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23話 ハンターズ

 多くのダンジョン配信者が所属するプロダクション「Dライブ」の会議室。険しい顔をした男が三人、大型モニターを睨みつけている。


「クソッ!」


 リモコンが画面に投げつけられ、乾いた音が会議室に響いた。


 そこに映し出されていたのは、男が一人と、ミニスカサンタが二人。ついさっきまでは大きなコボルトの姿もあったが、今や煙となって消え、代わりにスキルオーブが転がっている。


『よっしゃぁぁー!!』


 モニターから聞こえる歓喜の雄叫びに、ダンジョン配信ユニット、ハンターズのリーダー神野は顔を歪めた。


「俺達の最短討伐記録が……」


「たった10秒で倒すなんて……ちょっと次元が違いすぎる……」


 メンバー二人の弱気なセリフが更に神野の神経を逆撫でする。


 つい最近まで、ハンターズは順風満帆だった。


 新宿ダンジョンに現れた新星。アイドルのようなルックスと高い戦闘力で一気に女性ファンを増やし、人気配信者ランキングでも上位にランクインしていた。


 それが今や、新宿ダンジョンと検索すれば、サジェストされるのは「死ぬ死ぬマン」だ。

 

 一部では「新宿ダンジョンを最初に攻略するのは死ぬ死ぬマンでは?」なんて声も上がり始めている。


 元々はゲテモノ枠だった筈なのに……。



「あんなモブ野郎が……俺たちハンターズの記録を抜くなんて許せない。制裁が必要だ」


 神野の発言にメンバー二人は顔を上げた。


「制裁って……どうやるつもりだ?」

「いくらダンジョンが無法地帯でも、配信されれば俺達の経歴に傷が付くぞ?」


 メンバーの心配は最もだ。死ぬ死ぬマンと違い、ハンターズはスマートさを売りにしている。別の配信者とコラボすることはあっても、揉めることはない。


「俺達が直接手を下さなくても、やり方はあるだろ?」


 神野は瞳をぎらつかせる。


「そうは言っても、奴にはHPの壁がある」

「そうだ。生半可な攻撃は通じない」


「死ぬ死ぬマン以外を狙えばいい。もし、奴が二人を守れなければ、評判はガタ落ちだ」


「……神野、お前」

「……そこまで」


 ――バン! とテーブルが叩かれる。


「ダンジョンに入ったら、男も女もないんだよ。等しく危険な場所なんだ。あのグールだって今までに人間を殺しているはずだ。マリナだって何人もの探索者と殺し合いをしていた。今更俺達が何かしたところで恨まれる筋合いはない」


 メンバー二人は黙り込んだ。それはすなわち、同意を表す。


「死ぬ死ぬマンを潰して、世間の注目を取り戻す。新宿ダンジョンを最初に攻略するのは俺達なんだ。そうだろ?」


「あぁ……そうだ」

「分かった。やろう」


 ハンターズが動き始めた。

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