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アーセナルウォーカー  作者: アルニクツエル
第一章第一節【堕ちた白銀】
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第13話:グリスとの商談

 防壁傍に存在するその第三都市マガツでも一、二を争うその高層ビルにノエルは来ている。エルフィスタワーと言うこの建物は都市の建設限界高度ギリギリの高さで、その中には1階にはノエルがよく来ているシーカーオフィスのマガツ本店があり二階には今日来た目的である食堂がある。

 食堂とは言うが中にはおいそれと注文できない値段の料理も数多くありそれによってぱっと見での収入の格差、シーカーとしての実力の指標にもなっている。ここはシーカーオフィスの付属の施設でもあるためここで戦闘行為はそれだけでシーカーオフィス及びそれを運営する都市への敵対行為へもなる、その為ここの個室ではシーカー同士、シーカーと企業間等での交渉の場にも使われることが多い、その他にも仲の悪い団体同士の和睦の場としても用いられる。

 ノエルが店員に案内され向かった先の個室にはグリスが待っていた、今日はグリスとの商談を兼ねた会食だった。


「やぁ、ずっとつけてるけど蒸れないの?」


 ずっと仮面を付けたままのノエルを苦笑いを浮かべながら聞いた。


「顔を隠していた方が良いと前に言われたから、出来る限り付けているの」


 そう聞くとグリスは少し納得したが食事はどうするのかと聞くとノエルが口元だけを仮面を変形させる。この機能は仮面を弄っていた際に発見した物で、これによってノエルは家に居る時以外本当に外すことがなくなった。


「まぁ、いいや。好きな料理を頼んで良いよ。どうせ経費で落とすから、一番高い料理から頼んでもいいし」


 そう言われたノエルはメニューに目を通し、注文を店員に通した。


「そう言えば結構女の子らしいっていうか、女性らしい口調になったね。最初はそう言う口調なのかと思ったけど。ノエルさんは此処にはよく来るの?」


「いや、今日が初めてね。基本自炊が多いしそんなに外で食べないから」


「そっか、このビルの最上階にあるお店なんてここの何倍もする値段だから何時か稼げるようになったら行ってみると良いよ?」


「そうね、楽しみにしておく」


 料理が運ばれ全ての品が出そろった。


「きたね、商談は食べ終わったらにしよう。そのころにはノエルさんも機嫌がよくなっていると思うからね」


(成程そう言う意図もあるのね)


 ノエルが感心しながらも箸を手に取り食事を始めた。


「……美味しい」


「でしょう?」


 それなりにこの店も高い値段で高品質な食材を使ったこの食堂の料理は、大して高くない料理スキルで作った食事しか取っていないノエルの舌を唸らせた。箸を進ませるノエルは直ぐに料理を食べつくしデザートを注文し始めた、そして注文したケーキを始めとしたデザートに深く驚いた。


「そんなに気に入った?」


「ええ、スイーツは素晴らしい。これだけ食べて生きていたい」


「そ、そうか」


 全ての料理を食べつくし、食後の紅茶が来た所でグリスが本題を話し始めた。


「それじゃあ、本題に入ろうか。TSSR対物ライフルの代金を抜いたあの戦闘の報酬だけどまず防衛貢献度は他の三人と同等であると考え算出した。これはリーナを始めとした3人も了承しているから増額を望むならそちらとも交渉してもらう」


「異論はない、それで構わないわ」


「わかった、あのモンスターの戦闘能力や数から危険度を大まかに想定した結果とTSSR対物ライフルの代金1200万ルクルムを除いて500万ルクルムでどうかな?」


 報酬金額を聞いたノエルはかなり驚いていた、主にTSSR対物ライフルの値段についてだ


「この銃私の強化服より高いんだ…」


 後ろに立てかけてあるTSSR対物ライフルを眺めながらそうつぶやいた


「その銃は不人気で比較的安いんだけどね。連射性能が悪いし反動も凄まじい、利点は射程と威力くらいじゃない?その銃で強化服を付けずに専用弾を撃った日にはどうなるか想像に難くないね」


 TSSR対物ライフルを十分反動を抑え込むために機動性を捨てた状態での射撃を行った、無理な動きをしたわけでもないのに回復薬を飲む羽目になったのだ。荒野は基本安全の確保されていない場所だ、辺り一帯を駆逐しようとも戦闘を行えばモンスターはその匂いや戦闘音で寄ってくること多い。そもそも止まって銃を撃つ事は殆どない為精々腰撃ち、片手撃ちも珍しくない、そんな中無駄に反動のデカい銃は好まれないのだ。

 報酬の妥当性には不満は無かったのでノエルは報酬の内容を了承した。


「内容に特に支障はないわ。それと便利屋を始めたからそっちもよろしく」


「便利屋?何でもするってこと?」


「そう、依頼内容とお金次第で何でも」


「成程ね、じゃあ今度また頼むかもしれないからよろしく、という事で」


 商談を澄ませたノエルとグリスはそのままフラッグシップに向かった、強化服の新品を購入するためだ。

 強化服の注文はしていなかったのだが今回良ければ買わないか?と言うグリスの誘いである程度伸縮性のある強化服であるため直ぐに購入して使用できる製品らしい。

エルフィスタワー:防壁傍に存在するそれなりに高層のビル

上階には高級レストランのシリウスなどの高級料理店が存在する

1階はシーカーオフィス

2階は食堂(それでも値段は高いものもある)

55階はシリウス

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