第54話:樹海から愛を込めてIII
遅れました
何でもするのでゆるして…
なお明日は無いです
ノエルはいつも通りの仕事を始めた。
心を落ち着かせこちらに注意を向くように大型の個体を中心に銃撃を始めた。
三種いるキャラバンキメラの内小型以外の個体はかなりの防御力を持つが中間の中型の個体ならばノエルの攻撃でも有効打を与える事が可能だった。
別行動をしているリーナの銃撃ではダメージを与えられてはいないようで近接戦に移行している。彼女の銃はある程度遠距離狙撃能力は高かいものだがそれでも通用しないとなるとかなりの強度と言えるだろう。
とは言えノエルのような一撃の威力の高い銃を持つ者や有効射程の長い銃を持つ者は少なかった。今回の作戦では陽動役は近接戦がメインであるし何より此処までの狙撃を要する事が少ないからだ。
かといってノエルのこの銃撃は無駄ではなく。早めにこちらに気づかせれば時間短縮になるので時間的余裕を作りやすくなるからだ。既に最終誘導地点での作業は殆ど終わっており後は誘導し、連れて来るだけだ。
『どうだ?』
サトナガがノエルに聞く。狙撃による誘導の確認のためだ。
『目標はこちらに進路を取ったわ。このまま狙撃を開始して適当なタイミングで前線組に合流するわ』
『了解した。引き続き頼む』
高威力な徹甲弾による攻撃を受けた中型個体は脚の数本を関節から吹き飛ばされ多少バランスを崩し、足の速い小型の個体を中心にノエルのいる地点に向かって進行を始めた。
『間抜けね。まさに下等生物と呼ぶにふさわしい低能さ』
『油断していると足元をすくわれますよ』
『分かってるわフェンリル』
ノエルの銃撃の成果もあり十分な誘因効果を発揮した誘導部隊はついに近接戦を開始し始めた。
遠距距狙撃をメインにしていたが近距離の牽制射撃に切り替えた。エルファでは無くCVE汎用機関銃に持ち替えその圧倒的な発射レートから繰り出される銃弾の暴力をキャラバンキメラの小型の個体に浴びせていく。
『CVE汎用機関銃は駄目ですね。反動の軽減がいくら人工斥力場発生装置による|衝撃吸収装置≪ショックアブソーバー≫でも吸収し切れていません。現在の牽制射撃ならまだしも実用は厳しいですね』
フェンリルはノエルのCVE汎用機関銃による銃撃の命中精度を計測しながらそう呟いた。
ノエルの強化服と身体強化ナノマシーンは瞬間的な出力に特化しており継続的なパワーアシストには向いていない。
『いまさらそんなこと言われても困るのだけど?』
『それは仕方ないとして牽制攻撃は他のシーカーに任せ、弱った個体から削ってしまいましょうか』
車両はフェンリルが操縦しているので問題なく目的地に向かっている。
一般的な対物突撃銃と同程度まで設定発射レートを上げたエルファに汎用徹甲弾が大量に入った拡張マガジンを装填しリロードする。
『小型の個体でもやはり硬いわね』
『何か特徴が無ければ生きて行けないのはどこも同じという事でしょう』
『にしても幾ら発射レートをあげてるとは言えエルファによる徹甲弾でようやく胴体にダメージを与える事が可能って…』
『確かに大した防御力です。ですがそれだけですね、機械系モンスターのような飛び道具も無いただの硬い虫。ただの的ですね』
目標地点に誘引が完了したノエル達先行部隊は足止め用の地雷を避け包囲陣を抜けた。
それを確認した待機組は事前に設置していた防壁生成装置を起動する。すぐさまエネルギフィールドを周辺の同機を連動して生成した。
生みだされたドームは半透明なガラスのようだが硬質でその障壁の周囲を人工斥力場発生装置による斥力が覆っている。
ドームは直径200㎡程で各所には急速高熱化反応薬が仕掛けられておりドーム内を灼熱で役尽くすことが出来るオーブンとなっている。
大量の急速高熱化反応薬によってすぐさまドーム内は高温となり中に居たキメラたちはすぐさま苦しみだしその強固な体の節々から熱で膨張した水分が体を突き破り電子レンジで加熱した生卵のようにその体を爆発させていった。
『討伐を確認した。現時点をもって作戦を完了したものとして扱う。予定通り賞金を分配する。異議あるやつは俺の所に一報入れろ。通信終了』
サトナガからの作戦終了の通達の後各自で解散し始めた。モンスター素材としてはもはや殆ど使い物にならないがそれでも一部は十分利用可能だろう部分は見受けられた。
『気になりますか?』
『まぁね?あれだけ硬いなら役に立つ部分もあるかと思ったから』
『では折角ですから硬質な部分を持って帰るとしましょう』
すっかり気温の下がったドームの中に入り一際大型の個体に近づいた。
ノエルが集中的に情報収集機器の精度を最大まで高めフェンリルの処理能力によって良質な部分を選定する。
大型のこの個体の中でも特に硬質な部分や特殊性を持つ部分を時間をかけて摘出し幾つかの部分を手に入れた。
採取にはかなりの時間を要した。それはただ硬質と言うだけではなく一部分の特殊性が原因だった。粒子武装を反射する部分があったからだ。その反射性能はエルファの0距離射撃でようやく穴をあける事が出来る程度だった。
『疲れた…』
『お疲れ様でしたノエル。まだ日は高いですからこのまま昼食の後カスケード工房に行きましょう』
『そうね。一回の戦闘としたら全然疲れてないし』
二度と他人の用意したシナリオは書かない…
一か月以上悩んだ末これではちょっと…
気づいた人おられるかもしれませんが後書きにて設定出しています
良ければ読み返しの際にご一読ください。




