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私の彼が突然こんな事を言ってきた! “お前、俺のストーカーだけど知ってるか?”ってね。

作者: 七瀬







私は彼と付き合い出してから、もう直ぐ3年になる。

彼は私にとても優しい。

私には勿体ないぐらいのステキな彼だ!

でも? そんな彼が私とちょうど付き合いはじめた時に

彼のストーカーらしき女が現れたの。

女は彼と同じ職場の女性ひとらしいわ。

たまに彼が彼女と仲良く話している姿を私は目撃するようになった。

私は彼女の事を彼に問い詰めると、、、?

彼が遂に白状したの。



『彼女は俺のストーカーなんだ!』

『えぇ!?』

『ごめんな、迷惑かけるつもりがなかったからずっと黙ってたんだ。』

『ううん、一人で悩まなくてもよかったのに。』

『あぁ、これからは何かあったら? 相談するな。』

『うん。』 













・・・それが3年前の事だった。

今でも女は私と彼の邪魔をするために迷惑行為を繰り返している。

何度も彼と警察に届けたが、なかなか女がストーカー行為をやめない!




『いい加減どうしたら? あの女性がストーカー行為をやめるのかな?』

『無理だろう! もう3年だぞ! やめる訳ないよ。』

『でも? 貴方の事が好きなんでしょ!』

『俺もよく分からないんだ! 何度か見た事があるぐらいでまともに会話

もした事がない女なんだぞ!』

『それだけでストーカーになったりするものなの?』

『本当にもうやめてくれ! 俺は被害者なんだ!』

『・・・ご、ごめん、』

『いや? 俺が悪かった、ごめん。こんなはずじゃなかったのに。』

『大丈夫よ! 二人で乗り越えていきましょう。』

『あぁ、そうだな!』

『うん。』








彼は本当に苦しんでいた。

ストーカー行為をされる毎日に、ホトホト疲れていたに違いない!

それでも私が彼を支え続けて3年が経った頃、突然! 彼にこう言われる。




『“お前、俺のストーカーだけど知ってるか?”』

『えぇ!? 何を言ってるのよ! 貴方の横に居る女がストーカーじゃない!』

『違う! “お前が俺のストーカーなんだよ!”』

『違うわ! 違う!』

『違わないわ! 貴女は最初から彼の彼女じゃないのよ。』

『嘘よウソ! この女に騙されないで!』

『目を覚ませ! お前が俺のストーカーなんだ!』

『私と一緒に遊園地に行った時の事やあの時のプレゼントも嘘だと言うの?』

『それは“ここに居る俺と彼女との想い出だ!” どうせお前が俺に盗聴器

でも付けていたんだろう。俺の部屋にも盗聴器があるんだろうしな。』

『嘘だわ! 全部、この女の仕業よ!』

『いや違う 彼女とは3年前から付き合だして、その頃からお前が俺に

ストーカー行為をはじめたんだ!』

『・・・そ、そんな、』

『“お前は一体!? 誰なんだよ!”』

『・・・私は、あなたの彼女、だった、はず、、、。』

『違う!』

『そう、違うわ。』

『・・・わ、私はあなたのストーカー、』

『そうだ!』

『そう、私はあなたのストーカーだわ!』

『やっと理解したか?』

『思い出したわ! 全部ね、私は当時付き合っていた男性からフラれて

あなたを見つけたの! もうその頃は【不眠症で睡眠薬を随分と飲んでいて】

現実か? 妄想なのか? もう分からなくなっていた。』

『そうだ! そこからお前が俺のストーカーをはじめたんだよな?』

『そうよ。』

『良かった、思い出してくれて。』

『もう現実と妄想の区別がつかなくなった、今も。』

『認めてくれただけでいいんだ! ありがとう。』

『病院に行きましょう。』

『・・・そ、そうね。』








俺のストーカーは素直に俺のストーカー行為を認め、病院に一緒に

行ってくれた。

今は毎日、カウンセリングを受けている。

少しづつだが、彼女は元の正常な状態に戻ってきている。

俺と彼女もこれでやっと普通の生活ができるとホッとした。


・・・平和とは? 

こんなにも平凡で普通の事なんだと今は幸せを噛みしめている。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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