

常に死がまとまりついてる場所。

今までの常識が崩れる場所。

努力だけではどうにもならない場所。

才能ある選ばれた者だけが歩ける場所。

故に国民に協力してもらわなければならない。

軍の者だけでは才能が有る者が足りない。

ダンジョンでモンスターを一体倒すとなんらかの恩恵を得られる。これを特殊技能と呼んだ。だがこれは全ての人間が得られる訳ではない。

一体目で得られなければ以降も得られない。

恩恵とは超常の力である。

徐々に身体能力も向上する。

魔力が存在する。

15歳以上ならダンジョンに潜る事を許可。

各ダンジョン前にギルドを設ける。

ギルドとは、ダンジョンに入る者を管理し、補助する為のもの。

ギルドではダンジョン関係の売買が可能。

ダンジョンには様々な物がある。

鉱石、宝石、道具、武器、防具。

ギルドを介さない取引は認められない。

ダンジョン内では全て自己責任。

恩恵を得た者の犯罪は重罪。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

これを踏まえて覚悟のある者は協力してほしい。

と、発表され多くの人間が挑戦し、死んでいった。これには多くの批判が殺到したが自己責任である事を承諾済みという事で終わった。


一方で恩恵を得た者はダンジョンでの収入で生活する者も少なくない。


先に述べたダンジョン発生時期がなぜわかったのか、それは世界でダンジョンが一般開放されて少し経ってアメリカの一つのダンジョンで初めて15階の巨大なクマ

(正式名称キングアームベア)が倒されたと同時に数分間にわたる地震が発生したのだ。


最初は何も分からなかったが他のダンジョンでも初めて15階のクマを倒したと同時に地震が発生したことで、もしかしたらと確認したところ全てのダンジョンで一致した。


ダンジョン発見から半年後立ち入り禁止にしていた数ヶ所のダンジョンでゴブリンが外に出てきたことを確認。

この事から約半年でダンジョンからゴブリンが溢れる事がわかった。


遡って照らし合わせると約一年前の1999年12月31日の地震と揺れが一致した。

この事からオゾン層とダンジョンはなんらかの関係があるのではと言われているが、2027年現在でも関係性は分かっていない。

たまたま同時に起きたとは考えにくい。



そして世界はダンジョンとの共生が日常へと変わった。

ダンジョン産の物が隣にあるのが今の日常だ。

今ではダンジョンに興味を持ち深く関わる者。

興味がなく無関心な者。

と、文化の1つになっている。


一時期将来なりたい職業で3位になったが、死亡率の高さから今ではずっと下の方である。



特殊技能とは人の中に眠る潜在的な力である。

数多くのものが確認されてるがどれも全く同じというものはない。

個人の経験、記憶、考え方で、その能力の発動や使い方が全く異なる。


誰かに教えてもらうものではなく、既に自然と使えるようになっている。千差万別、十人十色。

そして、精神や肉体の成長で、新たな能力に目覚めることがあるが、ごく稀である。



現在

ダンジョン内の階層では上層、中層、下層と分けられている。

上層は1階から15階

中層は16階から30階

下層は31階以降


上層は一般人でも攻略可能

中層は25階までが一般の探索者の限界と言われている。

26階から30階で活動している者はプロと言われていて、

人間からは逸脱した能力を持っている。

この時点で既にすごいのだが。


下層に到達した日本人は十数人しかいない。

上層、中層とは別次元の領域。

伝説上の生物が闊歩している空間である。

普通の生物では立っていることすら出来ない。

そこで活動する者は、まさに人の領域からはみ出た存在、未知の領域を進むことから、開拓者と呼ばれている。


一部では、頭のネジか外れていなければ下層に行けないと言われている。

それを否定する者は誰も居なかった。


人物紹介

世界最強TOP3


No.1

王 冥 (ワン メイ) 中

一目見るだけで能力のコピーをしてしまう。

その能力が他国に漏れ、危険すぎるため、各国から入国拒否を宣言される。

既に幾千もの能力をコピーしていると噂。

彼女の前では何もするな。

世界が認めた、世界最強。

その美貌も相まって凄まじい人気を誇っている。ファッション雑誌にも載っていて、テレビにも出演している。

ダンジョン衣装はチャイナ服。

攻略階 67階


No.2

メイス アルカナ 米

その鋼の肉体は竜の鱗すら容易に貫く。

彼に傷を負わせる生物は現れるのか。

フィジカルモンスター。

硬い男ハードマン。

2m30の巨体に厳つい顔面、フレンドリーで、面倒見が良い。

ダンジョン衣装は赤色のブーメランパンツ

攻略階 63階


No.3

田中一郎(タナカ イチロウ)

腕を下ろせば海が割れる。

普段はただのサラリーマン、家に帰ればお父さん。

妻、娘以外、彼の前に立つことなかれ。

万物を切ることが許された怪物。

中肉中背のいい人そうな外見をしている。

ダンジョン衣装は黒スーツ。

攻略階 61階


この3人の中の誰かが地上で能力を使うことがあれば世界地図を作り直さなければいけなくなるだろう。


ダンジョンが発見されてから役30年。

宇宙よりも謎な場所として有名だか、果たして全貌が明らかになる日が訪れるのだろうか。



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